飛田カオル

映画・アニメのレビューサイトMUDDY WALKERS管理人です。 映画鑑賞は主にTUTAYA劇場、レビュー作品は古めです。アニメレビューはガンダム/ヤマト/ダイラガー。小林昭人さんのガンダムオリジナル小説「An another tale of Z」の共同作業者でもあります。

風野真知雄「沙羅沙羅越え」読了。先日富山城を訪れ、地元で厳冬の立山を超えて家康に会いに行った佐々成政が慕われ続けているのを知って興味を持った。本作では秀吉を憎み、小牧・長久手の戦いで四面楚歌に陥った局面を打開しよう立山越えを計画。その一点から成政の至った境地を描いて面白かった。

酒井シヅ監修「戦国武将の死亡診断書」読了。秀吉の死因は何だったんだろうという疑問からネットで検索して購入。読みやすいが、なぜそういう診断になるのかという歴史史料からの検証が弱く、ムック本のような編集で内容も薄かった。誤字、誤記も目立つ。ユニークなテーマだけに残念な出来。

小和田哲男著『石田三成「知の参謀」の実像』読了。静岡出身でどちらかといえば家康びいきの感のある小和田氏が、江戸時代悪役に貶められた石田三成につき、歴史資料に基づき、その実像に迫った評伝。戦功ではなく統治能力によって評価される平和な時代の官僚の先駆けとしての姿が浮かびあがってきた。

鳥津亮二著『小西行長「抹殺」されたキリシタン大名の実像』読了。石田三成以上に卑怯な人物として矮小化された小西行長について、失われたとされてきた史料を可能な限り集め、その実像を明らかにした意欲作。秀吉に忠誠を誓いつつ朝鮮との板挟みに苦悩する等身大の人物が浮かび上がって興味深かった。

火坂雅志「壮心の夢」読了。戦国時代に大望を抱いた14人の男たちの夢とその裏側にある心の渇きを描く短編集。一つの小編に少し名のあがる人物が次の主人公になり、流れがあって引き込まれる。濡れ場がやや多いが笑いを誘う場面もあり、歴史上の人物が生身の男としてそれぞれの存在感を放っていた。

田部井淳子編「エヴェレストの女たち」読了。女性としてエヴェレストに初登頂した田部井淳子の提唱で1995年に開催された「エヴェレスト・ウィメンズ・サミット」を契機に女性登頂者41名の記録を生の声を交えて紹介。田部井氏の登山隊の登頂できなかった14名他女性登山家の様々な有り様を知る。