デザイン組織ができるまで|「デザイン組織のつくり方」でオプト竹田さんのお話を聞いて

こんにちは。tomaと申します。Goodpatchさんのオフィスで開催された デザイン組織のつくり方〜Opt・Goodpatchの場合〜 に参加させていただいたので、そのレポートです。

お話されたのは以下のお二方。

竹田 哲也|Studio Opt (株式会社オプト) UIUX Designer + Org Designer
松岡 毅|株式会社グッドパッチ Design.Div ゼネラルマネージャー

ざっくり言うと、竹田さんはゼロイチでデザイン組織を作られたお話、一方の松岡さんは30人のデザイン組織を60人にスケールされたお話でした。今の個人的な課題感が特に竹田さんのお話に近かったこともあり、このレポートは竹田さんのお話にフォーカスして書かせていただきたいと思います。竹田さんの当日のスライドはこちら。またVision刷新プロジェクトのお話はこちらのマガジンでまとめられています。

竹田 哲也|Studio Opt (株式会社オプト) UIUX Designer + Org Designer
2004年9月に株式会社オプトに入社。広告デザイン部門、情報システム部門、新規事業部門など多岐に渡る組織で経験。2014年に退職後、事業会社やGoodpatchを経て、2016年9月からオプトに再入社。会社の次のフェーズに進む為、ビジョンと行動指針の刷新プロジェクトを推進。社内外からデザインのプレゼンス向上の為、Studio Optを立ち上げプロジェクトにも参加。現在は、Studio Optにて自社メディアやプロダクトのUIUX、コーポレートデザイン、組織デザインに携わる。

再入社からビジョンの再定義に至るまで

竹田さんがオプトに再入社されたとき、社内はtakram田川さんがよく使われるBTCモデルでいうとB-Tの状態だったそうです。ここにCを入れるためにデザイナーを雇おうと、Wantedlyに求人を出して知りうる限りのツテを使ってシェアしまくってもらったが、それでも応募はなく、ここで、オプトとデザインが繋がらないからだと考え、ビジョンを刷新するということに思い至ったということでした。
社長に直談判、3ヶ月の試行錯誤の末に、ビジョンが完成。

自分ごととして捉え、再解釈させる

ビジョンを浸透させるためにコーチングのプロに相談したところ、再解釈がポイントだと。

再解釈
今の時点で「自分はどう捉えたか・感じたか」をとにかく言葉にして発言するよう促し、自分の解釈を伝え、その時の聞き手の反応や、他人の解釈も聞くことで、自分の解釈がアップデートされる。

その後社長との4拠点35回の座談会を実施。部の特徴に合わせてやり方も変えたとのこと。例えば、営業だとフランクに会話が成り立つのでオープンな会に、デザイナー・エンジニアだと発言が中々起こらないのでワークショップ形式にする、など。

このあたりとても大切だと思いました。こういう全社への浸透施策、僕も取り組んだことがあるのですが、画一的にやるのはやる側からすると運用しやすかったり、展開しやすかったり、甘い誘惑があるんですよね…。でも職種に限らずやっぱり部によってカラーってあって。それをしっかり捉えてアプローチを変えるっていうのは、すごく重要だと思います。その部のキーマンを早く見つけるのもポイントになりそうですね。

その後各部でValue(=全員が毎日大事にする価値観)を役員と一緒に考え言語化するワークをやり、最終的に役員にプレゼンさせたとのこと。
出てきた言葉を竹田さんが主導してマッピング、グループ毎にフレーズ化してValueを「OPT Octagon」として発表するに至った、と。

こういうワークをやるときに「自分ごと化」というと社員一人ひとりの自分ごと化を先に考えてしまいがちで、すごく悩んだりするのですが、今回の取り組みのポイントは役員にもフォーカスして、プレゼンを役員自らにさせることで自分ごと化してもらったところなのではないかなと思いました。

組織にデザインをインストールするためにやったこと

発表の中では、メインであったVision刷新、Studio Opt 立ち上げの取り組みと並行して、「BTCのCの為にやったこと」として以下のことを上げられていました。

・デザイン界隈の著名な方が登壇する所へ役員を連れて行く
 → まるごと体験してもらう、理解がはやく説得が楽
・エグゼクティブクラスのスライドづくりをする
 → 社内のプレゼンスを上げる。結果、グループの人材戦略の議論に参加できた!
・Design in Tech Report や BTC の説明をする
 → デザインの重要性を語りインストール

「自分ごと化」の事例もそうですが、ボトムアップだけでなく、やはりトップダウンで動かすことも大事だなと思っていて、特に竹田さんの事例の場合、うまくエグゼクティブクラスの人を巻き込んで、自分ごと化させることに成功されている印象を受けました。コツを伺ったところ、エグゼクティブクラスの部下からも働きかけてもらうことが大事だと仰っていました。今回のお話の場合、社長はデザインに理解のある方で、トップダウン的な働きかけは比較的うまく機能したとのことでしたが、やはりボトムアップが加わってプロジェクトとしても推進できたとのことでした。

ビジョン刷新の効果

新ビジョンを公開したのが17年8月、2018年1月にデザイン部が誕生し、この時点ではデザイナーは2名。その後、5月末にStudio Optが立ち上がり、この時点ではデザイナーも7名になったとのこと。
竹田さんは「どのタイミングでデザイナー求人に応募が来るようになったか?」という質問に、「コーポレートサイトの行動指針をアップデートしたタイミング。ただあまり意図はしていなかった」「人事含め動いてくれた結果と思っている」と答えられていましたが、人事の方の動き、デザイン組織の誕生など様々なことが上手く回り始めたのも、ビジョンの再定義を通じてデザインの重要性が浸透した社内に浸透した結果だろうと思いました。

現在の取り組み

最後にデザイン部発足から5ヶ月経って、チームとして取り組んでいることをお話されました。

Design knowledge
とにかくデザインの知識をインプットしよう!という取り組み2つ。
・Slackでのシェア
 デザイン系の記事、引用などをSlackでシェアし合う。
・Opt Design Share
 定量化しづらい自分の好み(かっこいい、かわいい)をビジュアルと言葉とセットでCMSを使ってシェアし合う。
Design Quality
デザインのクオリティを上げるための取り組み2つ。
・UI修行
 毎週、他社のサービスを題材に「僕らならこうする」カイゼンを考える1時間。
・Weekly UI
 Daily UIを週イチで。90分でイチからつくる。合わせてツールの練習も。

その他、
 ・PDCAサイクルからOODAループへ
 ・週次1on1
などを取り組みたいこととして挙げられていて、チームとして共通言語を持ちながら活動していきたいという竹田さんの方向性が垣間見えたように感じました。UI修行については公開もされていて、そういう取り組みもすごく良いなあ、と勉強させてもらっています。

書籍「デザイン組織のつくりかた」だったり、デザイン組織の本って最近増えてると思うんですが、こういった本は「社内にデザイン組織なり文化なりがあって、その上でどうやって駆動させていくか」というような話になっていて、それもすごく大事な話だと思うんですが、こういう「デザイナーほとんどいません!ほぼゼロから!」のお話ってその難しさも相まってとても貴重だなと思いながら聞かせてもらっていました。貴重だけど、こういうフェーズの会社ってたくさんあるんじゃないかなあ、と思っていて、だからすごくいい話が聞けたなあと。

Optさん、Goodpatchさん、貴重な場、お話をありがとうございました!



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toma

初めての組織デザイン

組織デザインについて自身の学びからやってみたことを書いたnoteをクリップしてみました。
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