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NO.101 寒い夜、イングリット・ヘブラーの弾く温かみに溢れたバッハを聴くこと


今日は気温も低く激しい風も吹き荒れる寒い一日だった。

そんな一日の終わりに、ふと、イングリット・ヘブラーの弾くピアノの音色が聴きたくなった。

イングリット・ヘブラーと言えばやはりモーツァルトという事になるので、そのモーツァルトピアノ・ソナタ全集は僕も車の中で時々聴いている。

基本的に端正なテンポながら、その音色には気品と微かな哀しみが漂う。

今夜は、そんなヘブラーが弾いたバッハの《フランス組曲》(1980年)のアルバムがあると知り聴いてみた。

優しい光に包まれるようなとても素晴らしいバッハだった。

最近はずっとベートーヴェンの音楽を作曲順に聴いていたので、少し久しぶりにバッハの音楽を聴いたけれど、やはりその音楽には微かな光の中で咲いている一輪の花のように、小さくても聴く人の心に寄り添い静かに励ますような不思議な力があるように思った。






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