ドラ1候補・奥川恭伸投手の成長

こんにちは、むかいです。

U-18・日本代表の試合も無事に終わり、3年生の選手にとって、残すは国体とドラフトのみとなりました。今回は、ドラフト会議の目玉である奥川恭伸投手(星稜)の投球フォームから分かる、去年からの成長点について書いていきます。

奥川投手のスペック

画像1

身長:183㎝

体重:82㎏

最高球速:158km/h(県大会で計測)

変化球:スライダー、カーブ、スプリット、チェンジアップなど

上の動画は今年の夏の甲子園のもの。この大会で最も目立ったのは、文句なしに奥川投手だろう。決勝の履正社高校戦では、疲れからか終盤に捕まってしまったが、この後行われたU-18の世界大会でもアウトのほとんどが三振という圧巻の投球内容だった。

去年と比較すると・・・

奥川投手は2年生の春と夏も甲子園のマウンドに上がっているが、2年春の動画も見てみよう。

このときは背番号11で、球速も今と比較すると10km/hほど遅い。2年夏には151km/hを甲子園でマークしたが、平均出力という観点から考えると冬の間に大きく成長したと言える。では、具体的にどこが成長したのか。

2つのポイント

見てほしい2つのポイントを次にあげる。

まずは、「ベルトの高さ」である。2年春の時点では、投球時全体を通してベルトの高さがほぼ変わらない。対して3年夏の時点では、少し沈んだ後にまた元の高さに戻っていることが分かる。(一般的な投手と比較すると奥川投手は、この沈み込みが小さいので分かりづらいかもしれないが・・・)

これが何を表しているかというと、一度沈むことによってパワーが得られ、球速の向上につながっているということだ。ただ、大事なのは「元の高さに戻る」という点だ。沈んだままでは、せっかく溜めたパワーが逃げてしまう。いわゆる「腰が落ちた」フォームになる。

もう1点は、「着地した左足」である。3年夏の動画を見ていると、全てではないが、着地した左足を後ろに素早く引く動作が取り入れられていることに気づいた。これは大谷翔平(エンゼルス)や大瀬良大地(広島)など速球派投手の多くに共通して見られる特徴である。

僕が考える成長の秘訣

上に挙げた「一度沈んで元の高さに戻る」「着地した左足を後ろに引く」の2つの動作が可能になった理由は、強靭かつ柔軟な下半身の筋肉の獲得だと思う。特にハムストリングス(太もも後ろ側の筋肉)を徹底的に鍛えたという印象を受けた。

筋力の向上=球速の向上というのは何となく想像がつくと思うが、あえて柔軟性という点に触れたのは、奥川投手の苦い経験について書いておきたかったからだ。2年夏の済美高校戦で奥川投手は先発するも、足をつって4回で降板した。ご存知の通り、結果は済美に大逆転負けとなった。夏の暑さというのもあっただろうが、序盤で足をつったのは筋肉の柔軟性が不足していたことと無関係ではないだろう。3年夏は智辯和歌山戦での延長13回に足を一時的につってしまったが、去年と同じくらい硬いままであれば、初回からかなり飛ばしていたのでもっと早い段階で限界がきていたに違いない。

最後に

3週間後にドラフト会議がありますが、ちゃんと育成のできる球団に行ってほしいです。来年から1軍で5勝くらいはできるのではないでしょうか。奥川投手の今後に期待しています。

#高校野球

#奥川恭伸

#星稜


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