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【2022結果発表】カード獲得杯王者【J1・J2】

シーズン最初にこんな記事を書きました。

で、J1、J2のシーズンがプレーオフ以外は終わったので、答え合わせ行きたいと思います!!データは全てJ. League dataから持ってきました!

J1


予想では、本命:福岡、対抗:鹿島、穴:京都、大穴:柏を推しました。実際にはどうだったのでしょうか!?

3位 福岡

49枚でした!!大本命に上げた福岡はまさかの3位という番狂わせでした。48枚の鹿島と札幌を振り切ってのなんとかぎりぎりの入賞となりました。しかし、枚数自体は昨年と同じ49枚なので、悪くはない成績。成長できなければ停滞してしまうというこのイエローカード業界のセオリーにハマってしまったと言えるでしょう。ドウグラス・グローリはJ1のスピードにすっかり慣れてしまったため5枚で伸び悩み。相棒の奈良や宮も5枚とそれほどは数字は伸びてきませんでした。来季以降はここに即戦力が必要じゃないでしょうか。そんな中、トップスコアラーはやはりフアンマ・デルガド。FWなのに7枚というハイスコアを叩き出しました。出場時間数が1400分程度で7枚というのはFWにしてはかなりのハイペースと言えます。福岡ソフトバンクホークスの4番としてペナントレースに全試合出場していたら、村上のホームラン数も抜くんじゃないでしょうか。昨年の27節に突如覚醒したこの逸材から今後も目が離せませんね。そんなフアンマがイエローカードについて持論を展開する貴重な動画はこちらです。イエローカード以外にも、鈴木優磨をべた褒めしていて、なにか通じるものがあることがわかりますね。

2位 京都

2位の京都は52枚!!穴としていた京都が下馬評を覆して2位に滑り込みました。今年新規獲得したメンデスが6枚、アピアタウィア久が7枚と躍動。ピンズド補強となりました。また、武田、金子などもコンスタントに枚数を稼ぎ、中盤の安定化に貢献しましたね。あと面白かったのは赤1枚だけのキーパーの上福元。磐田の杉本にエリア外でタックルを仕掛け、「それはカードだろ」と誰もが思った中、VARの末に退場という流れは秀逸でした。ただ、中盤の狩人である川﨑颯太が2枚と伸び悩んだのは誤算か。2021年にJ2で6枚をゲットした頃のスイングを取り戻して欲しいものです。叩きつけるのが基本です。さらにイスマイラとマルティノスが共に1枚しかもらわなかったのは、本当に誤算でした。しかし、イスマイラの今季の出場時間は200分ほどなのでやむを得ません。まずはカードを貰うことよりも出場することを考えていきましょう。その点、マルティノスはさすがでした。27分の出場で異議で1枚のイエローカードを貰うのは、もはや芸術の域。このペースで行くと、シーズンフル出場で113枚のカードを貰うことになります(出場停止考慮せず)。本当のカードコレクターは時間と場所を選ばない。そんな矜持さえも感じさせてくれたマルティノス選手でした。もらった後にTwitterで発言してもう一悶着起こすところも、数字には出ませんでしたがさすがのムーブと言えますね。来年はどこにいるのでしょうか。

1位 柏

大穴にしていた柏でしたが、シーズンを通して順調にカードをゲットし、最終的には54枚を獲得して栄冠を勝ち取りました。カードコレクターヒシャルジソンを始めとする主力選手が大量離脱し、その実力に疑問符がつきましたが、去年の34枚から大幅にカ得数(カード獲得数)を増やしてのフィニッシュはお見事。ヒシャルジソンの離脱で不安視された中盤は、ドッジが7枚を獲得して後継者に名乗りを上げました。また、高橋祐治が7枚、上島が6枚と守備陣も安定した仕事ぶりで貢献。ただ、1つ気になったのは、小屋松の存在。30試合超えの出場でバリバリの主力ながら獲得したカードは0枚。オフェンシブな選手なのでエクスキューズはあるのですが、さすがに0枚は言い訳のしようもありません。開始早々に意味のない遅延行為をしてみるとか、360度どの角度から切り取っても自分のファウルなのに執拗に異議を申し立ててみるとか、いろいろとやりようはあったはずです。中心選手としての自覚を持ってほしいと切に願います。その先に、ネルシーニョ監督の掲げるVITORIAも見えてくるはず。来年こそは奮起を期待します。

面構えがカードコレクターのドッジ選手

J2

事前の予想では、本命:ジェフユナイテッド千葉、対抗:栃木、穴:いわてグルージャ盛岡、大穴:町田という順位でした。では、実際の順位はどうだったんでしょうか?早速いってみましょう!

3位 町田

58枚を獲得して、大穴に押していた町田が堂々の3位でフィニッシュとなりました!獲得したカード58枚は、昨年の42枚から大幅ジャンプアップ。躍進の年と言えるでしょう。中心選手の深津康太は今年も9枚のカードをゲット。安定感が光ります。さらには、新加入のヴィニシウス・アラウージョが途中出場中心ながらもきっちりと7枚のカードをゲットして、的確なピンポイント補強となりました。引退を決めた鄭大世の4枚とともに、4枚と調子の上がらないエースのドゥドゥをしっかりとサポートしています。また、見逃してならないのは、異議・遅延行為によるイエローカードが20枚に達していて、Jリーグでぶっちぎりの数であること。さらに、そのうち5枚をポポヴィッチ監督がゲットするという荒れ狂いっぷり。監督自らの「カードをもらっていくぞ!」という意気込みが伝わってきますね。その結果、監督の教えに忠実に従ったヴィニシウス・アラウージョは7枚中6枚が異議と遅延行為というダメカードっぷり。あえなく、ヴィニシウス・アラウージョは今季で契約終了となりました。累積で監督が出場停止になるのは初めて見ましたし、できれば最後にしてもらいたいものですね。成績・内容ともに充実の一言の3位でした。

退任ということで寂しくなりますね

2位 琉球

60枚の大台を超える61枚を獲得して、2021年の38枚から大幅なステップアップを見せたのが、琉球。ダークホースでした。トップは池田廉の7枚と非常に穏当な数なのですが、誰かが突出してもらっているというよりはほとんど全員が満遍なくカードを貰っていて、誰かの悪癖でカードを貰ったというよりはチームの構造的にカードが出ざるを得なくなっていたのではないかと推測されます。カード搾取の階級固定化、許されることではありませんね。その中でも非常に面白かったのは、元日本代表の加藤恒平。30節に残留の切り札として途中加入し、最終盤になって先発出場し始めたところ、39節から4連続イエローカードをゲット。東欧で鳴らしたハードな守備を見せつけ、琉球降格への鎮魂歌となりました。ところで、加藤恒平はこれで退団となりますが、来季に彼を獲得しようというクラブは、4試合イエローを貰ったので、来季はいきなり出場できなくなるのでは?と悩んでいるかもしれません。しかし、ご安心ください。Jリーグ懲罰規定によると、出場停止が1試合未満の場合は繰り越しはありません。他の出場停止を抱えた選手も同じなので、みなさん奮って出場停止借金がある選手の獲得をご検討ください。ただし、2試合以上の場合は繰越しされるそうです。

安心してください!

1位 いわてグルージャ盛岡

67枚で堂々の1位に輝いたのはいわてグルージャ盛岡でした!J3で28試合42枚という驚異の値を叩き出していたので期待は高かったのですが、67枚で一気にトップへと駆け上がりました。反則ポイントもきっちりと100ちょうどに収めるという仕上げっぷりはお見事の一言です。秋田豊監督の特殊な訓練を受けた身長180以上の選手をピッチに10人揃える異形の魔物。それが今年のいわてグルージャ盛岡でした。予想でも上げましたが、中心選手はブレンネルを筆頭とした、外国籍選手カルテット。ブレンネル7枚、ビスマルク8枚、モレラト4枚、クリスティアーノ3枚という4人で22枚の荒稼ぎっぷり。異議や遅延行為がほとんどないのも武闘派っぷりを見せつけてくれました。特にビスマルクはDFということもあって、出場900分弱で8枚という非常な高コスパっぷり。そしてとどめに飲酒運転で契約解除という数字には表れないパフォーマンスを見せました。まだ若いので、気持ちを入れ替えてがんばりましょう。さて、いわては来季はJ3へと降格してしまいますが、監督から社長へと転身する秋田豊社長の下、フィジカルなチームでまたJ2へと戻ってきてくれることでしょう!

社長秋田一体

総評

J1は割と無難なレースとなりましたね。ただ、鹿島が4位だったのは意外でした。ピトゥカが7枚と気を吐き、鈴木優磨も5枚ときっちり結果を出しましたが、関川が2枚と期待外れ。10枚くらいもらって欲しいものです。また、札幌は逆に多くて意外でした。宮澤と菅が5枚もらっているのですが、誰か突出してカードを貰っているという感じでもなく、満遍なく北の大地にカードを撒いていった印象です。あと、残念ながら降格してしまった清水は24枚とJ1で最も少ないカード獲得率。もっとえげつないタックルとか執拗な抗議とかしていればもう少し違った結果になったかもしれませんが、たぶんどうにもならんかった可能性のほうが高いと思います。

J2は予想外のシーズンになりました。2021年にJ2で唯一フェアプレー賞をもらえず、圧倒的本命と見られていたキングオブ反スポーツマンシップクラブのジェフユナイテッド千葉がカード36枚、反則ポイントたったの6と墜落に近い失速。カジュアルに刈っていた足を刈らなくなったのでしょうか、その思い切りの悪さがプレーオフにも進めない成績に直結したのではないかと政府筋では分析しています。また、自動昇格を決めた横浜FCは47枚で7位、新潟は34枚で下から2番目と同率最下位であることを考えると、薄々気づいていましたが、成績とカードの枚数は全く相関がないことがわかりました。今度の世界イエローカード取得学会で発表しようと思います。

おまけ 

いやー、今年の盛岡は反則ポイント100超えですげー、前人未到じゃーんとか言っていたら、「これはあくまで序の口に過ぎませぬ」とタレコミをいただいたのが、2013年福岡。

警告枚数120枚て

反則ポイントは239、警告枚数120枚は驚天動地の数字です。出場停止試合にいたっては合計32で、これはもう今世紀中に破られることはない記録かもしれません。32試合て。試合中に振り込み詐欺でもやろうとしたんですか。一体何が起こったのかと詳しく見ていったところ、監督はあの武闘派プシュニク。彼の教えを忠実に実践したことでこの大惨事が起きたようです。

出てるやつは大体カードと友達

ゲームメーカーのはずの金久保が12枚、パク・ゴンが11枚ゲットしたのを皮切りに、他の面子もイエローカード大感謝祭。攻撃的ポジションでは金森9枚、船山兄7枚、石津7枚、坂田5枚、オズマ―ル4枚と確変大当たりで、カードを取らずに点を取ってください。聖人城後でさえも3枚もらっているという異常事態です。じゃあ後ろは大丈夫だったのかというとDF陣は出場した奴全員もらってるんじゃないかというくらいの少年ジャンプの応募者全員当選プレゼント状態。キーパーの神山が2枚、水谷も3枚ゲットしているという、もはやこれはサッカーではなくマッドマックスなのではないのでしょうか。福岡怒りのデスロードです。さすがに福岡サポも印象に残っていたらしく、様々な証言が寄せられています。

福岡が生み出した悲しきモンスターこと2013年アビスパ。一説によると室町時代から荒くれ武士が転生してきたという話もあり、その説を提唱したマイク・マッギニー教授は学会を追放されました。それくらいのインパクトがあったということでもあり、2013年アビスパ福岡はもはや時代と時代の狭間に生まれた社会の犠牲者と言えたのかもしれません。(ここで『ザ・ノンフィクション』のテーマ曲)

あの頃と違って、VARやらなんやらが整備された現代ではもうこんな奇跡は起きないのかもしれませんね……しかし、サッカーに絶対はありません。またこんな花火のようなシーズンが見れることを願って、ここに筆を置こうかと思います。

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