山室毅聡 Takaaki Yamamuro

フランスでのことや、日常のことなど色々と書いていければと思います。原宿あたりをあるいて…

山室毅聡 Takaaki Yamamuro

フランスでのことや、日常のことなど色々と書いていければと思います。原宿あたりをあるいています。

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最近の記事

ギリシアの島、嵐

1月のサントリーニ島は晴れると陽射しがとても強く、暖かく気持ちがいい。 僕たちは滞在先のテラスで陽を浴びながらよくビールを飲んだ。あまりにも暑かったので、Tシャツでも構わないほどだ。 エーゲ海をながめながらぼおっとして、たまにやってくる猫にかまったりして時間をすごした。 島ではほとんどやることもなくなっていたので、散歩をしてはビールをのんで、また散歩をして食事をとり、暗くなってしらばくしたら眠りについて、日が昇るころに目を覚ます。という日々が続いていた。 ギリシアサラ

    • ギリシアでの朝食 その3

      ほとんどといっていいほど滞在中に朝食で食べている、ギリシアヨーグルトを。 これがまた美味しい。 たっぷりのヨーグルトにたっぷりの蜂蜜をかけて食べる。ヨーグルトは少し硬めなのもとてもよい。 スーパーマーケットにはたくさんのヨーグルトの種類があって、パーセンテージで中身の割合――おそらく水分量との――が表示をされていて、やはり少し固めなのを買って滞在先の朝食として、蜂蜜と一緒にたっぷりと食べる。蜂蜜も固めのやなめらかなのもあって、それぞれ使い分けることができる。 ギリシア

      • ギリシアでの朝食。

        さてさて、ギリシアでの朝食の話をかいたのでそのつづき。 1月初めのサントリーニ島は気候がよく風はつよいものの、陽射しが心地よく想像していたよりもずっと心地よくすごすことができた。 そしてそこには陽射しを気持ちよく浴びながらじっと、ぼんやりとしている猫たちがそこらじゅうにいた。 彼らはずいぶんとツーリストにはなれたものか、気が向いたら僕たちに近づいてきては愛想をふりまくし、そうでないときはほとんどまったくといっていいほど、そりゃあ眠いんだし太陽もきもちいいにゃんと、僕たち

        • ギリシアでの朝

          朝、工事の音で目が覚めた。 コンコンコン、ウーウーウー。 石造りの部屋の中に音がなりひびきつづけている。 まだぼんやりと外は薄暗い。時計をみるとまだ7時すぎだった。 ギリシア人の朝はとても早いのだ。 そのリズムに僕たちも合わせるしかないので、支度をして、朝食を食べにでかけることにする。 1月3日、朝。 街のカフェはどこも閉まっている。 オフシーズン。 それでもうろうろとしているうちに、通りにパンの香りをほのかに感じ、むかってみるとそこには開いているカフェがある

        ギリシアの島、嵐

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        • Jounal de Grèce
          6本
        • Jounal de Côte d'Azur
          4本
        • Journal de Paris
          48本
        • Illustration
          0本
        • Un petit roman
          10本

        記事

          サントリーニ島にて

          空港からサントリーニ島の観光地であるイアという街の滞在先まで、予約していたタクシーにのってむかった。海岸沿いの道沿いを車からぼんやりと眺めながら目的地までむかっていく。草原の中に白い家々がしずかにたたずんでいる。夕方の海の波はとても激しく、岩場をこれでもかと打ちつけている。あたりは少しづつ暗くなりはじめている。 ツーリストオフィスに到着をし滞在先の部屋まで案内をしてもらう。 屈強なギリシャ人男性が僕たちの荷物を台車にのせて、険しい階段の道を運んでくれた。それに加えて屈強な

          サントリーニ島にて

          羽田空港からアテネ、サントリーニ島まで。

          2020年1月1日、新年を迎えてからほんのわずかの間にあわてるようにしてパッキングをすませて、僕たちは羽田空港にむかった。 空港はがらんとしていて、搭乗までのあいだ時間がまだあったのでビールを飲んで軽く食事をとった。これからしばらくは食べることができないだろう、しっかりと味がしみこんだおでんや卵焼きなんかを食べながら、新年らしい琴の音色がずっとつづいている。 飛行機がいつものように――それはあたりまえでないと困るけれども――飛び立って、もちろんあたりまえに目的地まで僕たち

          羽田空港からアテネ、サントリーニ島まで。

          Tシャツをきること、そのつづき

          先日、Tシャツについてかいたのだけれど、そのつづきを。 わりとTシャツやニット、スウェットの全面になにかしらのプリントやイラストがある服が好きで、気に入ったのがあったら買うようにしている(とくにそれが旅先であればなお)。 そうやって旅先であつめたTシャツを旅先できていると、あれ、日本じゃあそんなことがないのにな、ということが起こることがある。 ベルリンに滞在していたときに、知人に教えてもらったパン屋に行くことになった。気持ちのいい朝の日差しをあびながら、滞在先のホテルか

          Tシャツをきること、そのつづき

          コート・ダジュール空港からヴァンスまで

          午前11時ごろにコート・ダジュールの空港についた。海岸の美しい景色を空からながめて到着していくのは、そこへの旅に祝福をされているようでいい。 無事にチェックアウトをすませて、荷物は手荷物のみ(今回は移動がおおくなるので)だったので、ロストバゲージの不安もなく空港をでていった。そこから少し離れたヴァンスという街に宿をとっているので、そこまでバスに乗って向かうことに。 グーグルマップで"現在地→ヴァンスの滞在先”で検索をすると、ルートがでてくる。ふむふむ、そこの道にあるバス停

          コート・ダジュール空港からヴァンスまで

          静かな空港のなかで

          北京の空港についたのは、もう夜中の12時をこえたくらいの時間だった。今回は、ここを経由してから南仏のコート・ダジュール空港にいく予定だ。 わりとその経由する空港ですごすことも旅行のひとつとして好きなことで、経由便というのも、目的地の国以外をひょっこりと旅行している気分になりおもしろい。もちろんそのためには、そこでの乗り換えもある程度の時間があるほうがよい。 北京の空港は天井がたかく広々としていて、夜中のだけあって薄暗く静かに時間がながれていた。ところどころに中国らしいオブ

          静かな空港のなかで

          忘れずにもつことを

          ようやく寒くなってきたと思っていたら、今日はそうでもなかった。ただ空気はからっと乾いてきはじめて、秋めいてきたと(といってももう12月が近いけれど)感じながら家をでて歩いていた。 家から外にでてすぐに、ああしまったときづくことがこの時期によくある。 ポケットにリップクリームがみあたらない。 わざわざ家に戻るのもめんどうだし、まあ今日くらいいいや。と思ってそのままその日をやり過ごそうとするのだけれど、午後あたりになって、どうも乾燥が気になってくる。かさかさとあの嫌なかんじ

          忘れずにもつことを

          Tシャツを着る

          フランス語でいいなぁと、しっくりとはまることがあって、これはこの組み合わせ以外じゃあなかなかむずかしいよな、と納得してしまうことがある。 フランス人男性が”Parisien"とプリントされたTシャツを着ているときに。 友人のフランス人が東京に遊びにきて、そのTシャツをさらっと(しかもだいぶ体にくたっとなじませて)着こなしていて、これはもう真似できようがないんだなふむふむと納得してしまっていた。爽やかで清潔さもあり都会のリラックスした雰囲気がなんともいい。 こういうのって

          パリで久々の小さなトラブル

          なんの問題もなく(いたって遅れるというハプニングもなく、シャルル・ド・ゴール空港に飛行機は到着した。夕方前なので、あたりはぼんやりと薄暗くなりかけていた。 初めて、ターミナル1に着く便だったので、到着してあの斜めのエスカレーターにのって荷物を受け取るところに移動した。「パリ空港の人々」(Tombés du ciel)の映画の中でみたままの景色がそこにはあった。 荷物が流されてきて、それをさっと持ち出し、出口にむかっていった。 3時間ほど前に直通便で先に到着をしている、瑠

          パリで久々の小さなトラブル

          ワルシャワショパン空港で乗り継ぎ

          フライトはあっという間に終わり ―アメリカのドラマをiPadに取り込んで、まとめて見ていたこともあり―、ひとまず乗り継ぎのためのワルシャワショパン空港へ着いた。一度、ここでの乗り継ぎを経験していたので、ヨーロッパ圏に入るためのエントランスにはすんなりと行くことができた。しかし、Paryżとポーランド語で表示されているので、これはポーランドの都市なのかどうなのか、まあ多分Parisだろう。と、なんとなくそっちかなぁと思いながら搭乗ゲートに向かっていった。 それも合っていたので

          ワルシャワショパン空港で乗り継ぎ

          パリへのフライトにむけて

          31日のフライトとなると突然と飛行機の値段が安くなる。それはまあそりゃあそうだな、と納得をしつつ事前の準備や調整(なんてものはあるようでないのかもしれなけれども)をして、12月31日の成田空港からシャルル・ド・ゴール空港までの飛行機を予約した。 フライトがあるそれまでに、どこに行こうとか何をみようとかそういったことを考える予定だったのだけれど、結局はそういったことをあまり考えることは出来ずに、空港に向かう急行電車にのって(空港までに向かうのには、バスがいいのか、それともどの

          パリへのフライトにむけて

          授業も終わって

          午後の授業がおわり、トラムに乗って滞在先にもどっていく。雨もずいぶんと少なくなって、けっして天気がいいとは言えないけれど、まずまずといった調子で、雲から晴れ間がみえたりもしていた。まだまだ寒かったけれども。 トラムの中で今日の夕食をどうしようと考える。ある程度のなんとなくの料理の輪郭を頭の中に浮かばせて、その頭のままスーパーマルシェに入っていく。入り口には警備のお兄さんがいて、オレンジジュースのことでお世話になってから、挨拶をするようになった。大きいズッキーニ、パプリカ、ト