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接客のプロを感じた、執事喫茶の執事たち

執事喫茶「Swallowtail」に行ってきた話。
十数年も営業しているすごいもうなんていうか、出来上がってる。

看板の左側に立つ眼鏡のフットマン(執事さん)が一番人気の「伊織さん」という方。他のフットマンたちと一味違う立ち振る舞いで、スワロウテイルがなにかしらのメディアに出る際必ずといっていいほどいらっしゃる。

多分1番有名な動画はエミリンのこれだと思う
私も職場の後輩ちゃんに誘われなかったら執事喫茶なんて知らなかったしこの動画見せられなければ興味も湧かなかった。

面白半分でいろいろ見てたら、まさかの私が尊敬するアーティスト・オーイシマサヨシさんに所作を教えてる動画を見つけてしまった。

…なんだこの並びは。好きな人しかおらん。

伊織さんは元々高級レストランで接客をされていたそうで、もっと深い接客をしたくてこの執事喫茶に勤め始めたそうな。なんかすごい納得する。

先の動画を見ると、伊織さんがワンランク上の接客を学びたいと望んだ理由がなんとなくわかる。
伊織さんは"接客のプロすぎる"のである。

手始めにやっていること、ベースに行っていることというのは、接客業をやっていた人間なら必ず1度は教わる「挨拶」「お辞儀の角度」「言葉遣い」。
基本的に最初に教わるけどわりとおざなりにされていることがほとんどだし、それを咎められることはほぼないし、だからそれを徹底して行っている人なんてほとんどいない。

伊織さんはそれらが全て身に染み込んでいるようで、表面上だけのものではない、身体の内側から自然と出てくる感覚がある。きっと執事喫茶に勤め始めるずっと前、接客の仕事を始めた時から徹底してやってきていることなのだろう。徹底的に行ってきた結果、普通のレストランでの接客よりもさらに上のおもてなしを追求したくなった、そういうことなのではないかと勝手に思っている。勝手に思っているだけなので本当のことは本人にしかわからないしそれがどこかで話されることはきっとないだろうし、本人に問うてみるつもりもない。今はただ彼らの追求するおもてなしを心の底から楽しませてもらうだけ。

いや、せっかくお手本のような接客をする方に出会えたのだから、自分の仕事にも是非活かしていこうと思った。
試しに、姿勢が正して雑になっていた言葉遣いを出来る限り意識して直していったら、私と話しているうちにお客様の話し方もだんだん柔らかくなって対応しやすくなった。すごい。伊織さんパワーすごい。
私自身接客の仕事を始めてもう10年ほど経つが、自身の接客を見直すとてもいいきっかけになった。

執事喫茶Swallowtail。
池袋の一角にあるビルの階段を降りるとフットマンが立っていて、準備が出来るとドアを開けて中へと誘ってくれる。
ドアが開いたすぐ手前にいるのはハウススチュワード、蝶のブローチにシルバーの石の飾りのついたフットマン。おそらくその日お屋敷の執事たちの取りまとめを行っている執事長のような人。
そしてその先、その日その時間に我々をおもてなししてくれるテーブル付きの担当のフットマン。手荷物を運びながら席まで誘導する、椅子を引く、ちょうど座る位置に合わせて椅子を押す、ナプキンをかける、手荷物を置いて布をかける、メニューの説明をする、お水を持ってくる、注文を受ける、お茶や料理をサーブする、合間に空いたテーブルの片付けをする、お嬢様やお坊ちゃまが緊張しているのを感じたら場を和らげるようなトークをする、お出かけの時間になったらまた手荷物を持って出口までエスコートする、そして入口のハウススチュワードとともにお見送り、「行ってらっしゃいませ」。

徹底されたおもてなし精神と所作、美しい料理や紅茶の数々に惚れ惚れしてしまう。ワンランク上の接客を体験してみたい方は是非足を運んでみてほしい。


【因みに】
接客のプロ中のプロ・伊織さん以外にも素敵なフットマンは数多くいるが、特にすごいのが隈川さん。視野の広さと会話のテンポ感の良さと頭の回転の速さが半端ない。高所恐怖症らしいけど。お屋敷へ帰宅された際は是非探してみてほしい。


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