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2019ベルリン観劇記録(11)『Felix Krull』

10月15日

Felix Krull フェリックス・クルール

劇場 Berliner Ensemble (Großes Haus) ベルリナー・アンサンブル

原作 Thomas Mann トーマス・マン

翻案 Alexander Eisenach

演出 Alexander Eisenach

舞台美術 Daniel Wollenzin

衣装  Lena Schmid

ドラマトゥルギー Sibylle Baschung

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強運の詐欺師を描いたトーマス・マンの小説『Felix Krull』を翻案した上演。演出のAlexander Eisenach は84年生まれと、先日のBaal に引き続き若手の演出家に大劇場公演の機会が与えられている。元々はタールハイマー演出のMacbeth が予定されていたが、出演者急病のため演目が変更され、キャンセル分で2階席は閉鎖。私は2階下手ボックス席で観ることができた。自分では買えない良席だ。演目変更に納得して来ている演劇ファンが占めている劇場はとても暖かく、舞台との快適なエネルギー交換があった。

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前半は引割幕の手前、エプロンに設置された階調の素舞台風アクティングエリアで劇が進行する。場転以外では音楽が流れることはほぼない。シンセサイザーとエレキベースが80年代の久石サウンドを彷彿とさせる。後半は引割幕が開き、遊園地のアトラクションの入り口のような大きな顔面(ディズニーシーのウッディの顔をご想像ください)と大きく開いた口。その手前には無数の電球があり「嘘の世界」を演出する録音音声が流れる。全体的にコメディタッチで、ヴォードヴィルショーのような笑いを誘う場面も多い。メタ要素があり、ブレヒトやトーマス・マンへの言及もある。1時間半とスッキリした上演で、私はとても面白く観られた。



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