皐月賞 枠前展望
皐月賞が行われる中山は主場として異色の小回りコース。
その特殊なコース構造ゆえ、しばしば「中山適性」という単語を耳にします。
そこで昨年の皐月賞で馬券になった馬を見てみると、3頭とも中山での勝利経験があるわけではありません。むしろ3頭に共通する点は「東京競馬場での勝利経験」です。
これは何も昨年だけでなく、2年前の皐月賞で馬券になった馬もすべて「東京で勝利経験のある馬」でした。
念のために中山コースが馬場改修された2015年以降の9年間で、東京コースの勝利経験がある馬を調べてみると、単勝回収率117.1%、複勝回収率96.7%になります。(該当馬48頭)
この中にはいくらなんでも能力的に足りないと判断できる大穴馬も含まれているので、実際に東京勝利経験馬はさらにいい成績になります。
つまり皐月賞では中山実績よりも、東京で実績をあげた馬を買うほうが儲かる結果になっているのです。
そもそも皐月賞段階における東京実績といえば「東スポ杯2歳S」や「共同通信杯」といった、例年Hレベルになりやすい重賞も含まれています。ここで勝利した経験のある馬は無論能力のある馬です。
しかし、近年は東京での実績よりも中山実績が重要視されており、能力よりも適性が過剰評価されています。
とはいえ競馬において最も重要なのは各馬の能力。皐月賞では能力がある馬が過小評価され、回収率でみればむしろ買うべき馬となるのです。
そこで今年の出走予定馬の中で、東京で勝利経験がある馬を抽出してみると以下の4頭が該当します。
シンエンペラー
ジャスティンミラノ
アーバンシック
ルカランフィースト
中でも京成杯で2着に敗れいかにも「東京向き」と思われそうなアーバンシックこそ、あえて皐月賞で狙うべきタイプとみています。
【各馬解説】
●シンエンペラー
前走の弥生賞は比較的上りがかかる競馬になり2着好走。レースぶりは番手からスムーズな競馬ができただけに、評価は据え置きといった内容だった。
速い上がりを使うよりは、とにかく長く脚を使うタフな馬。ゆえに皐月賞というラストに上がりがかかりやすいレースは合っているし、中山2000mの舞台適性も申し分ないはず。
ただし近2戦が同舞台で好走している戦績からも、能力以上に人気しそう(誰もが相手以上に評価しそう)な成績になっている。東京での好走経験もあるし好走率は高いと思うので相手としてはしっかり評価したいも、本命とはならなかった。
●ジャンタルマンタル
前走の共同通信杯はドスロー競馬を先行して好走。もとより弱点の少ないタイプで、先行して器用な競馬をするのが得意な馬という認識だった。
とはいえ過去のレースはスムーズな競馬がゆえに着順以上に評価できず、またメンバーレベルも低め。
現3歳世代はマイル路線より芝中距離のほうがレベルが高く、勝利した朝日杯FS組から次走以降も活躍したのはダノンマッキンリーくらいである。
今回は距離延長で楽なローテではないし、相手関係も一気に強くなる。人気想定も間違いないし、ここは軽視したい。
●レガレイラ
前走のホープフルSは比較的内が良い馬場で後方の外目。差しが届く競馬になったとはいえ直線までスムーズではなく追い出し遅れだし、ラストの脚抜けて強く完勝といって良い内容だった。
そもそも現3歳世代は中距離路線>マイル路線で、実際にホープフルS出走馬は次走以降で活躍が目立っている。
そのホープフルSを余力十分で勝ち切るあたり現3歳世代では性別関係なくトップクラスにいるのは間違いなく、ポテンシャルは十分通用するだろう。
レース内容からも着順以上に評価できるし、ルメール騎手から乗り替わりで人気が落ちるくらいであれば積極的に狙うべき馬。ここは人気でもしっかり印を回すべき。
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