日本のフィンガーピッキング会は明るい

昨夜、高知県いの町という小さな町の小さな、しかしコジャレた雰囲気のカフェclefに、日米のフィンガーピッキングコンテストで優勝を果たした3人のギタリストが来ていた。
タイトルは、ああ、本当にこの20数年で、きら星の如くアコースティックソロギターのアーティストが増え、そうなるサイクルができつつあるなーと感じたことから、どこかで聞いたようなフレーズをもじって付けたものだ。
もちろん、日本でも中山イサトさんというパイオニアがいるし、80年代90年代も、マイケルヘッジスやトミーエマニュエルは活躍していたし、古くはドクワトソンやチェット・アトキンスも忘れてはならないだろう。
それでも、この20年は日本でアコギによるフィンガーピッキングというスタイルが我々のようなアマチュアギタリストにも根付いたというか、裾野が広がった期間だと思う。その背景には、そうしたアコギによるプレイのコンテストの貢献はもちろん多大なものだが、何よりも、カラフルな情景、心に沈み込むようなメロディを見せて聴かせてくれるアーティストが出てきたことも大きかった。今回は、誰に頼まれるわけでもなく、つまり自己満足で、そうしたアーティストを少し分類してみようと思う。たくさん聴いてきたから、おぼろげに見えてきたものもある、そんなところだろうか。

a 比較的シンプルなオープンチューニングが多く、バラードやミディアムテンポの曲が多い。コピーは、比較的しやすいかも。何曲かは私もトライして、多少は弾ける。
 岸部眞明、下山亮平、西村歩

b レギュラーチューニングが多く、リズミカルにコピーするのが難易度高め。キャッチーさ、カッコ良さでは群を抜く。私ではまともに弾けた曲がない。
 井草聖二、龍蔵、ゴゴ慧

c レギュラーチューニング、複雑なオープンチューニングと様々で、その分曲の幅が広い。難易度はa,bの中間か。
 中川イサト、押尾コータロー、矢後憲太
※矢後さんは、レギュラー少なめだけど、雰囲気がaとは少し違ってて、凄く可能性を感じるアーティストでいまイチオシ

d トラディショナルなレギュラーチューニングによるフィンガースタイルだが、超絶テクでスピーディーかつリズミカルなプレイ。テクニックは相当高く、これもコピーは難易度高い。
 豊田渉平、田中彬博、エバラ健太

いかがでしょうか。あくまで私個人の、少し無理矢理なカテゴリー分けで、優劣はなくてあとは好みの問題と思います。
私は、a,cを聴く時期が長かったけど、本当に好きで飽きないなって感じるのはdのアーティストです。トミーエマニュエルも、dに入るのかな。でもcの矢後さんも素晴らしいし、bの井草さんも凄いです。

これだけ幅広くいろんな表現が出てきたところが、日本のフィンガーピッキング会は明るいと思う所以です。

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