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リアルな場との「接点」としてインターネットサービスをデザインする。キャリア9年目のUIデザイナーがツクルバに来た理由 #ツクルバメンバーズ

個性豊かなツクルバメンバーのこれまでのストーリーや想いを紐解く「ツクルバメンバーズ!」。今回は、tsukuruba studios クリエイティブチーム所属のUIデザイナー光井英子(2018年2月中途入社)にお話を聞きました。(2018年7月に公開された記事の転載です。)

2018年2月、tsukuruba studios所属のUIデザイナーとしてツクルバに入社しました光井です。社内では訳あってqoo(くー)と呼ばれています。

転職のお話をする前に、少し学生時代のことも触れられればと思います。

生まれてから7歳までイギリスで過ごし、その後はイギリスと日本を行き来する生活を経て、関西の大学に入学。本当は美大への進学を希望していましたが、家族の意見もあり、一般の4年生大学で芸術学に関する勉強をしていました。音楽とカルチャー・産業の関わりへの関心が強くあったので、所属していた研究室ではミュージックビデオ史を研究テーマとし、(周囲の正統な映画評論からすこしばかり浮きつつ、)卒業論文を仕上げました。ミュージックビデオの研究は前例があまりなかったこともあり、教授から「研究者にならないか?」と声をかけていただいていましたが、一方で、大学進学時から抱いていた「自分でものをつくりたい」という想いも強く、ダブルスクールでWebデザインの勉強をスタート。結局、研究の道に進むことはやめ、修士課程を修了したタイミングでデザイナーとして就職することを選びました。

デザイナーとしての転機

新卒で入社したのは楽天株式会社。在籍していた8年間、横断部署で様々なサービスに携わりました。中でも多かったのは、(なぜか)金融系サービスの案件。事業特性上、プロダクトを作る上での要件が複雑でしたが、複雑な仕様をうまくまとめ、エンジニアと実装についてディスカッションしながらデザインに落とし込むことに、やりがいを感じつつ、楽しんで仕事をしていました。

特に印象に残っているのは、初めてAppのデザインに関わることとなったある金融系サービスのリニューアルプロジェクト。日常的・継続的に利用するもののUI・ユーザビリティ・体験をデザインすることのおもしろさ、自分の作ったものの先にいるユーザーからのフィードバックをより感じられるということに、やりがいとデザインがサービスに貢献できる可能性が感じられ、今振り返るとその時の気づきが、その後につづくデザイナーとしてのキャリア形成に大きく影響を与えているように思います。

Appは、「見るもの」ではなく「使うもの」として作られ、使ったユーザーからはリアクションが返ってきます。そういった、ユーザーとのインタラクティブな関わり方を強く意識する中で、よりリアルな「人」や「場」との接点としてのインターネットサービス・プロダクトづくりに関わっていきたいと思うようになりました。

▲Webのデザインに興味を持ったきっかけは、ミュージックビデオを研究する中で知ったアマニタデザインというチェコのアニメーター集団の作品。彼らがつくる作品では、キャラクターが言語らしい言語を発さず、テキストによる解説も出てこない。けれども、キャラクターの動きやインタラクションだけで意図が伝わる。ユーザーとインタラクティブに関わり、触ること/使ってもらうことありきの表現にそれまで感じることのなかった新しさを感じたのでした。

ツクルバに入社を決めるまで

そんな想いを持つ中で、次のキャリアを考えはじめた頃、Wantedlyのメッセージを通じてツクルバのことを知りました。その前からカウカモの存在は知っており、こんなウェットで体温のあるサービスを作っているのはどんな人たちなんだろう?という興味もあり、話を聞きに行くことにしました。

当初はまだ転職を明確に決めていたわけではないので、そこまでリアルにイメージはしていなかったものの、最初に面談をしたチーフデザイナー柴田のキャラクターやデザインへの向き合い方・熱意に共感しました。その後も、選考という形ではなく数人のメンバーと会わせてもらう機会があったのですが、取り繕うことなく率直に自分のこと・ツクルバのことを話してくれる姿には、「人・仕事に対してすごく真摯だなぁ」と感じたのを覚えています。

その後、正式に内定をいただいたのですが、実はすぐに決断をすることができず、少し時間をもらって、悩んでいました。

私は「社会の新しいスタンダードになるようなものが作りたい」という気持ちがあって、そのためには大きな会社にいた方がチャンスがあるかもしれないという思いもありました。だけど、大手企業に実際にいた経験から、小さく生まれたアイディアを、フレッシュな状態のままスピード感を持って育てていくことの難しさも感じていました。

もしかしたら、ツクルバのような自由なカルチャーの中で、イキイキとしたメンバーと共にいる環境の方が、新しいことを生み、育てていけるかもしれない。そう思うようになり、入社を決めました。

これからのこと

相当悩んでから入社したこともあり、実際に入社してから感じた大きなギャップは特になかった気がします。ただ、改めて感じたのは、メンバーが能動的に自分たちの環境を自分自身でつくっているカルチャーが根強くあること。

みんなハッピーにやってるだけじゃなくて、良くないと思うことや意見ははっきり言う。不満や問題も、それぞれが声をあげて、みんながそれをちゃんと受け止める。一人一人の視点や考えが尊重されて、組織の中でちゃんと循環しているようなイメージなのですが、そういう風土を自然とみんなが作っているんです。自分の意見を求められたり、ディスカッションをする場面が多く、働きかけや主体的なアクションを認めてくれる環境だからこそ、ストレスを抱え込まず、情熱を持ってサービスと向き合うことができているんだと思います。

課題ももちろんあります。特にクリエイティブチームは、私が入社した前後あたりで急激にメンバーが増えたので、まだまだ仕組み化できていない部分も多く、アサインやリソースの管理などの事務的な課題や、デザイナーのキャリアプランや育成に関するノウハウなど、組織力を向上するためにこれから取り組まなければいけない課題はたくさんあります。だけどそういった課題にも、関わるみんなが主体的に考えて前向きに取り組んでいるし、多様なバックグラウンドを持つメンバーが集まっているので、お互いの知識やアイディアを持ち寄って、チームを0から作っていっている感じです。

▲studios garage活動風景。現在はトイレにまつわるナニカを作っています。

昨年末に正式に設置した「tsukuruba studios」の在り方についてもよく考えていて、studiosメンバーの一部でスタートした「無駄クリエイション(略して無駄クリ)」という活動に、発案者の1人として積極的に参加しています。無駄クリは、「むだなようでむだじゃないクリエイションを不まじめなようでまじめにやっていく」というコンセプトで立ち上げた活動で、現在は「studios garage」というかっこいい(?)名前に進化し、センシング、プロジェクション、ラジオ番組制作などに取り組んでいます。

デザイナーはコストセンターで、直接売り上げを作る部門ではないんですが、だからこそ依頼されたことに応えるだけでなく、自分たちで発信して作り出せる価値を意識したいと思っています。「無駄」という名前をつけてしまった活動ですが、ツクルバの次の発明の種につながるような、tsukuruba studiosや、tsukurubaのクリエイティブチームとしてできる「価値提供」についてこれからも考えていきたいと思っています。

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