J2第12節 ~アビスパ福岡vsツエーゲン金沢~ マッチレビュー【令和初試合、アビスパやらかす説】

1.挨拶

どうもハラショーです。
山形戦のレビュー書こうなんて思ってましたが飲み会のオンパレードでGWあっという間に過ぎ去りました。

自身が見に行ったホームの試合5試合全て無得点という今までのアビスパでもなかなかない不運に見舞われたので櫛田神社にお祓いに行きました。

お祓い=若八幡宮との事を聞いたので甲府戦負けたら今度は若八幡宮に行ってみようと思います。1部で流行ってる「ファンの責任マラソン」に似たものがありますね。効力があるかはどちらも別ですが…


そしてなんやかんやで金沢戦は令和初の失点献上や令和初退場をやらかしたりと、なんだかんだで記録がかかる場面で悪い意味で裏切らないあたりアビスパは持ってるなあと…

それでは金沢戦見ていきます。

2.初めに

5レーンをちょっと用いてフォーメーションを見ていきます。分からない用語があればなるべく答えるつもりですが調べてもらった方がいい回答を見れると思います。

3.スタメン

フォーメーションは4231を採用し、4枚警告が溜まった輪湖、石原が出場停止で三國が左サイドバックで起用。控えにユースから昇格した桑原が入る形に。

対する金沢は前節のスタメンを変更せず、昇格して以降継続している442を採用。

4.アビスパ福岡とツエーゲン金沢の狙い

アビスパ福岡
ボール保持時
・スライドしてこない金沢CBと人に付きやすいSBの間のスペースを狙って攻略していく。

ボール非保持時
・高い位置からプレスをかけてパスコースを限定してボールを奪いボール保持時間を確保する。

ツエーゲン金沢
ボール保持時
・基本は高身長のクルーニーへのロングボールを狙いセカンドボールを拾いサイドに展開し中にクロスをあげてゴールを狙う。

ボール非保持時
・442でコンパクトな布陣を敷いて複数人で囲って奪う。ただサイドでボールを保持した時にCBがスライドをしてこない弱点があった。

5.前半の展開(アビスパの攻撃)

アビスパは普段から採用している城後が下がって来てのビルドアップから金沢の前線のプレスを掻い潜り、CBまたはボランチから縦パスをサイドに流れたヤンドンヒョンや木戸に供給し、そこからハーフスペースを攻略していくという流れで金沢を崩しにかかります。

例1.前半6分

このシーンでは4人で菱形を形成しパス交換(實藤→松田→サイドに流れたヤンドンヒョン)と交換を行い空いたスペースに松田が飛び込んで侵入する形。

金沢としては鈴木惇に前を向かれると左足が驚異になるため、彼の近くには誰かしら監視役を置いていました。逆を言うと彼がFWのピン留めの役になっていたので篠原とウォンドゥジェにプレスがかからず、FW(木戸、ヤンドンヒョン)へ縦パスを供給出来ていたと言えます。金沢はCBがあまりスライドしないため、ハーフスペースから侵入するシーンは多かったと思います。

例2.前半8分

こちらもサイドは違えど同様のパターン。パスの出し手が鈴木惇からになっているがヤンドンヒョンがサイドに流れてSBを釣り、DFの間を田邉が走り込んで侵入する形。最後はクロスがGKにわたるもののデザインされた攻撃を何度も行い、金沢のサイドを崩しにかかっていました。

このようにヤンドンヒョンをサイドに配置して起点化し金沢サイドを攻略することには成功していました。ただそこからクロス精度を欠いたりオフサイドになったりと、ちょっとした動きのズレや足元の技術の欠如が今節最後まで足を引っ張ったように見えます。ここで先制点を取れていれば…

6.前半の展開(アビスパの守備)

金沢の攻撃パターンはロングボールをクルーニーに供給し、ボランチに落としてそこからサイドに展開しクロスをどんどん中に供給していくという割とシンプルなパターン。

クルーニーがやや下がり目の位置に構えることでCBや三國との競り合いをなるべく避けて起点を確保。落としてパスをサイドに展開し、サイドからエリア内での駆け引きに優れた杉浦と純粋に高さで殴ってくるクルーニーがいるという前線はアビスパにとって脅威でした。サイドバックにもクロッサーの毛利、途中から毛利に変わって入った沼田、長谷川といたので尚更です。

前線にいた清原、大石、杉浦がアビスパのDF4枚をピン留めしていたのでロングボールでサイドの裏を殴られてしまう格好に。

この金沢の攻撃を見ていると、ジャンボで起点作り、末吉中町に落としてサイドの永里久藤に展開し、中で構えた城後やジャンボにクロスを供給する2010アビスパとやや似ているようにも見えますね。

アビスパとしては相手CBにプレスをかけようにも、前線・中盤のプレスが遅いことが原因でロングボールを供給され、ボランチに自由にサイドに展開される原因にも繋がります。アビスパのサッカーの関係上サイドバックが高い位置を保つことが多いため、その裏を狙う金沢とっては好都合だったのかなと。

プレスの出だしが遅い理由の1つとしては気候・試合開始時間の存在があるかと思います。ナイトゲームなどの気温が低い時間帯(愛媛・栃木戦)は選手も動きやすく出だしが速いため、素早くパスコースを限定できているのですが、デーゲームになると消耗しやすくなるためプレス強度が落ち、高い位置で網をかけられずにCBが相手の攻撃の負荷をもろに受け止めてしまうことが多いのが、アビスパが完封できない原因の1つになっています。セランテスのセーブがやたら多いのもそのためです。

ボール保持時間をファビオが伸ばそうとしているのも、先述の高い守備負担をより減らしたいという方針もあっての事でしょう。バルセロナ等はボールを奪われた後に即奪取(5秒ルールor6秒ルール)を徹底している話もありますがそれに似た考えかもしれません。

7.後半の展開(アビスパの攻撃)

後半開始時に、負傷した實藤に変わってミコルタが入り、ハーフスペースへの飛び出し役を彼に課された場面が増えてきました。石原がいれば彼を右SBで起用してた可能性の方が高かったと思いますが今回はいないのでミコルタで。

ヤンドンヒョンはサイドに流れて起点になることもありましたが、後半に入ってからは守備に切り替わる時でもサイドにいたまま、ミコルタが中央にいたままと、運動量の問題からかそんなにポジションチェンジするシーンは多くないように見えました。

三國退場後は木戸を下げて441を形成し、こちらから攻撃のアクションを起こすのではなく、耐えながら一矢報いる方向に作戦を変えます。その理由から、ヤンドンヒョンをサイドに固定し、ミコルタを最前線に置く形に。80分になるまではミコルタは裏抜けはしなかったもののそれ以降は裏に抜ける動きは増えてきたように見えます。

例4.81分頃

暫くやめていた裏抜けを再開したシーン。相変わらず人への意識が強い金沢のDFを動かして剥がしてミコルタを裏に走らせる形。呼吸が合わずオフサイドになったが狙いが見えていた場面。

例5.84分頃(ミコルタのゴール)

後半80分頃になるとファビオの指示なのか個々の判断なのかはわからないが、左SBに入っている松田が攻撃時に中に構える動きを見せます。その動きが、同点ゴールにも繋がったように思われます。先述のミコルタの裏抜けも伏線だったと思います。

篠原から左足で縦パスを供給し、田邉→前川と繋いでミコルタに渡った形。相手DFの処理ミスもあるにはありますが、ミコルタを裏に走らせて狙う形は81分にも見せているので、押せ押せになってやや前がかり気味の金沢の裏を突こうという意図はあったように見えますね。

松田が攻撃時に中に入ることで、左SBと対峙する清原も釣られて中に入ったことで、清原の篠原への対応が遅れてしまい、縦のパスコースを作ったと考えられるのかなと。

そんなこんなで追いつくもその後は大きな動きはなく試合終了。

8.後半の展開(アビスパの守備)

金沢は後半も前半同様クルーニーを狙って落としてサイドに展開という形を継続。ただ三國退場により数的優位を得てからは80分頃まで金沢に押し込まれる時間が続きます。

その理由としてはクルーニーに身長差から空中戦で勝てなくなる。1人少ないことで441への修正を余儀なくされてしまい、CBのところで数的優位ができてしまいロングボールをガンガン放られてしまったのが大きいです。

このようにクルーニーめがけて後半もロングボールが飛んで行き、そこからサイドへと展開する形が多かったです。

退場者を出した後も終始これを繰り返されたことでなかなか高い位置で奪えなかったのは辛い所でしたが、それだけ金沢が押せ押せの状態だったために、裏を突いて一矢報いたのは今後に繋がりそうです。

9.一部で騒がれている左サイド三國起用の是非

一部アビサポ界隈で話題になった三國左サイドバック起用の是非ですが個人的には、「SB起用は明確な理由があったため起用に問題はないが、三國の守備対応が軽率だっただけ。」と結論づけます。

起用した理由は

1. 右サイドを攻められた時の対応で彼が高さのあるクルーニーとマッチアップする可能性があるから。

2. 1の理由に加えて輪湖が出場停止のため、左足を使えて高さのある人材を探した結果三國しかいなかった。

この2点だと思われます。

例.金沢とのサイド攻撃の攻防

金沢は先述のクルーニーの高さとSBのクロス精度の高さを生かしたサイド攻撃を武器にしています。

CBのウォンドゥジェは大石の対応。篠原は裏抜けと駆け引きが上手い杉浦の相手で手一杯、となると高さのあるクルーニーの相手は必然的にSBがすることが多くなります。ここで高さ負けすると徹底的に狙って来るでしょう。三國退場後の苦肉の策で松田力を左SBで起用したのもそのためかと。

過去記事でも話しましたが、新潟戦の矢野貴章、千葉戦のゲリア、横浜FC戦のイバ・戸島ら高さのある選手を輪湖にぶつけて起点にされる点を話しましたが今回も同様のパターンを嫌がっての対策だと思われます。

三國の2枚のカードに関してはどちらも軽率なファウルだったうえ、前半終わり頃にもカードを貰っておかしくないプレーがあったので退場も時間の問題だったかもしれません。

彼にはユニを買ってる人が多いことや、先輩でもある冨安の活躍もあってかかなりの期待と重圧があると思います。なので軽率なファウルを減らしてクリーン且つ熱いハートを持ったDFに育って欲しいかなと思います。重圧も大きいでしょうが頑張って貰いたいです。

10.両監督の交代の意図

アビスパ福岡 ファビオペッキア監督

46分 實藤→ミコルタ
實藤が負傷したこととビハインドで前線にキープできる選手を確保するため。

55分 木戸→喜田
退場した三國の穴埋めのため、松田が左サイドバック、喜田が右サイドバックに入った。

69分 城後→前川
城後がバテていた事と、前線で走れる選手の確保のため。城後は後半足を気にしていたシーン(後半52分頃)もあった。

ツエーゲン金沢 柳下監督

23分 毛利→沼田
TwitterのTLによると負傷による交代との事です。
22分頃の松田との競り合いによるものだろうか?……🤔

71分 杉浦→小松
69分にドゥジェからタックルを受けた際に足を痛めたため。

83分 大石→加藤
疲れていたことと前にフレッシュな選手を置いて相手を押し込むためだと思われるが時間帯を考えると逃げ切りを狙ってもよかったのではと思ったり。

11.ポジ要素と課題

ポジ要素

・ビハインドの状態から追いつけたのは今季初。しかも人数が少ない状況で追いつけたのは自信になるかと。
・ミコルタがゴールを決めた。(スタンプ特典のワニパフォが最初で最後にならずに済んだ。)

課題

・CBの中で左足の扱いが長けている三國が出場停止と代表で離脱するのは痛い。
・ラストパスの精度。

12.最後に

三國退場まではアタッキングサードまで侵入するシーンは多かったのですが、最後の局面でのラストパスやクロスの雑さ(DAZN解説ではクロス成功率1位らしいけどイマイチ信憑性に欠ける)が目立ってしまいシュートまで行けないシーンが度々ありました。先制点を前半取れていればまた違った展開だったのかなと。

チームとして攻撃の型は作れてきているだけにあとは選手のラストパスの精度・瞬時の判断アイデアにかかってきますね。

次節はアウェイでのヴェルディ戦、現在13位、ここ5試合で1勝3分1敗と波に乗れてはいないものの、昨年プレーオフを勝ち上がり磐田と激戦を繰り広げたチームだけに地力はあると思っています。

三國が出場停止で欠場し、彼や喜田もU-20代表のW杯による遠征で数試合欠くという厳しい台所事情ですが、今後は試合に出ていない吉本・菊池といったベテラン勢や今節控えに入った桑原らの出番も増えて総力戦になることが予想されますが、先日のUCLでのリヴァプールの大逆転劇のようにサポーターも圧倒的な雰囲気を作り上げて、チームを後押し出来たらなと思いますね。

以上

ファイトだよ!( و ' ω ' )و

ハラショー

アビスパ福岡 マッチレビュー 2019シーズン

2019シーズンのアビスパレビュー
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。