見出し画像

皐月賞 枠前展望

皐月賞が行われる中山は主場として異色の小回りコース。
その特殊なコース構造ゆえ、しばしば「中山適性」という単語を耳にします。

そこで昨年の皐月賞で馬券になった馬を見てみると、3頭とも中山での勝利経験があるわけではありません。むしろ3頭に共通する点は「東京競馬場での勝利経験」です。

【2023年 皐月賞結果】
1着ソールオリエンス
2着タスティエーラ
3着ファントムシーフ

これは何も昨年だけでなく、2年前の皐月賞で馬券になった馬もすべて「東京で勝利経験のある馬」でした。

念のために中山コースが馬場改修された2015年以降の9年間で、東京コースの勝利経験がある馬を調べてみると、単勝回収率117.1%、複勝回収率96.7%になります。(該当馬48頭) 

【皐月賞出走時典での東京勝利経験馬】
2023 ソールオリエンス
2023 グリューネグリーン
2023 ファントムシーフ
2023 ホウオウビスケッツ
2023 タスティエーラ
2023 ベラジオオペラ
2022 ジオグリフ
2022 イクイノックス
2022 ドウデュース
2022 ダノンベルーガ
2022 オニャンコポン
2021 エフフォーリア
2021 ステラヴェローチェ
2021 グラティアス
2021 ダノンザキッド
2020 コントレイル
2020 サリオス
2020 ガロアクリーク
2020 サトノフラッグ
2020 ダーリントンホール
2020 ビターエンダー
2019 ダノンキングリー
2019 タガノディアマンテ
2019 ラストドラフト
2019 シュヴァルツリーゼ
2019 ファンタジスト
2019 ニシノデイジー
2018 ジェネラーレウーノ
2018 ステルヴィオ
2018 ワグネリアン
2018 オウケンムーン
2018 マイネルファンロン
2017 レイデオロ
2017 スワーヴリチャード
2017 ウインブライト
2017 サトノアレス
2017 コマノインパルス
2016 ディーマジェスティ
2016 ナムラシングン
2016 ロードクエスト
2016 リスペクトアース
2015 ドゥラメンテ
2015 リアルスティール
2015 キタサンブラック
2015 ブライトエンブレム
2015 クラリティスカイ
2015 サトノクラウン
2015 ダノンプラチナ

この中にはいくらなんでも能力的に足りないと判断できる大穴馬も含まれているので、実際に東京勝利経験馬はさらにいい成績になります。

つまり皐月賞では中山実績よりも、東京で実績をあげた馬を買うほうが儲かる結果になっているのです。

そもそも皐月賞段階における東京実績といえば「東スポ杯2歳S」や「共同通信杯」といった、例年Hレベルになりやすい重賞も含まれています。ここで勝利した経験のある馬は無論能力のある馬です。

しかし、近年は東京での実績よりも中山実績が重要視されており、能力よりも適性が過剰評価されています

とはいえ競馬において最も重要なのは各馬の能力。皐月賞では能力がある馬が過小評価され、回収率でみればむしろ買うべき馬となるのです。

そこで今年の出走予定馬の中で、東京で勝利経験がある馬を抽出してみると以下の4頭が該当します。

シンエンペラー
ジャスティンミラノ
アーバンシック
ルカランフィースト

中でも京成杯で2着に敗れいかにも「東京向き」と思われそうなアーバンシックこそ、あえて皐月賞で狙うべきタイプとみています。


【各馬解説】

●シンエンペラー
前走の弥生賞は比較的上りがかかる競馬になり2着好走。レースぶりは番手からスムーズな競馬ができただけに、評価は据え置きといった内容だった。
速い上がりを使うよりは、とにかく長く脚を使うタフな馬。ゆえに皐月賞というラストに上がりがかかりやすいレースは合っているし、中山2000mの舞台適性も申し分ないはず。
ただし近2戦が同舞台で好走している戦績からも、能力以上に人気しそう(誰もが相手以上に評価しそう)な成績になっている。東京での好走経験もあるし好走率は高いと思うので相手としてはしっかり評価したいも、本命とはならなかった。

●ジャンタルマンタル
前走の共同通信杯はドスロー競馬を先行して好走。もとより弱点の少ないタイプで、先行して器用な競馬をするのが得意な馬という認識だった。
とはいえ過去のレースはスムーズな競馬がゆえに着順以上に評価できず、またメンバーレベルも低め。
現3歳世代はマイル路線より芝中距離のほうがレベルが高く、勝利した朝日杯FS組から次走以降も活躍したのはダノンマッキンリーくらいである。
今回は距離延長で楽なローテではないし、相手関係も一気に強くなる。人気想定も間違いないし、ここは軽視したい。

●レガレイラ
前走のホープフルSは比較的内が良い馬場で後方の外目。差しが届く競馬になったとはいえ直線までスムーズではなく追い出し遅れだし、ラストの脚抜けて強く完勝といって良い内容だった。
そもそも現3歳世代は中距離路線>マイル路線で、実際にホープフルS出走馬は次走以降で活躍が目立っている。
そのホープフルSを余力十分で勝ち切るあたり現3歳世代では性別関係なくトップクラスにいるのは間違いなく、ポテンシャルは十分通用するだろう。
レース内容からも着順以上に評価できるし、ルメール騎手から乗り替わりで人気が落ちるくらいであれば積極的に狙うべき馬。ここは人気でもしっかり印を回すべき。


〇その他の馬はDMMオンラインサロン限定コンテンツ。


〇netkeiba TV(不利馬チェック)


○instagramはじめました!
インスタでは予想のポイントはもちろん、競馬場や競馬BARの紹介など、競馬を楽しむコンテンツを投稿しています🐴


〇いままで書いた競馬コラム


〇リンク集


いつもご覧いただきありがとうございます。皆様からのサポートのお陰でモチベーションを保てています。これからも優良な情報を提供できるようより一層努力しますので、応援のほど宜しくお願いいたします。