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ZOCの鎮目のどかちゃん

のどかちゃんが卒業を発表した。
私は現場にも行けてないし、のんびりと推してたから、こんな時だけ本人にリプライやDMするのも気が引けてしていない。
でも自分だけだと行き場がないので、この場にしたためてさよならまたねをしたいと思う。

およそ3年間の、のどかちゃんの存在は私の人生にすごく影響を与えてくれて、必然的に自分に関することがすごく多くなってしまった。でも今日は自分の気持ちに正直になりたいなと思う。

のどかちゃんがZOCに入ったときは、まだZOCをほとんど知らなかった。「大森靖子が率いるカルトなアイドルグループに15歳が入る」という異例の事態で、Twitterのファンが騒いでいるのを見かけたのがきっかけだった。

曲を聞いたり、オーディション動画を見たりしてZOCを知って、のどかちゃんを知った。容姿や歌声ももちろんだけど、努力を努力と思わないところがものすごい逸材だなと思った。

丁度その時所属していた会社では、400名余りの契約職員から若干名の正社員を募る試験があり、大勢の中から勝ち抜けるというストーリーにも大層憧れた。早速私も資格試験の勉強をしたのだった。

影響されまくりの私がのどかちゃんを本当に好きだなと思ったのは、あるインタビューを読んだ時だった。

家庭環境が悪くなかったとしても、個人で抱えている悩みは絶対あるはずだから……。(※号泣しながら)幸せに生きているように見える人だって、実際は苦しんでいたりするんです。のどか、そういうことを伝えていきたい。そういうふうに苦しんでいる人たちを励ましていきたい。

https://entamenext.com/articles/detail/12371

すごい子だなと思った。今見直しても、ちょっと涙ぐんでしまう。

私の人生は悪くない。というか、とてもいい。優しい夫がいて、両親から殴られはしないし学費ももらえた。教師になるなら一流だろうという大学にすんなりと入り、採用試験も1回で受かった。その後の転職先も知り合いの推薦で入った。友人もそれなりに。

10人が見たら過半数はいいねと言ってくれる人生だ。これを聞いて「自慢かよ」と思う人もいるのはわかっていて、だから私は日常では常にニコニコして、いつも年上の人との「パワーバランス」を気にして生きていた。

そして毎日とても悩んでいた。
私の本当にやりたい仕事はこんなこと?結婚するの早かったかな?子供はいつか産まなきゃダメなのかな、怖いな。このまま人に褒められるように生きていくのかな……挙げればキリがない。
人生の大きな場面で、信じられる人に打ち明けた悩みは、何度も「贅沢だ」という言葉で裏切られ続けてきた。
教師はいつも問題児の対応ばかりで、親も下の子にかかりきりだった。小中はひどい田舎だったから、男より勉強ができる女は嫌われた。

そのままの私を見せると、周りから贅沢で傲慢な人間にされるので、本当の気持ちは誰にも何も言わない。でも耐えられなくなって、休日や夜中に時折しくしく泣いている。

そんな私の心の暗いところまで、掬い上げてくれるようなのどかちゃんの言葉がすごくすごく嬉しかった。そんなアイドルはのどかちゃんしか知らないし、のどかちゃんしかいないと思っている。心がひとりぼっちでも、つらくても、歌やパフォーマンスで元気をもらえた。

のどかちゃんがZOCに入った年の秋に、私も正社員になった。受験資格を得てはじめての試験で、あっさりと受かった。のどかちゃんが選ばれた厳しさとは全然違うけど、お揃いになれた気がして嬉しかった。
何回も受けて落ち続けているお姉さんたちに嫌味を言われても、気にしないふりをした。配属先は最悪だった。いろんなことが当然悲しかったし悩んでいても、ニコニコしていられたのはのどかちゃんのおかげだと思っている。卑屈だけど、これが何度も裏切られ続けた私の戦い方だった。戦う勇気をのどかちゃんがくれたのだ。

PvPのライビュは配信期間中毎日見て、グッズも買った。そこからも緩くZOCとメタミュを応援してたし、のどかちゃんがグラビアを出した時は心配半分応援半分の気持ちで見ていた。ZOCやメンバーのSNSはあまり詳しくは追ってなくて、曲を聞いて、数ヶ月に1回のどかちゃんのXを見るくらいだった。新メンバーが入ったことも今年に入ってから知った。

今年の2月に、のどかちゃんがインストをして、今の気持ちを打ち明けた。
私が久々にZOCのYouTubeをまとめて見た日から、2日後のことだった。

のどかちゃんが本当はZOCを全うしたくて、でもできない環境で、決して前向きな気持ちで辞めるわけではなく、いまの状況がのどかちゃんの努力ではどうにもならない次元の話なのだなと思った。こんなこと彼女に言わせないで、と泣きそうになった。ひたむきでまっすぐなのどかちゃんが、次に挑戦する場所では報われてほしいなと祈っている。

卒業ポストに対して、多くの人がのどかちゃんに、「捧げてくれてありがとう」というのが、私は少しだけ気に入らない。彼女はZOCでいた時間を(表向き)良いものとしてくれているのだから、ファンが「大切な時期を犠牲にした」というニュアンスを含んだ言い方をするのが、彼女の気遣いを無自覚に蔑ろにしている気がしてチクリとくるのだ。
(もちろん高校時代が人生の大切な時期であることは事実なので、そう表現する人たちは決して間違ってはいないとも思う)

のどかちゃんの青春に一緒にいさせてくれてありがとう。もし伝えられるなら、私はそう言いたい。のどかちゃんはとてもファン思いだけど、ファンの期待なんか気にせず好きなことをやってほしい。どんな道でも絶対大丈夫だから。

私は去年から、先述した会社を辞めて、自分が納得のいく仕事をしている。
上司は怖いし、わからないこともたくさんあるけど、前の会社にいるより何倍もいい経験をさせてもらえてるはずだ。

のどかちゃんを知った時、努力家な姿勢に影響を受けて受験した資格試験がきっかけで、転職できた。誰の推薦も受けずに自分の力で転職した。そして小心者の私は、PvPのアルバムに転職の決断をすごく後押ししてもらった。のどかちゃんが「楽しい」と思えた時のZOCは、これからも私の背中を押してくれると思っている。

可愛いのに力強くて、豪胆なのに繊細なのどかちゃん。とても魅力的な子で、出会えて本当によかった。私もがんばるね。本当にありがとう💚

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