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大事だよね、のびのびって。

ありふれた言葉かもしれないけれど、やっぱり大事だと思う。

のびのびって。

そう思うのは、きっと、私が少し大人になったから。


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施術中に「年齢とともに体が変化する」という話をよく聞く。

今日会った人は、「35才を過ぎてから全然違う」と言っていた。

もしかしたら、私たちは5年ごとに生まれ変わっているのかもしれない。20代後半に差し掛かる私は、どうもそんな気がする。振り返ってみると、10代と20代前半と今は全然違うようだから。

「何が違うんだろう?」

いちばん変わったのは、きっと、物事の捉え方。


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本を読み。人と出会い、恋をして。仕事をしてご飯を食べて。

私たちは過ごす時間や支払ったお金と等価交換に、様々な経験をする。

毎日の暮らしは同じことの繰り返しが多いから、対をなす新しいことや初めてのことは刺激的で心躍る。

未知なものに出会ったとき、思考や感情にメーターがあればそれが振りきれるくらい私の頭と心はめいいっぱい動く。

20代前半はコンフォートゾーンから飛び出すエネルギーが人一倍あったから、面白そうと思ったものには勢いよく飛び込んでいった。


だけど、人生には絶対的な制限がある。

時間は1日24時間、お金はぼちぼち、体力はそこそこ、というように。歳を重ねるなかでその有限なものの底がぼんやりと見えるようになってきた、ように思う。

ゆとり世代によくある自己啓発という名の迷宮をさまよい、幸せを追い求める放浪を経て、少し客観的に自分を見られるようにもなった。

そうやって私は、心のブレーキを踏んで立ち止まることを覚えた。


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自律神経には集中モードの交感神経とリラックスモードの副交感神経がある。それぞれアクセルとブレーキの役目をしていて、健やかに生きるためにはこれらのバランスを保つことが欠かせない。

アクセルばかりでは周りが見えなくなってしまうし、ブレーキばかりでは前に進めないから。

子どもの頃はこういうことを頭で考えなくても自然にできていた気がするけれど。大人になると無理をしてでも頑張らなければいけないときがあって、頑張りたいと思うときもあって。

それとともに「~せねばならない」と思うことが、意識的にも無意識的にも増えていった。


ギュウギュウの満員電車。人間関係のどうしようもできない悩み。ひとりで過ごす眠れない夜の寂しさ。希望が感じられない未来への一抹の不安。

やりきれないことへのストレスは溜まる一方で、心が休まるときはいつなんだろうという感じ。

そういうものだからこそ、無理矢理にでも肩の力を抜いてリラックスしたい。


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「大人になる」というのは、世界の広さと自分の限界を知ることなのかもしれない。

中学から高校へ、高校から大学へと環境が変わるごとに行動範囲と見える世界が一気に広がっていった。

だけど、自分ができることには限りがあるから、間違わないようにしっかり選びたかった。テレビやネットを始めとするメディアや誰かが言ったなんとなく良さそうなことではなく、自分は今どうしたいのかを基準に選択する。


引用元のブログで、佐々木さんはこう言っている。

人は相反する目標ができると、自分をうまくコントロールできなくなり、意欲が低下するという調査があります。つまり迷った結果、どちらもしなくなる。見に覚えありまくりです。だから「どちらも価値ある選択肢だとわかっているが、今はこちらを優先する」と決める必要があります。

(by 人生は短し、優先せよ乙女。)


短い人生を充実させるために、立ち止まって選択する。

忙しい毎日を送っていると手段が目的になっていまうことがしばしばあって、気力がでなかったり虚無感を感じることもある。

だからこれからもこの言葉を忘れずにいたい。

大事だよね、のびのびって。


(by ハイキュー!! 25)

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