電子の海に潜む闘魂

ストリートで意識低く小銭を稼ぐ独立会計士です。しぶとく生息していくことが目標。 不定期…

電子の海に潜む闘魂

ストリートで意識低く小銭を稼ぐ独立会計士です。しぶとく生息していくことが目標。 不定期にnoteが更新されますので、よろしければフォローなどしていってください。ついでにTwitterもお願い致します。 https://twitter.com/sohmato_vision

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  • 【業界(本質)情報】一部の誰かにとって有益な、まれにみる

    これあんまみたことなかったなとか、気になる書き手さんの中でも特に好きなものとか。

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たぶんあまり参考にならない監査法人スタッフの頃のおれの過ごし方の話

監査法人を5年ぐらいで早々に逃亡し、以後、ストリートで泥水を啜りながら糊口をしのいできた「とうこん」だ。このnoteを開くとはおまえも物好きだな。礼を言うぞ。 おれは今日、楽しい監査法人ライフについて思い出話がてらおれなりのサヴァイバル術の話をしようと思っているが、その前に断っておくべきことがある。 ■ はじめに最近、とある勉強会&交流会*1に気まぐれに参加してみたところ(やけに面白い会だった)、また新たなリース基準が導入され、実務がてんやわんやらしいという事がわかった。

    • 「パワー・プレイ」 -あとで考えよう-

      おれは日ごろスゴイPROたちに憧れる闘魂だ。公認会計士として企業のアドバイザーやコンサルティングをやっている体でインターネットでは暮らしている。まあ、実際のところ、収入の大部分は、「なんちゃら支援」みたいな契約で成り立っているのであながち間違いではない。とはいえ、インターネットで見かける「〇〇会計士」みたいな、X(twitter)会計クラスタに暮らしているようなアニキ(?)たちのPROっぽい発信などを見ていると、おれごときがアドバイザーとかコンサルタントと名乗るのは、少々はば

      • 分人を生きる-「私とは何か 「個人」から「分人」へ」(平野啓一郎)

        ※ サムネがへたです。 ・本の紹介と時代背景 本書は、小説家である平野啓一郎氏が創作のための思索を通じて辿り着いた、「個人(individual)」ならぬ「分人(dividual)」という概念について記したものだ。「分人」概念そのものは、シンプルといえばシンプルだが、これを用いることで、「人間」を巡るさまざまな問題を新たな視点から理解できる。また、作家がいかに人間の葛藤や感情とかアイデンティティとか、平たくいえば良く生きることや、それを妨げがちなものについて深く考えている

        • 資料読み込みという地味なテーマについて考えてみる-カオスな現場から-

          どういうわけか、最近上場準備会社(申請期)のサポートを頼まれることがあるんですが。後発参加だと、いきなり大量の資料と格闘しながらキャッチアップしないといけないんですよね、というお仕事に関するお話。 ■ 大量の資料が投げつけられる・最近のお仕事 IPO支援と言ってもさまざまなフェーズがある。いわゆるスタートアップ支援と呼ばれるような、本当にアーリーなステージからサポートするケースもあれば、東証申請の直前とかにやや燃え気味の現場に投入されるお祭り型まで、ひと口にIPO支援と言

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        • 【業界(本質)情報】一部の誰かにとって有益な、まれにみる
          22本

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          アホみたいに語りかけてくる文体の決算短信

          (1)経営成績に関する説明 (・・・えますか・・・聞こ・・・ますか・・・?)  聞こえるか!?今、おまえの心に直接語りかけている!おれたちは!人々を宇宙に送り出すことを夢見る次世代のハイパー市民スペースカンパニーだ!  なんといっても地球は狭すぎる。このまま人類が増え続ければ、早晩土地は足りなくなるし、石油とかなんかそういうエネルギーもたぶん足りなくなるだろう。40年ぐらい前から、ずっと石油がもうすぐなくなると言われ続けながら、一向になくならないのは多少不思議ではあるが

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          出張の現場をヒアリングでいい感じにするという私的な挑戦

          昔から出張の多い会計士人生を歩んできた。BIG監査法人にいたころは、全国に拠点を有するメーカーのjobを部門が抱えていたこともあり、スタッフは年がら年中地方巡業みたいなことをするものと相場は決まっていた。 その頃行ってた工場往査みたいなものは、なんしか拠点に行って、1日~2日でいい感じに管理上の問題を指摘したりすればそれでいいものとされていた(たぶん)。決められた手続きはあるっちゃあるけど、それよりも何かを発見することのほうが重要。そんな感じだった。とにかく問題点を発見しよ

          出張の現場をヒアリングでいい感じにするという私的な挑戦

          自由研究ノート-組織内政治の基礎を知る(β)

          序 ある策謀ファンの誕生おれは子どもの頃からなにしろ権謀術策が好きであった。きっかけはたぶん三国志だっただろう。最初に誰のバージョンをいつ読んだかはすっかり忘れてしまったが、遅くとも中学生の頃には、吉川英治版を愛読書としていた記憶があるし、小学校の卒業文集のタイトルが『三国志と私』だったことは、古い友人の語り草にもなっている。ファミコンに移植されたKOEIの三国志Ⅱもひたすら遊んだし、再放送のNHK「人形劇 三国志」(紳助と竜介が出てるやつだ)も全部見た。 当事、父親と三国

          自由研究ノート-組織内政治の基礎を知る(β)

          (小品)専門家とクライアントとか、上下関係がある場合とか、非対称な当事者間で信頼を醸成する「オープンでフラットな」コミュニケーションってどうやんの?を学んでみる。

          コミュニケーションについて断片的に考えるシリーズ。 『わかりやすいコミュニケーション学:基礎から応用まで』という本を読んだ。各分野の専門家が各章を執筆し、それぞれの分野での議論を伝えている感じのわりとテキストっぽい書籍だ。 これに収録されている、「第7章 健康コミュニケーション」で取り上げられている内容が、会計士のような専門職とクライアントとのコミュニケーションみたいな場面で役に立ちそうな気がしたので、少し紹介したいと思う。 「健康コミュニケーション(helth com

          (小品)専門家とクライアントとか、上下関係がある場合とか、非対称な当事者間で信頼を醸成する「オープンでフラットな」コミュニケーションってどうやんの?を学んでみる。

          今年こそ長文を書いてみようかなと思っている人へ

          2024年が始まりました。昨年は、弊noteがナゾに発掘されるという事件をきっかけに、多くのかたとのネットでの交流の機会を持つことができ、楽しい年になりました。ありがとうございました。本年も、引き続きマイペースにインターネットライフを続けていこうと思っておりますので、物好きのかたは引き続きよろしくお願い致します。 さて、年末年始といえば、新年の目標みたいなものを一応みんな考えたりするものかなと思っています。中には、noteでも何でもいいですが、自分の考えを長文でまとめてみた

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          (小品)くだらないもめごとを題材にコミュニケーションを考える話

          闘魂だ。おれは今日は若干疲れたので、久々にひと筆書きをしようと思う。ひと筆書きとは文章を頭から思いつくままに書き始めて、そのまま原稿をアップする書き方だ。練って書いたものとは多少テイストが異なるかも知れないし、下手くそに見えるかもしれないし、話がとっ散らかって見えるかもしれないが、書いた本人にとっては、あとから読み返すと自分の実力がよくわかるので、試みとしては面白いものだとたまに思っている。あと、早く書きあがる。(誤字は大体アップしてから読み直して直す事が多い) おれは常々

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          映画『ウォール街』を観て、内なるゴードン・ゲッコーの声を聞け

          今日は2023年12月11日だから、日付にちなんだ話をしてみよう。 12月11日と言えば。今を遡ること36年前、1987年に米国で歴史に残る映画が公開された日であることをご存じだろうか。オリバー・ストーン監督作品、”Wall Street”(邦題:『ウォール街』)だ。サクセスを希求する若手証券マンと、貪欲かつ貪欲な投資家による、企業買収をめぐる金融サスペンスである。 本作は、今やMoney映画の古典と言ってもよいだろう。ただ、日本では最近あまり話題にされなくなった気がして

          映画『ウォール街』を観て、内なるゴードン・ゲッコーの声を聞け

          おまえは無駄と回り道と、そして矛盾を愛して商売しろ

          闘魂は奮起した。必ず新人たちを叩き直・・・磨き上げるコンテンツを広大なインターネット世界に投下せねばならぬと決意した。闘魂には最近の受験生がわからぬ。闘魂は、ワンオペ型独立会計士である。仕訳を切り、監査法人と遊んで暮らしてきた。けれどもタフネスに対しては、人一倍に敏感であった。 ■ 前回までのあらすじ闘魂だ。会計士試験に合格し会計の過酷な戦場への第一歩を踏み出したおまえは、自分の身を自分で守り、自分のために戦う気力を支える自分なりのタフネスを自ら確立することを考えなければな

          おまえは無駄と回り道と、そして矛盾を愛して商売しろ

          【2023年公認会計試験論文合格発表】過酷な会計の戦場をHotなパイセンたちが照らしてくれる【noteご紹介特別版】

          闘魂だ。今日は既存の物好きども(いつもありがとうございます)ではなく、新参者つまりNewbieたちに用がある。 今日は公認会計士試験の合格発表らしい、という噂をキッャチしたおれは、一刻も早く新人たちの心構えを叩き直すコンテンツを広大なインターネット世界に投下せねばならぬと体が闘争を求め、急遽自習室の粗忽なデンタク野郎のごとくキーボードを豪打し、これを書いている。 なお、今回は主に試験に受かったやつに対するメッセージだ。しかし、おれは試験の結果が残念だったやつのことも忘れて

          【2023年公認会計試験論文合格発表】過酷な会計の戦場をHotなパイセンたちが照らしてくれる【noteご紹介特別版】

          東畑開人『居るのはつらいよ』を読んで、企業と「ケア」的なアドバイザリーと居場所などについて考える

          『居るのはつらいよ: ケアとセラピーについての覚書 (シリーズ ケアをひらく) 』は臨床心理学者の東畑開人氏によって2019年に書かれた、沖縄のデイケアにおける精神看護の日々を綴った作品である。エッセイのような軽いタッチで描かれてはいるが、「ケア」と「セラピー」とは何かに迫るれっきとした「ガクジュツショ」でもある。 もともと評価の高い本であり、普通に読んで面白いことももちろんだが、「ケアとセラピー」的な概念については、誰かを支援する他の仕事においても考えておく価値があること

          東畑開人『居るのはつらいよ』を読んで、企業と「ケア」的なアドバイザリーと居場所などについて考える

          自己肯定感低め会計士とアイデンティティ論-おまえは何者か

          闘魂だ。おれは、おれであり続けることを大切に生きているつもりだ。よって「何者かになりたい」というポピュラーな心情について、これまでさほど注意を払って来なかった。今日はその問題を考えるヒントになりそうなものを紹介しよう。 ■ おれはおれ、じゃないの・・・?先日、てりたま氏(*1)が「自己肯定感」を話題に出していた。 おれは、例によって、無駄に自己肯定感高めの調子にのったスタッフを戒めるものか!とやにわに奮い立ったが、少しトゥイッターで会話をしてみたところ、昨今ではどちらかと

          自己肯定感低め会計士とアイデンティティ論-おまえは何者か

          【小品】『フルメタル・ジャケット』で監査人は鍛えなおされる

          闘魂だ。今日は一言で言うとただの映画の紹介だ。なぜこんなにボリュームが増えてしまったのかおれにもサッパリ理解できないが、逆に暇つぶしにはなるだろう。修了考査とかを控えている奴は、すぐさまブラウザバックして答練の写経に戻れ。 ■ はじめに・生ぬる・・・良い時代になった 会計士業界は、長らく徒弟制度時代の名残を引きずっており、体育会系的上意下達ヒエラルキーのパワーにより、軟弱な受験生を戦える監査人へと作り変えてきた。などと言われている。あくまでも聞いた話だ。おれは関係ない。

          【小品】『フルメタル・ジャケット』で監査人は鍛えなおされる