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ゲームやブログサービスに見る「賢さ」の違い

今、ワードプレスへの移転作業をやってる真っ最中で本家のブログが更新できないから、久々にnoteに更新。

はてなブログとワードプレスの違いは…いや、ぜんぜん違うな。
ポケモンと、マインクラフトぐらい違う。
遊戯王とマジック・ザ・ギャザリングぐらい違う。

ポケモンで
「初心者がやると最初の10分から遊べなくなって、何度もやり直す」
なんてことはまずないと思うんだけど…マインクラフトだと、むしろそれが通過儀礼みたいな所があるんだよ。
実況プレイ動画で、要塞みたいなのを作ってる人がいるけど…誰も彼もがあそこまでできるようにはならないわけです…はい。

それと同じような違いをワードプレスにも感じて
「これ、ブログサービスというよりも、ほとんどサイトを1から作るサービスだよね?」
という感じになってる。

…いや、ブログのCSSをいじった経験や、サイトをカスタマイズするために色んな検索ワードで調べたりしながらやってきたから、できたんだけど…自分が欲しいものを全部ネットで探すか、カスタマイズするかしないとダメなんだよ…。これが

日本的な「自由度が高い」一通りの道具が揃った上での自由度が高い

マインクラフトって、拠点すらないホームレスみたいな状態から始まって、全部の道具を作らないといけないゲームなんだけど…ワードプレスも割とそれに近い。

並みのブログサービスなら絶対ついているであろう機能や仕様がほぼついてないから、「10年前ぐらいの編集・デザイン環境を、まずは現代の水準にするところから」やらないといけない

デザインをテンプレートの中から選んでも、(有料のものならともかく無料のものは)ほぼどこかが気に入らないため、こまかーいテコ入れをすることになる。

だから、テンプレートを自分の納得行く形に落とし込んで、編集環境を整えて自分に必要なものを全部揃えるだけで、丸二日かかってしまうという
「ゲームを始めるのに苦労する系のゲームじゃねーか!!」
と、楽しくなるまでにすごく時間がかかるゲームとなってる。

これには僕が欲張りだというのもあるだろうし、ワードプレスではなんでもできすぎてしまうから【他のブログサービスでは揃えられないものも全部揃えられる】という側面もある。

ただ、序盤の方は
「日本のブログサービス使ってたら、60~80点ぐらいの使いたいデザイン、編集環境が序盤から楽に整えられるのに、ワードプレスだとこれがないからしんどい」
と、けっこうぼやいていた。

本来は、はてなブログからワードプレスに移転する時は先に編集環境やデザインよりも「移転しました」という形を整える作業をするのが筋なのだが…『移転に必要な編集作業』中に、僕の中で
「クソ、これができないのかよ!」
「新装開店で、こんな雑なサイト人に見せられるか!文章を読む以前に粗が多すぎるわ!!
と、ブチ切れてしまい、先にデザインや編集環境の整備からやってしまった。

そのため、日本のサイトでは当たり前のことを当たり前に整える作業からスタートした。

整えていくと様々な120点のサイトができあがるのがワードプレスの魅力

ところが、2日目ぐらいから
「【俺が他のウェブサイトを見ながら、やってみたいと思っていたデザイン】はだいたいプラグインか、CSSでできる!」
ということに、気づき始めるとブログをいじるのがだんだん楽しくなってきた。

はてなブログでは技術的にできないか、やるとサイトがゴミゴミしてしまうことが、すっぽりと収まる形でキレイにできるため、
「なにこれ、気持ちいい!」
という、快感に身悶えする状態に!!

また、選択肢が多すぎることからこそ、はてなブログではありがちな
「収益性を突き詰めていくと、おおよそこういうサイトになるよね」
「テンプレートが少ないから、人文系の人は/主婦の方は/アラサー男子はおおよそこういうサイトになるよね」
という、遊び方が決まりすぎているからこそ、最適化されてしまう状態が是正されていることに、納得してしまった。

僕は日本のRPG系要素の強いありがちな
「強いパーティーを作ると、だいたいこのデッキになるよね」
みたいなものが、ブログの世界でも存在することに、どこか違和感があって、デザインに凝ろうとする傾向があった。


デザインに限らず、ゲームでもそういう側面に気づくと飽きてしまうところがあって、最近ハマっているゲームは極力「極めるとみんな同じところに行く」ゲームはやらないようにしている。

具体的にはQMAというゲームに最近ハマっているのですが…これは、
「クイズの問題が多すぎて、みんなが同じ戦略を取れないゲーム」だから、僕はすごく好き。

例えば、僕は野球と社会と歴史の問題に強いが、芸能やアニメの問題は苦手。
それが対人対戦をする際には、僕は相手の得意分野に合わせて
「この人、スポーツ問題苦手だから野球を出そう」
「この人、文系が低いから歴史を出そう」
みたいな駆け引きが生まれて、ゲームなのに「ゲームとして決まりきった筋書きにはならない形」になるところに楽しさを覚えている。


「ブログにも自己表現要素、自分がそのプラットフォームと出会ったからこそできるようなことができたらいいなぁ」
と思ってたから、ワードプレスの自由度の高さから、自分が他のサイトと被らないデザインになったり、自分のしたいことがカスタマイズしても、デザイン的にもっさりしたり、他の人がしている努力の上乗せになってしんどい思いをしなくて済む所がすごくいい!!

QMAでも触れたように、日本にも「自由度が高いのに、縛られない・自己表現要素のあるゲーム」はあるよ?
でも、そういうゲームは少数派で、むしろ「入り口が優しい代わりに、最強になる過程で、みんなが似通ってしまうゲーム」の方が圧倒的に多い

日本のブログサービスでも同じような問題に直面してて
「80点ぐらいのサイトを作るなら、はてなブログやライブドアブログの方が簡単」
ではある。

「デザイン的な80点に加えて、自分のカラーをキチッと出して【この人がこのサイトをやっている】という付加価値の40点がつくサイト」
を作れるサービスはなかなかない。

ポケモンの通信対戦で、強いポケモンの代わりに、自分が好きなポケモンを入れると対戦成績が落ちてしまう(その工夫をするために相当頭を使わないといけない)ようなもの。

その辺の苦労の部分が、ワードプレスだと減るからすごくありがたい。

QMA以外で僕が好きなゲームだと「クラッシュロワイヤル」というゲームがあるんだけど…これも、
「世界トップ100の人達のデッキが、それぞれに違う」
「みんなが使ってるデッキは使いやすい反面、上級者になっていくと対策がしやすくなるから、最適化=勝利にはなりにくい」
「あまりみんなが使うと、運営がパワーダウンさせてでもバランスを取りに行くから、好きなカードで勝ちにいきやすい」
こういう要素がつよいから好き。

日本的な頭の良さって、もしかしたら「道具や定番をうまく使う」頭の良さでは?

正直、日本のゲーム(特にRPG要素のあるもの)の大半は、操作方法も自由度もだいたい似通ってるから、「みんな説明書をできる」んですよ…。
説明書に載ってること、ゲーム上のチュートリアルの多くは中盤でほぼ役に立たなくなるし。

ゲームに限ったことではないのかもね。
「日本は初等教育は世界最高水準のくせに、大学教育はゴミ」
とか言われているのも、この要素に近いと思う。

ゲームでも、教育でも問われているものは「製作者が指定したゴール」であり、「新しい遊び方に脱線していくこと」や「自分らしく遊ぶこと」ではないのだと思う。(しかも、皮肉なことにゆとり教育は自分らしさを突き詰めているはずなのに、「自分らしく遊ぶのに必要なセオリー」を学ぶ時間を削った結果、ゴールに辿り着く人さえ減らしたと言うね…。


道具を探してくるところからやる、
定番を踏まえながらも自己表現を落とし込んでいく、
製作者が思ってるゴールよりも先に行ける可能性を、ゲームや教育の中で匂わせる
みたいなことがあんまり強くない国民性なんじゃないか?

と、ワードプレスやってて思った。
いや、ワードプレスに限ったことではなく「日本から海外のサービス、作品に触れると、日本の作品には問われないこと、行けない所をキチッと描いているものに出くわすよなぁ」と改めて感じさせられた。

お金持ちやエリートが海外に移住するのも、こういう側面が強そうに思えてならない。
「初心者を置いてきぼりにしてでも、上級者の自由度を上げるようなサービス、ゲーム、教育、自己表現、競争」
をできるような環境が揃ってないから、結果的に出ていっちゃうのかな…と。

日本は日本で、
「(定番を自己表現に昇華するところまでは行かない)二流ぐらいの人までだったら、受け手にやる気があれば、みんなたどり着けるシステムを作る」
という凄さはあるんだけど、一握りの超一流の人が世界の富や権力を取る時代には、敢えて日本的なよさとは別に、上級者のためのシステムづくりみたいなものを取り入れないと頭打ちするのかな…と思うんです。

いや、はてなブログもはてなブログでいいんです。
文章だけはキチッと書ける人なら、むしろはてなのほうがいいんです。

ただ、デザインもSEOも物販もビジネスも何もかもやりたいような人には二流止まりにしちゃうサービスだから、そこを克服できる人はワードプレス行った方がいいだろうし、はてなだとどうしても窮屈になっちゃう部分(窮屈なつもりはなくても制約されちゃってる部分)があるのかな…と。






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