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『AC』に続くロボゲーのリブート『SK』

 人は誰しも、無性にロボゲーをやりたくなることが、年に数回ある。

▶ 分かる
▷ 分からない

 『AC』こと『ARMORED CORE』シリーズの新作が発表されたのは、実に前作発売から9年が経過した2022年12月のことだった。
 「(事象)→身体は闘争を求める→アーマードコアの新作が出る」がネットミームになるほど、『AC』の新作が(一部で)熱望されて久しい中での発表は、大きな驚愕と歓喜をもって迎えられた。
 特に、フロム・ソフトウェアのリアルイベントや、『20周年記念サントラ』付属の小冊子等で、「シリーズをこのまま終わらせるつもりはない」と明言されていたものの、半ば諦めていた筆者にとって、この発表は最高潮にテンションが上がるものだった。

 とは言え、新作『AC』の発売日は「2023年」とされるに留まり、詳細は未定である。
 そんな中、上記衝動に襲われた筆者がロボゲーを探していると、よく訓練された筆者のGoogleが、以下の記事を提示してきた。

 『SK』こと『Silver Knights』は、主として銀騎士氏が個人で開発を行っているフリーゲームである。
 人型ロボット「Silver Knights」(厳密には戦車等もある)による3D対戦アクションゲームであり、ゲームシステムは『ガンダムVS』シリーズに類似している。バージョンによって使用出来る機体は異なるものの、概ね10機体ほどが実装されており、ゲームモードとして最大6人が参加出来る「Battle Mode」「Network Mode」等があった。
 2002年に初版が公開された本作は、その後も不定期に更新を続け、2008年に公開されたバージョン0.10B以降については、筆者はリアルタイムで更新を追っていた。更新によって新機体が追加された時の喜びはよく覚えている。
当時は今ほど自由にゲームを購入することが出来なかったため、個人開発のフリーゲームを数多くプレイしていたが、その中でも『SK』はかなりやり込んでいた。
 なお、インターネット対戦は全く行わず、ひたすらコンピュータ相手に腕を磨いていた。1対多数の変則マッチとかね。

 そんな『SK』であるが、2012年に公開されたバージョン0.13Kを最後に更新が途絶えてしまい、いつしか筆者も、更新の確認をしなくなった。
 データは保存してあるため、時々思い出して遊んでいたが、OSが変わってからは遊ぶことも出来なくなり、「良いゲームだったな」と思い出になっていった。
 そこに上記記事である。
 記事を読んだ際の筆者の感想は次のとおり。

え? 『Silver Knights』、Windows11に対応? うわ、マジか! 絶対ダウンロードしよう! しかも、新作も検討中? うわぁ楽しみだなぁ!

 滅茶苦茶テンションが上がってしまったのである。
 なお、記事を読んだのは仕事の休憩時間中であったため、その日はいつにも増して終業時間が待ち遠しかった(しかし、今考えると、言ってしまえば開発が凍結されていた一フリーゲームに過ぎず、小さいながらも記事として取り上げられているのは驚きである。執筆者がファンだったのだろうか?)。

 銀騎士氏はTwitterのプロフィール欄において、『AC』ファンであることを公言している。「急にゲームが作りたくなった」と書かれているのは、『AC』新作に触発されたのかもしれない。
 また、今回の復活は延命措置であるとも述べられており、今後どうなるかは不明である。
 しかし、今はただ、復活を喜びたい。
 『AC』シリーズと違いパーツカスタマイズ要素はなく、ストーリー等も実装されていないが、良作ロボゲーをお探しの方は是非プレイして欲しい。
ゲームとして楽しいのは勿論、機体と音楽が格好良いんだ、これが(思い出補正込みなのは認める。)。

余談

 本稿の趣旨からは外れるが、引き続きロボゲーを探していると『Version Three』なるフリーゲームに辿り着いた(少し前のゲームであるが、恥ずかしながら筆者は今までその存在を知らなかった。)。
 人型でこそないが、ゲームシステム、UI、世界観が『AC』(特にAC1~3)を彷彿とさせることから、迷わずダウンロードしたところ、ストーリークリアまでにかかった時間は約5時間と、フリーゲームとしては十分過ぎるボリュームであった(しかもまだ隠しパーツ探し等が残っている。)。
 また、最早様式美である「騙して悪いが」や「主人公を危険分子とみなして排除しようとする勢力」等、作者が『AC』シリーズのファンであることがよく分かる展開もばっちり用意されている。
 ゲームとしての完成度も高いので、「ロボットはカスタマイズ出来てこそ」「『AC』の灰色の世界観が好き」という方にはこちらもおススメである。

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