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【DAY.62】新潟発着!2ヶ月で、公務員がバイクで全国周る旅日記

この記事、連載は...
民間から中途で新潟県庁に入った公務員が、4年で退職するその前に、有休消化で全国をバイクで回る、という、ノープランな企画です。予約なし、フィーリングファースト。

9:00、新潟県 十日町市のシェアスペース、「みんなの家」にて起床。

62日間、まる2ヶ月にわたるこの長旅もいよいよ最終日だが、完全なる二日酔いだ。

とは言え、走らないとどうにもならないので、シャワーを浴びて目を覚まし、10:00出発。

昨日の祝電のお礼を言いに行こうと思ったが、全部は厳しい。

とりあえず思いつくままに、高柳を通り、柏崎市の夢の森公園へ。

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ここには、以前私がプロデュースした、「ZARYとGANYのザリガニーランド」という、ふざけた名前と手作りの割には、妙にハイクオリティなイベントで相棒を務めてもらった、「GANY」がいるのだ。

彼の本職はザリガニとはあまり関係なく?「里山Cafe I'm Home」という、地産地消のお洒落なカフェのオーナー。

久しぶりのザリガニ兄弟再会の図。

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さて、続いては、この旅初日に立ち寄った、「柏崎市民協働センター まちから」へ。

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ここを管理している「NPO法人 柏崎まちづくりネット あいさ」は、地域の"プレイヤー"を発掘、育成し、地域を活性化させることを目的として立ち上がった団体。

ここの事務局長とは、昨年9月に開催された起業体験イベント、「Startup Weekend Vol.7 柏崎開催」で、いっしょにオーガナイザーをやらせてもらい、昨日も祝電をいただいた。

クール?なキャラなので写真は撮っていないが、握手を交わしてきた。

そこからは、一路海岸線を北上し、新潟市方面へ。

天気の悪いことが多い新潟だが、この日だけは本当に雲一つない超がつくほどの快晴。

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ここまで天気がよいと、もはや、旅からの帰還を新潟にお祝いされているような気持ちになった。

新潟市役所で最後の役所メシを食おうかとも思ったが、あまりに天気がよいので、寺泊でちょっとストップ。

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ちょうどお昼、行きでは糸魚川で堪能した、新潟のカニを食べることに。

この写真、1パイじゃなくて、1カゴ、つまり3、4ハイで税込500円。

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全国を回ってきたが、こんな値段のカニは見たことがない。

とりあえず、400円のカニと100円のカニ汁を注文。

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これで1コイン...。おそるべし。

飯ものもあった方が良かろうということで、握り寿司も買ってみた。

これは大トロ、中トロ、ノドグロ、ウニ、イクラも入って1,300円だった。

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新潟の海産物はレベルが高いのに、いまいち値付けがうまくないというか、商売っ気がない。

まあ、そこがよいところでもあるのだが、取り残されなければ...。

そのまま日本海シーサイドラインを通り、いよいよ新潟市内へ。

新潟での活動のきっかけを作ってくれた、「Sea Point Niigata」に立ち寄るも、まさかの臨時休業。

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まあ、これもご縁。

さらに北上していると...なんか視界に違和感。
財布??

戻って確かめると、路上に財布が落ちていた。

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普段は落とす側、この旅でも3回も財布紛失未遂事件があったというのに、まさか最後の最後で拾う側に回るとは...。

当然ながら、交番へ。

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書類を作成する時間がもったいないので、権利は放棄して一路北へ。

15:30、ついに、実家に到着!

田んぼが一面に広がるこの場所で、私は生まれ、18歳まで育った。

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新潟県の県北、胎内市。
旧中条町の中でもとりわけ小さな集落、小舟戸は今や17軒。

小学校までひたすら続くこの田んぼの風景が、子どもの頃は嫌いで仕方なかった。

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2ヶ月かけて日本各地を回り、海山川、全国各地の絶景を見てきて、改めてこの田んぼの風景を見ると、何とはなしに、涙がこぼれてきた。

ここが、私の生まれ故郷なのだ。
そんな確信とともに、初夏の土の匂いが、強烈に身体に染み込んできた。

などと1人感動しながら写真を撮りつつ、家に向かうと、畑に見覚えのある顔が。

親父だ。

「おう」と一言。

私も、「日本一周してきたわ」とだけ返す。

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親父の写真は撮っていないが、昨年母が亡くなってからすっかり老け込んだと思っていたら、畑仕事をする姿は現役だった。

これぞ、ライフワーク。

ちなみに、下の写真は、高橋家にしかない茶豆の品種、「ろくすけ豆」の苗だ。

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"六助"は私の家の屋号。

高橋家の歴史は安永四年、つまり1775年からで、おそらくその時に本家の6人目の子どもだったのだろう。

ちなみに、高橋家に代々伝わる畑仕事の歌がある。
そのうちにYouTubeにでもアップしようかな。

これは実家。

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この離れの2階に私の部屋があった。

奇しくもこの日は昨年亡くなった母の、9ヶ月目の月命日。
仏壇で、無事の帰還を報告する。

そして、近くにあるお墓にもお参り。

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その後は、自分のルーツを辿るように、今はなき旧柴橋小学校へ。

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今は市民ふれあいセンターとして活用されているらしい。

元々全校で160人程度の小さな小学校。
でも、せっかくの校庭が立ち入り禁止はもったいない。
何か、活用する手がありそうな気も...。

ちなみに、校歌は今でもそらで歌える。

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続いて、中条町の市街地にある聖心幼稚園に。

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私の両親は2人とも公務員、共働きだったので、バスで通える幼稚園に通っていた。

中からはオルガンの音が聴こえてきて、一瞬立ち寄ろうかと思ったが、まあ、それは次の機会かな。

最後は中条中学校へ。

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中学生時代の私は、まあ色々と問題のある生徒だったような気もするが、間違いなく小中高の中では一番楽しかった。

廃校の柴橋小学校はちゃんとしているのに、校歌が草で埋もれているのが中条中学校っぽくてよい。

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さて、ルーツ探訪も無事終了。

6月からはしばらく東京に住むことになる。

このルーツ探訪をやらなければ、東京に住んでも根っこがふわふわしているままではないか、そう思い、急遽ではあったが、色々と回れて良かった。

さて、いよいよ、いよいよ最後だ。

62日間、通算走行距離11,000kmを越えるこの旅の最後を飾るラストランは、胎内市から新潟市をつなぐ、国道7号線。

泣いても笑っても、これが正真正銘最後のラストラン。

もちろんシールドは全開にして、見える景色全てを心に刻んでおこう。

ちなみに、新潟市と新発田市をつなぐ新新バイパスは、全国有数の通行量を誇る無料の自動車専用道路。

125ccでも乗れるは乗れるのだが、場所によっては3車線あるほどの、ラストランにふさわしい高規格道路。

正直、景色はあまり記憶に残っていないが、快適なラストランだった。

終着点は、迷ったのだが、新潟県庁へ。
17:30着。

というわけで、晴れて日本一周完了!!!

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本当は家まで戻ればよいのかもしれないが、18:00からセルフ凱旋パーティーなるイベントを抱えていたので、とりあえず安心してバイクを一晩駐めておけるところで、市街地に近いところ、自分に縁のある場所...と考えると、答えは一択だった。

時間も迫っていたので、バイクを置いて、贅沢にもタクシーで移動。

はっきり言って、場所のあてなんかない。

ただ、もし時間のある人がいたら、ドリンクとか食べ物とか持ち寄って、みんなで話をしようぜ、くらいのノリ。

Facebookで超ざっくりとしたイベント立てただけ。

しかし、イベントの開始時間が近づくと、どこでやるのか、とか、何時からなのか、とかいうメッセージが飛んでくる。

予約とか、場所がどことか、時間が何時からとか、そういうのが気になる人は、正直来なくていいやと思った。

一周したとはいえ、今日はまだ旅の続き。
なんで金ももらっていない人のために、旅人の私が場所をセッティングして、各所に連絡しなければならないのか?

というか、人が集まるのに、あらかじめ細かく条件を決める必要なんて、そもそもどこまであるのか?

悪気があるわけではないのは分かるのだが、この時は強烈に腹が立った。

いったい、我々は、何にとらわれているのか?

参加費を取っているわけでもない、自由参加のイベントに、自由に参加できない日本人は、いつどこで何を失ったのか?

だいたい、普通なら、バイクに乗って旅をしている本人がイベントを立てたりもしないだろう。

しかし、そこは自主的に動いてくれる方もいるもので、場所のおすすめ投稿が上がってきて、すぐにそこに決めた。

限られた人生、できる限り、どこ?というお客様気分じゃなくて、ここにしませんか?と"give"のスタンスで関わってくれる方といっしょの時間を過ごしたいものだ。

閑話休題。

そんなことがありながらも、きっちり18:00に現場?に着いているのがプロのお祭り男のプライドである。

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おなじみのチェアリングスタイル。
誰もいなくたっていいじゃないか。

この写真と、位置情報をアップして、たどり着ける人しか来なくていい、心底そう思った。

チェアリングスタイルって、そういうこと。

結果としては、入れ替わり立ち替わりで、15人くらいの方が来てくれたかな?

しかし、連日の飲み過ぎで身体が弱っており、20:30くらいにはお開きに。

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というわけで、62日間、たまに遅れたりもしたが、毎日綴り続けてきたこのシリーズも、これでいよいよ終了。

余裕がある時にでも、データ編や役所メシ編、宿レポ編などもまとめてみたいのだが、明日から新しい職場での仕事が始まるので、ひとまずここで一旦の区切りとしたい。

最後は、何度もこの旅のイラストを描いてくださっている、「もしもシアター」の支配人の方に敬意を表して、締めとしたい。

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※ちなみに、この時速報値でお伝えした総走行距離、私が間違えてお伝えしていたのはご愛嬌。

#今日の走行距離 226km
#総走行距離 11,327km

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