12/1 図書館員は楽しい仕事です

一昨日昨日の続き。
『図書館員を知的で優雅な事務仕事だと思うなかれ! 実は結構な体力勝負の仕事だぞ!』からの。
■散々『イメージとは違うぞ! 気をつけろ!』と、なんだか脅しのようなことをずっと書いてきたけれども。図書館員・図書館司書は、楽しくってやりがいのある仕事だと思う。少なくとも本や図書館という場所が好きなわたしにとっては、そうだった。
■まず、本という好きなものに囲まれて働くのは単純に楽しい。自分が好きなジャンルはもちろんのこと、利用者さんが返却した本の中に面白そうな本を見つけて、「今度借りてみよう」と、どんどん読んでみたい本が増えていくのは『図書館員あるある』だと思う(他の仕事しているうちにその本のタイトルを忘れてしまうところまで含めてあるある)(そして数か月後にもう一度見つけて「この本読みたいんだった!」ってなるのもあるある)。一緒に働いている人たちも基本的には本好きさんが多いので、お互いにおすすめの本を紹介しあうのも楽しい。そうやって、今まで手をのばしたことのなかったような本を手に取って、興味の幅が広がっていく。
あと、図書館という職場は、懐が深い。あなたのスキルや得意なこと、今までの経歴や趣味、なんなら弱点まで、全部活かすことができる。絵を描くのや文章を書くのが得意なら本を紹介するPOPを作れる。語学が堪能なら、外国語を話す利用者さんが来たときに対応できる。デザインが好きなら、ポスターやちらし作りで戦力になるだろうし、子育てを経験した人は、子ども向けのおはなし会なんかで大活躍だろう。病気や失敗等、人生においてマイナスに思えるような経験だって、それに関する本については誰よりも詳しくなっていたり、利用者さんからの読書相談において役立つことがあったりするのだ。なんてったって、図書館には、ジャンルによって浅い深いはあるけれど、(ほぼ)オールジャンルの本が揃っている(はず、なのだ。理想論)。本たちが、全部受け止めてくれる。
■図書館で働き始めたら、まず館内のどこにどんな本があるかをざっくりでも把握することが大事だと思う。そこで、自分の趣味とか、好きなことの本がある場所をまず覚える。そうすると、その本の前後には近いジャンルの本が並んでいるはずだ。基本、そういうルールに従って本の場所が決まっている。例えば、サッカーの本の場所を覚えたら、その近くには野球なんかの球技の本が並んでいて、さらに幅を広げるとそのあたりはスポーツの本、という具合に。そうやって、自分の興味を広げていきながら、少しずつ本の場所を覚えていくと、どんどん仕事のスピードが上がっていって自分の成長を感じられるし、利用者さんからのお問い合わせにも次第にひとりで対応できるようになっていく。まずは、そこまでたどりつけると、『図書館で働くの、楽しい!』ってなるんじゃないかなぁ、と。

■まだまだ書けるけど、自分的にも『何日この話書いてるんだ』ってなってきたし、そもそもは、これから図書館で働きたいと思っている人たちに向けて、図書館で働き始めてから「こんなはずじゃなかった」とならずにすむように、ミスマッチが起きませんように、と思って書き始めたんだった。
と、いうわけで! 図書館で働くことを考えているあなたへ。辞めたわたしが言うのもなんだけど。図書館員・図書館司書は、多分あなたが想像しているよりも体力がいる仕事だけれど、本が好きで、人が好きだったら、きっと楽しくてやりがいのある仕事ですよ~、と。(ただ、お給料は他職種と比べると、見劣りするかなぁ……)体力は、働いてるうちについてくる。多分。がんばれー!

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