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【徒然日記】「変わったひと」に出会った話

私の担当看護師さんは、いわゆる「普通」の看護師さんとは変わっている。
「普通」ではないが、
「ちょっと頼ってもいいかな」と思えるような、
「ちょっと安心するかも」と思えるような、
そんな存在になっている。

今日は、そんな彼女のことを紹介したい。

私と彼女が出会ったのは今年の1月。まだ1年くらいしかたっていない。しかし、私から言わせてみれば、彼女は「変わった人」で「変わった看護師」で「何を考えているのかわからない」人だ。これは、本人にも何度も直接言っているので、ここに書いても大丈夫だろう。
とにかく、私が知っている「看護師」という職業の人とはかなり違っている。

今回、初めて私に実習生がついたのも、彼女の提案だ。私は人見知りをするタイプではないと自分では思っているが、実は新しい環境や人はあまり好きではない。なぜなら、緊張するから。
そんな理由?と驚かれるかもしれないが、とにかく緊張の仕方が尋常ではない。
普段はその緊張を自分で自覚しないように、そして人に悟られないように、テンションを高くして乗り切ったり、不自然なほどに笑顔でやり過ごしたりする。その結果、疲れ果てることも少なくない。
そんな私が実習生を受け入れたのは、単純にどんな人が来るのか知らなかったから。そして、私によくしてくれる彼女が離れていかないように、彼女の喜ぶことをしたかったという思いも1割くらいはあったかもしれない。
でもなにより、提案したのが彼女だったからというのが大きいだろう。
きっとなんとかしてくれるだろう。
きっと大丈夫だろう。

「彼女の言うことならきっと大丈夫」「一緒にいてくれるなら大丈夫」「なにかあってもきっと何とかしてくれるだろう」彼女と出会って半年足らず。私は彼女の関わりに対して、このように思うことが多くなっていた。

当時はまだ「だろう」の精度が低く、何度もその不確かさを確認したり、本当に大丈夫なのか試したりしたこともあった。でも、なぜか大丈夫だった。
逆に、離れていったときのショックが怖くてわざと試すようなことをしたときもあったし、お互いの認識の違いから溝を深めたり、けんか紛いになったこともあった。

でも、彼女は離れていかなかった。そして、私と対等に関わってくれた。
見下すでもなく、見上げるでもなく、ただ、そこにいるだけ。

よくも悪くも「ただの人」なのだ。
この「ただの人」がいたから、私は実習生を受け入れるという決断をしたし、実習生と安心してお話ができたのだと思う。

「ただの人」は偉大だ。
これからも、私たちはけんかをしたり、言い合いをしたり、対立を深めたり、思い悩んだりするだろう。
その度に、耳を傾け、一緒に語り、たくさんのことを話すだろう。
「何もしなくても、そこにいたらほっとする」
関係が築けるとは、こういうことなのかもしれない。

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