未来を予測できる佐々木紀彦は今、オンラインサロンの何を見てるのか?

「経済を、もっとおもしろく。」NewsPicksのCCOである佐々木紀彦さんはあらゆる最先端の経済ニュースを圧倒的な物量をキュレーションしている。“ミスタートレンド”佐々木紀彦とはこの人のことだ。佐々木さんが話すトレンド経済から未来を見通せないだろうか。

2017年に書かれたこちらの記事。有料、リアル、人。メディア業界の「3つのトレンド」。この記事は今のオンラインサロンのそのものだ。私は「前田デザイン室」というオンラインサロンを運営してることもあり、どうしても今「オンラインサロン」について聞いて見たくなった。


“ミスタートレンド”佐々木紀彦は今、オンラインサロンの何を見てるのか?


佐々木さんにお聞きした。


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今までオンラインサロンとは、無縁だった人が出てこないとブームは終わってしまう。

オンラインサロンの鍵は「多様化」と「大衆化」を進められるかどうかです。オンラインサロンのようなWEBアプリがリリースされたりしても、最初は話題になるけどどうしてもおなじみのインフルエンサーたちがばかりが立ってしまう。本当の意味での民主化していない。単なる居場所ではなく、専門性が高いコミュニティができてくるといいでしょうね。今までオンラインサロンをやるようなキャラじゃない人が増えていかないとブームで終わっていってしまうんじゃないでしょうか。


オンラインサロンは閉じたもの。無名の人は「人材」から「人物」になる必要がある。

オンラインサロンは閉じたものです。今、有名じゃない人が閉じたところで始めても気がつかない。まずは無料でオープンに開かれたところでまずやらないと人が集まらないはずです。

ソニーで副業してる庄野さんという女性が「人材じゃなくて、人物になれ。」と言っています。「人材」はAさんBさんCさんDさん…となってしまい人材は消費されて買い叩かれる。「人物」はその人にしかできないことだから替えがきかない。AI が進んでいった時代になっていくと「人材」は均等化される。箕輪さんみたいな人物になったらもう比べようがないじゃないですか。そうしたら、まったく違った市場価値になる。人物の価値は「専門性」だけじゃなくてその人の「かわいらしさ」なのかもしれない。なんでもいいけどまず「人物」になる。そうなれば、オンラインサロンがうまくいきますよ。

そういう意味でも、人物によるオンラインサロンにおいては月額の価格競争とは無縁です。価格はこの先まったく関係ない。「人材」だと似たもの同士の比較になってしまいます。


オンラインサロンはコンテンツメーカー”になっていく。

箕輪編集室を見ていたら、活動量すごいじゃないですか。でも、参加してる人って全員じゃない。今後は気軽な気持ちでオンラインサロンに入る人が増えていきます。ロム専(見るだけを参加しない)の人を満足させるのは、やっぱりコンテンツ。結論、オンラインサロンもメディア化していきます。すなわち、オンラインサロンはコンテンツメーカーになっていくというのが、僕の結論です。


10年後のオンラインサロンはこうなる。

落合陽一さんがオンラインサロンを現代の寺子屋というすばらしい表現をしました。オンラインよりもリアルの大事さが再認識されていく。増えた空き家でみんなが集まる。「自助」「共助」「公助」という言葉がありますが、「共助」は家族を除くと、現代はいつの間にか会社だけになってしまった。オンラインサロンはそこを埋めるものになる。高齢化社会においてもそういう場所になっていくでしょうね。


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今回のインタビューで感じたのは、佐々木さんが常に見ているのは「本質の価値」でした。オンラインといえどもオフラインでどうあるか。どんなWebメディアやアプリに入れ物が変わっても中身(コンテンツ)の価値次第なのでしょう。未来を見通すということは時代が変わっても、「普遍的な本質の価値」を言い出すことかもしれない。



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