エロマンガ仙人になりたい
僕の好きなバンドandymoriに「スーパーマンになりたい」という曲がある。
1分ちょいのすごく短い曲なのだが、スーパーマンやスーパースターになりたいという切実な思いがとにかく詰め込まれている。一度聴いてみて欲しい。
ところでandymoriの小山田壮平がスーパーマンになりたいと思っているのなら、僕はエロマンガ仙人になりたいと思っている。
僕は5chのまとめサイトをよく見るのだが、Googleに僕がスケベな人間だとバレてしまったせいで広告がエロマンガばかりになってしまった。
そういう訳でネットサーフィン中に気になったエロマンガがあると販売ページに行ってサンプルを見つつ作者の名前を検索にかけるのが僕のルーティンなのだが、僕の体感上でその作者がTwitterかpixiv(もしくは個人サイト)をやっている確率は半分ほどしかない。つまり残りの半分はTwitterもpixivもやっていない、ただエロマンガを描いてFANZAやDLsiteで売るだけの完全なるエロマンガ描きマシーンであるということだ。
インターネットで自分の描いた絵をアップする者に切っても切り離せないものがある。それは承認欲求である。「絵描きは自分が描きたいから絵を描くのであって描いた絵に対して評価を求めるべきではない」というのはよく言われるがそれは所詮理想論でしかない。基本的にほとんどの絵描きは多かれ少なかれ承認欲求があって絵を描いている。
僕も描いた絵のPixivのブクマが伸びると嬉しいし、コメント欄に感想が来たりスタンプが来たらめちゃくちゃに喜んでしまう。よく通話したりゲームしたりする仲の良い神絵師の友人も僕なんかとは求めるレベルが違えどやっぱりTwitterにアップしたイラストのいいねやRTが伸びたら喜んでいる。
また一方でトレパクをしたり、碌に原作をやったり見たりしてないくせに流行りのジャンルばっかり描くようないわゆるイナゴ絵描きが発生するのも元をたどれば承認欲求に行き着く。
FANZAやDLsiteの作品レビュー欄は僕の経験上その作者のファンばかりがいるわけではなく、おそらく半分以上は一見さんだろう。そのためレビュー欄はpixivのコメント欄などとは異なり読者の抜き身の批評に晒される、いわば銃弾飛び交う戦場だ。その画力があればTwitterやpixivなどをやってファンの暖かい言葉で容易に承認欲求を満たすことができるにもかかわらず、ただストイックにエロマンガを描き続ける彼らは言うなれば俗世から離れてひたすらにエロマンガを描くエロマンガ仙人である。
僕は彼らのストイックな姿勢をたまらなく格好いいと感じ、いつしかエロマンガ仙人に憧れるようになったのだ。
インターネットに絵をアップするインターネット絵描きマンの端くれとして、たった一度だけで良い、エロマンガ仙人になりたい。エロマンガを愛しただひたすらにエロマンガを描くエロマンガ仙人になりたい。そう思いながら僕は絵を描いている。
好きなエロマンガ家
みなすきぽぷり 雪雨こん へんりいだ みちきんぐ 伊東ライフ ヒめくり たまごろー ゴム
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