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【玄米】 4つデメリットと危険性、および対策

白米と比べると栄養価が高いことで根強い人気がある玄米ですが、一方で数々のデメリットや危険性も指摘されています。

そこで今回は、玄米のデメリットと危険性を4つ取り上げて、それぞれの対策も補足します。
(記事の文末に動画を添付しています)

まずは玄米のメリットから

玄米は下の図のように、胚芽を含めた外側の糠層が残っています。

ここに多くの栄養が集中しています。
白米は糠層を取り除いた胚乳に当たります。

玄米に豊富な栄養素は、次の5つです。

ビタミンB1
ナイアシン
ビタミンB6
マグネシウム

食物繊維(主に不溶性食物繊維)       

玄米というとビタミンB1のイメージが強いですが、白米と比べて
ビタミンB1が8倍含まれるのに対して、
B6は10倍、ナイアシンは25倍も含まれています。

マグネシウムも、白米の7倍含まれるだけではなく、
カルシウム:マグネシウムの比率が1:10と、カルシウムに偏りがちな両者のバランスを整える役割もします。

白米と比べると、玄米は間違いなく栄養価にすぐれています。

玄米のデメリット①消化の悪さ

ですが、数々のデメリットもあります。
最大のデメリットは、何と言っても消化の悪さです。

糠層が残っているために硬く、徹底的に噛み砕かないと消化されません。

よく言われるのが、
「玄米は100回噛め」です。
100回は「最低でも」で、100回噛んでもそこまで消化がよくないのが玄米です。

じつは私も、10数年前、「ものは試し」と玄米食にチャレンジしました。
一口100回ずつ噛んで食べると、茶碗一杯1時間かかります。

「そんな時間どこにもない、無理」と1か月でやめました。
私はすぐにやめましたが・・・

人によっては「100回は噛めないけど、白米を食べるよりはマシだろう」と続けることもあります。
これが落とし穴です。

大量の未消化物が腸に残ると、腸で炎症が起こり腸内環境が悪化します。
すると、健康にさまざまな悪影響を及します。

これでは完全に逆効果です。
食事に1時間以上かけられない人は、そもそも玄米食は無理があると、私は考えます。

対策は、後ほど紹介します。

玄米のデメリット②フィチン酸

正確に言えば、フィチン酸は、メリットとデメリットの両面を持っています。

フィチン酸はイノシトール6リン酸(IP 6)とも呼ばれ、糖アルコールの一種です。
フィチン酸にはキレート(挟み込む)作用があり、それによって体内の有害ミネラルや放射性物質を体外に排出します。

これがフィチン酸のメリットです。

ただ、フィチン酸が挟み込むのは有害ミネラルだけではありません。
有益なミネラル、鉄や亜鉛、銅、カルシウムやマグネシウムなども外に出してしまいます。

これがフィチン酸のデメリットです。

そのため、1日3食玄米食の人には、得てしてミネラル不足の症状が起きます。玄米を食べる場合には極力1日1食にして、他の2食で、または食後のサプリで、しっかりミネラルを摂ることが大切です。

また、ビタミンCがフィチン酸の作用をある程度は相殺します。
ビタミンCも十分に摂ってください。

玄米のデメリット③残留農薬と重金属

重金属はおもにカドミウムとヒ素です。 

残留農薬と重金属は、糠層に蓄積しやすい傾向があります。
そのため、白米よりも玄米の方が残留リスクが高くなります。

対策としては、
①有機栽培、無農薬栽培の商品を選ぶ
(日本の有機栽培の基準は緩いので、表示に頼らず自分でリサーチを)

②よく洗う、または強アルカリ電解水で洗う
(ある程度は除去できます) 

③農薬除去グッズ
(ホタテ貝パウダー、ホッキ貝パウダー etc.)

玄米のデメリット④アクリルアミド

アクリルアミドは、米や小麦、芋、とうもろこしに含まれるデンプンを高温加熱した時に発生する有害物質です。
圧力鍋を使って玄米を高温調理すると、アクリルアミドが多く発生します。 

アクリルアミドは細胞の遺伝子(DNA)を傷つけることから、発がん性が疑われています。
厚生労働省のホームページでも、食品安全委員会の発表でも、そのような指摘が表記されています。

対策はシンプルで、圧力鍋にこだわらずに、炊飯器の玄米モードを使って炊くのがいいと思います。

アクリルアミドに関しては、下の記事で詳しく解説しています。

発芽玄米のすすめ

ここまで書いて、簡単に対策を講じられないのが、一つ目の「消化の悪さ」。
食べるのに時間がかかり過ぎる、という点です。

これを克服するには、玄米ではなく発芽玄米に切り替えるのが妥当です。
発芽玄米は、水に浸して発芽させた玄米ですが、糠層が柔らかく食べやすいのが特長です。

それでも白米よりは噛む必要がありますが、100回噛む必要はなく、30回程度でよいのではないかと思います。
玄米の栄養素がそのまま残り、むしろ発芽の過程でGABA(γアミノ酪酸)が大幅に増えるというオマケまであります。

アブシジン酸について

玄米に含まれるアブシジン酸という物質(発芽阻害因子)が細胞のミトコンドリアを傷つける、という話が出回っています。
ネット記事やYouTubeの動画などでも見かけます。

これは、元東大医学部◯◯講師の論文から始まったものですが、その後、それを裏付ける研究報告の存在はありません。
同様のことを言っている専門家もいます。

ですから、アブシジン酸のリスクについては気にする必要はない、と私は考えています。

まとめ

玄米のデメリット、一つ目は消化の悪さ。

十分に噛まずに食べると腸内環境が乱れて体調を崩します。
対策は、比較的食べやすく消化もよい発芽玄米にすること。

デメリット2つ目は、フィチン酸。

フィチン酸は有害物質だけではなく、有益なミネラルも一緒に体外に排出します。
対策は、玄米食は1日1食にして、他の2食、または食後のサプリで、しっかりミネラルを摂ることです。

デメリット3つ目は、農薬と重金属の残留。

対策としては、
①有機栽培、無農薬栽培の商品を選ぶ
②よく洗う、強アルカリ電解水で洗う
③農薬除去グッズを使う

デメリット、4つ目はアクリルアミド。

アクリルアミドはDNA遺伝子を傷つけます。
圧力鍋で高温調理するとアクリルアミドが多く発生します。

対策は、圧力鍋を使わずに、炊飯器で炊くこと、または発芽玄米にすることです。 

この記事の内容については動画もアップしています。
合わせてご覧ください。


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