見出し画像

魚指カレンダーおまけ

カレンダーに出てきたけれど説明しなかったものなど、気まぐれに撮った写真があったのでおまけにしました。興味がおありでしたらどうぞ。(数字)は関係する文の日付です。


ベレン飾り(19)。幼子が生まれた場面を再現するもので、これは大きい。一般家庭ではいくつか小さなフィギュアを飾ったり、教会などではベツレヘムの町を再現した巨大ジオラマを作ったりすることがある。人形はクリスマスマーケットでの商品の定番で、毎年一つずつ買い足していく、という家庭も多いのだとか。

教会の前の露店(イスは隣にあるバルのもの)(19)。これはクリスマスだけではなく設置される(いつも、どこでもあるわけではない)。この日は雨なのでカバーがかかっている。この教会は建物と建物の隙間に入り口がある。たまにビルの一階といった、思いがけないところに教会があったりする。

クリスマスマーケット(21)は、通常午後暗くなってからの方が盛況する。一般商店と同様、昼休み(通常14-16・17時まで)に店を閉めてしまうことが多いようだ。マーケットがなくても多くの通りで、電照飾りを楽しむことができる。

こちらは聖堂前。ポスターの絵柄は伝統的なバレンシアの陶器(ソカラット)の図柄など。左の店でははちみつが売られている(20)。

聖堂裏の広場にて、焼き栗を売るお店(3)。ここではトウモロコシは焼いていない。文中では「高価」としているが、ここでは一袋2.5ユーロ。

恒例の音楽院のクリスマスコンサートの一つ(18・19など)。ここは普段は議会として使われている。それなのに行事があるとこのように外から見えるデコレーションや、ライトアップをしたりする。毎年知事さんが聞きに来る。聖歌(ビアンシーコ)は学校でも家庭でも普通に歌う。

城壁跡(21)。これは木の橋から。手すりが低くて高所恐怖症にはちょっとこわい。城壁跡は上ることもできるが、急な階段で手すりが低いので高所恐怖症にはちょっとこわい。ちなみに、実際の石の橋には段差はない。河川跡公園はこのように整備がされていて、様々なスポーツに利用される。

クリスマスに決まった料理はない(25)、とはいえ、冬に大量の食事(三親等にその恋人たちなどを含むと、二十人は軽く集まる)を用意する、となると、自然と作り置きができる煮込みやオーブン料理が作られることが多いようだ。

骨付きの豚、牛、鳥肉や生ハムの骨やソーセージ、野菜ではニンジン、カブ、大根、ネギ、セロリなどがセットになって売られていて、その二パックを煮込むだけで料理ができるようになっていて、日常的にも食べられる。3-4時間煮込み、塩で味を調える。可食部分をこうして取り出し、スープにはコメやパスタを入れて前菜とする。下の緑はアザミの茎でカルドと言い、料理によく入れられる。フキに似た味(だと思う)。また、できたスープのこともカルドと呼ぶ。

文中の「レバーとひき肉の煮込み」は、ロールキャベツの中身を鳥と豚の合いびきにしたもの。ミンチにしたレバーを混ぜてコクを出し、クローブで臭みを抜く。内陸にも似たような料理があるらしい。スープにはサフランを入れる。

写真にはないが、文中に出てくるワイバーンの煮込みは、今は亡きおばあちゃんに教わったレシピ。おばあちゃんは昔、イギリス貴族のサマーハウスで、料理番をしていたことがある。70年ほど前のことなので、真実は藪の中。

ぶつ切り骨付きの肉を油をひかずにじっくり焼き目をつけ鍋に移し、その油で大量の薄切り玉ねぎを飴色になるまで炒め、肉の上にのせてひたひたの水を入れ、灰汁と脂を取り除きながら3-4時間煮込むだけ、という簡単なもの(またはオーブンで乾燥しないように保温)。塩だけで調味する。コツはきっちり焼き目をつけることと玉ねぎは大量ということだけ(大体1kgの肉に、大玉ねぎを5-6個)。ドラゴンの代わりに鶏肉もいける。玉ねぎのソースはパンに浸して食べる。

地中海料理はオリーブ・ニンニクたっぷり、というイメージがあって、その認識はとても正しいのだが、以上のレシピには、どれにも使用されていない。これらはあっさりした柔らかい料理で、家族みんな、幼児から老人の誰もが食事を楽しめるレシピ。


ヨーロッパは乾燥している、というイメージとは違い、バレンシアはかなり湿気があるので、涼をとるためなのだろう、ほんの小さな場所だとしても、ベランダがある家は多い(16-3)。



お付き合いくださいまして、ありがとうございました。


読んでくださってありがとうございました。少しでも楽しんで頂けたらうれしいです。