みんなでベトナムの緩和ケアを盛り上げませんか?

(2019/1/11講演を終え、無事に帰ってきました!ご支援いただいた皆様ありがとうございます。ベトナム講演などの様子は有料部分に追加しています。また2019/1/30に暮らしの保健室向河原にて「Grand Lab:ベトナム緩和ケア講演報告会」を開催します!
当日券もありますが、このnoteをご購入いただいた方は無料となりますので、下記リンク先から詳細をご確認頂き、ぜひお申し込みください。)
https://www.kokuchpro.com/event/vietnam_kanwa/


ご縁としか言いようがないのですが、来年1月、ベトナム・ホーチミンにて緩和ケアの講演をすることになりました。
最初は
「冗談でしょ」
と思っていたのですが、話はトントン拍子に進み、本当にベトナム行くことに。
これまで、海外から招聘された専門家の講演を聴きに行くことはあっても、自分が演者として呼ばれるなんて考えてもいなかったので、何だかポカーンとしています。

まあ、ポカーンとしている間にも、パスポートのコピーを送ってくれとか、航空券は何時に予約しましょうかとか、スライドの翻訳があるので資料を送ってくれとか、どんどん話は進むわけで。
気を抜いてもいられず、せっかくなので、ベトナムの方々にとって少しでも価値のある講演にしたいなと思っています。

では、実際問題として、ベトナムの緩和ケアの現状ってどうなっているのでしょうか?
それを知らなければ始まらないということで、BMJ Support Palliat Care. 2017;7:23-31. の報告と現地の医師に伺った情報からまとめてみると、

1)癌の疑いのある患者さんが受診する際、家族一同を同伴することが多い。受診後に長男や長女などが医師に対し「癌だった場合、家族にだけ告知して欲しい」と言って来るケースが多い。
2)進行癌の場合、本人家族とも積極的な治療を望まず、自宅に帰るか、地元の医師に相談しながら余生を送るケースが多い(積極的治療を望む方は増加傾向ではあり、富裕層は海外で治療することもあるとのこと)。
3)病院で最期を看取るより、自宅で家族がケアしながら最期を共にするのが一般的な姿(がん治療が終わった場合、病院に長期入院は難しい/宗教的な背景もある)。
4)オピオイドを用いた疼痛緩和はあまり行われておらず、伝統的医療(漢方や鍼など)で対応することがほとんど。モルヒネ・オキシコドン・フェンタニルなどオピオイドは利用可能だが、患者負担が大きかったり外来処方するのに様々な制限がある。
5)ホスピス、緩和医療という言葉は広く浸透していない(緩和ケア病棟は全国に6か所)。在宅ホスピスのシステムも整っていない(保険で認められていない)。
6)緩和ケアの専門家を養成するシステムはなく、緩和ケアについてのマニュアルも普及していない。

ということで、日本だと20年前くらいの状況と言えるかもしれません。コスト面などを考えると、それよりも厳しい状況ですね。

今回、ホーチミン市の病院からの要望としては
「いずれ、自分たちの病院にも緩和ケア病棟を作りたいと考えている。日本で行われている緩和ケア全般の現状を話してほしい」
「医療面での関わりもそうだが、どのような心構えで終末期の方々に向き合えばいいのかを教えてほしい」
ということ。
そこで、「正しいモルヒネの使い方」とやっても仕方がないのかな、と考え、今回の講演は「日本が歩んできた緩和ケアの光と影:緩和ケアに哲学を宿すには」ということをメインテーマに組み立ててみました。

そしてこのnoteをご覧の皆さんにお願いしたいことがあります。
この後に、私がベトナムで話す予定の全スライド(患者さんの写真などは除く)と、講演の読み原稿を全公開しますので、それに対してコメントを入れてほしいのです。一応、日本代表として行ってまいりますので、医療者だけではなく患者さんや家族、一般の方からもコメント募集します。
「もっと、こういう内容を入れた方がいい」
「この表現はいかがなものかと思う」
など、なんでも結構です。

ただ、もうひとつお願いしたいことは、ベトナムでの滞在費についてです。今回、ベトナムに渡る航空券と宿泊費については、ベトナム側で負担いただけるのですが、講演料は出せない、とのこと。先方の事情もあると思いますし、私自身もベトナムの方々のために少しでも貢献したいと思って請けています。そうはいってもベトナムには2泊する予定で、その間の滞在費は自己負担となってしまいます。
なので、今回「ベトナムで講演するスライドに対してコメントを入れられる権利」を皆さんに買って頂きたいのです。
以下、スライド約50枚と1万字の講演原稿が入りますが、日本では決して話さない内容も含まれていますので、お買い求めいただく価値はあるかと思います。また、帰国後には講演に対する反応や、どんな質問を受けたか、現地の様子などについてのレポートも追記します。
ベトナムへ行く激励金として頂ければ助かりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

●講演内容の概要
・川崎市と川崎市立井田病院
・Palliative Oncologist:なぜ緩和ケア・腫瘍内科医を目指したのか
・緩和ケア病棟とは場所ではなく哲学である
・井田病院の緩和ケア病棟とその思想
・死までの過程を生きるとは何か?
・地域の中に緩和ケアのコミュニティをつくる

※2019年1月30日に、暮らしの保健室向河原にて「Grand Lab:ベトナム緩和ケア講演報告会」を開催します!
当日券もありますが、このnoteをご購入いただいた方は無料となりますので、下記リンク先から詳細をご確認頂き、ぜひお申し込みください。
https://www.kokuchpro.com/event/vietnam_kanwa/

(提供)

ホーチミンで不動産賃貸・売買仲介などを行っている「エヌアセットベトナム」様から協賛いただきました。エヌアセット様は川崎の「溝の口」に本社がある不動産会社です。
http://www.n-asset-vietnam.com/

ホーチミンにて建築工事、内外装設計、施工管理を行っている「ガイアフィールドベトナム」様から協賛いただきました。ガイアフィールド様は28年間川崎に本社をかまえ、建築・設計のみならず、住まいに関する全ての取り扱いをしている企業様です。
https://www.gaea-field.com/

※今回の渡航・講演にあたって、スポンサーとなっていただける企業様を募集しています。スポンサーとなっていただいた場合、このnoteおよび講演資料にロゴなどを掲載させていただきます。ご検討をお願い申し上げます。
※今回頂いているご支援につきましては、私が個人として受け取ることはできないため、一般社団法人プラスケアへの入金となります。間接的に私へのご支援となりますので、その点ご了承のほどよろしくお願いいたします(私個人はプラスケアからも報酬などは受け取れませんが、私がプラスケアへ出資する資金の減額につながります)。

2019/1/11~13ベトナム訪問報告

行ってまいりました、ベトナム・ホーチミン。
噂通りのバイクの町で、とにかく交通量が多い上に信号とかほとんどないので、道を横断するのまじ大変です…。それでもホーチミン市はまだましだと現地の方が言っていました。

今回招聘して頂いたリハビリティー病院は、ベトナム南部最大のリハビリテーション病院。ただ、内科や脳神経外科などもあり、総合病院のような機能もあるのだそう。
1978年に看護院として設立され、5万平米の敷地内に平屋を中心とした建物が点在する400床の病院。講演のあとに病院見学もしたのですが歩いて回れないので、敷地内を車で移動でサファリパーク状態でした…。それでも全部丁寧に見て回ろうと思ったら2時間以上はかかるとのこと。

講演には50名ほどの病院内外の医療者にお越しいただき、日本語‐ベトナム語の逐次通訳で聴いてもらいました(講演で用いたスライドは本note下部にあります)。
みなさん熱心に聴いていただき、その後のディスカッションも盛り上がりました。以下、質問とそれに対する私の答えです。

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Tomohiro Nishi

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Tomohiro Nishi

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