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【私信 】 拝啓、ギレルモ・デル・トロ様 ― シェイプ・オブ・ウォーターとアカデミー賞とパシフィックリムと私。

拝啓、ギレルモ・デル・トロ様。

遅ればせながら、『シェイプ・オブ・ウォーター』のアカデミー作品賞、そして監督賞の受賞、おめでとうございます。

数年前、あなたの『パシフィック・リム』によって、私の映画の楽しみは、自宅派から完全に劇場派に切り替わってしまいました。

大きなスクリーンで映画を観ること。その価値と意味!

それ以来、私にとってギレルモ・デル・トロ監督は、間違いなく特別な映画作家のひとりなのです。

アカデミー賞の受賞の知らせを聞いたその日は、予定していたスケジュールをすっとばして劇場へ見に行ったせいで、いろんな想いが込み上げてしまったままで感想がうまく書けないままでした。

いつもは映画を観たらすぐ書いてしまうブログも、先日ようやく記事にできました。そのついでに、映画を観てから見聞きしたことを含めて一度、書き出してみることにしてみました。

この映画のための制作資金の多くは、監督自身の私財を投じて作られているそうですね。あれこれと口を出されずに、作りたいものを作るために、そういう判断をしたのだと聞きました。

スタンダードなやり方ではもちろんないのでしょうし、監督自身にとっても関わるメンバーにとっても、リスクあるチャレンジだったのだろうと思います。

そのような結果が、きちんと作品として結実するばかりでなく、カンヌの金獅子賞や、アカデミー作品賞、監督賞といった素晴らしい評価にまで至ったことは、本当に感慨深いことです。

ギレルモ監督は、受賞のスピーチでこの作品のことを「映画へのラブレター」だとおっしゃっていましたね。私は、「世界へのラブレター」でもいいんじゃないかなと思いました。

今回のように、人々の前で明言することはなかったけれども、「パシフィック・リム」もそういう作品であったことを存じております。「これは人類がひとつになる話なんだ」というようなことを、ブルーレイの音声解説かなにかで仰っていたのを記憶しています。

とにかく私にとって思い入れの深い「パシフィック・リム」の続編が、日本でも公開されました。私は公開すぐのチケット争奪戦ではいい席が取れなかったので、すこし日をおいて、ようやく観に行く予定を決めました。

本作は、ギレルモ監督が直接メガホンを取った作品ではありませんが、もちろん、とても楽しみにしています。前作を観たあの日から、「映画館で映画を観る」ことは私にとって、「世界を愛する」手段のひとつだからです。

いつも素敵な作品を、世界に送り出してくださって、本当にありがとうございます。

どうか、お身体には気をつけて。
幾久しいご活躍を、心より応援いたしております。


あなたの応援は、最高です。すごくダイレクトに制作費や取材費、おいしいケーキ、はたまた生活水準の文化的向上に使われます。とにかくとても効果的であり、めちゃくちゃ役に立つので、我々はそれを歓迎します☺ 最近はさらになんと、おむつやミルクになって、赤ちゃんの機嫌が良くなります!