見出し画像

はじめまして

はじめまして。ナカミチを蒐集しているtobyと申します。これまで某サイトでナカミチに関するコラムを掲載していたのですが、サイトが閉鎖となり、それまで掲載したコラムが一切閲覧出来なくなってしまいました。
ナカミチへの想いを乗せて書きあげたコラムでしたので、非常に残念に思うとともに、良い代替手段は無いかと悶々としておりました。今回、偶然noteのある記事と出会い、こちらに投稿することにしました。開始にあたり、まずご挨拶を兼ねて自己紹介させて下さい。


オーディオ原体験


小学校低学年の時に図書館で読んだのが、子供向けの科学雑誌である「子供の科学」でした。この中に載っていたのが「ゲルマニウムラジオ」。この実体配線図を見ながら、カマボコの板に釘を打ち付け、リード線を絡げて作りました。その完成させたラジオを学校に持って行き、昼休みに屋上で夢中になって聴いていました。当時電気、電波という単語すら知らない、当然原理など判るはずもない少年が摩訶不思議なラジオというものに触れた「原体験」だったと思います。

原体験は成長とともに膨らみ、将来電気エンジニアになることを夢見て、大学は「電気工学」を専攻しました。そして大学時代は、秋葉原の電気街に足繁く通い、免許を取ったばかりの「アマチュア無線」の回路などを組んでいました。また、父親から譲り受けたシステムコンポでアメリカン・ポップスやフュージョンなどを主に聴いていました。中学・高校時代はラジカセでしたから、オーディオと呼べるモノとの付き合いはこの辺りでしょうか。

ナカミチとの出会い


父親は、私にシステムコンポを譲ったことで、新たなオーディオを手にします。後で考えると新しいオーディオを購入するために、私に譲ったと考えられなくもないです。そのオーディオの中に、ナカミチのカセットデッキである『680ZX』がありました。当時、私のデッキはSONYのTC-K65というモデルで、プランジャーの「ガッチャ」という大きな音を立てて動作するそれに対し、「スコッ」と小さな音で動作するナカミチのデッキに、衝撃を受けたことを今でも鮮明に覚えています。

すぐさま販売店に行き、入手したカタログを擦り切れるほど眺め、絶対にナカミチを手にすると心に誓ったのです。長期休暇の夏休みと冬休みには、アルバイトを掛け持ちし、手にしたお金を握りしめて秋葉原で購入したのが、1stナカミチとなる『ZX-7』でした。本当は『ZX-9』が欲しかったのですが、店員との価格交渉は思い通りにならず、予算内に収まりませんでした。ナカミチは他のメーカーに比べると、値引きが少ないことを知らなかったのです。次のアルバイトではスピーカーという具合に毎回ターゲットを絞り、システムコンポをベースに少しずつグレードアップしてました。

後年入手したZX-9

ナカミチ収集の切っ掛け


大学を卒業し、就職したのはオーディオメーカーではなく、ICから無線機まで取り扱う通信機メーカーでした。念願だった電気エンジニアの仕事は予想以上に面白く、寝る間を惜しんで働いたこともあって、オーディオは休眠期に入ります。それから時が過ぎてマイホームを手にし、子供部屋が必要になった時にリフォーム、今のオーディオ部屋を手に入れます。それが10年ほど前でした。

そのオーディオ部屋を手にしたタイミングで、実家からZX-7を含めたオーディオを一式引き上げます。それらは、かなりの期間放置されていたためにデッキは不動になっており、修理が必要でした。当時、私は技術職を離れ、半田ごてを触るのも久しぶりでした。丁度同じ頃、オークションではナカミチが数多く出品されており、落札して修理する面白さに嵌ってしまったというのが、ナカミチ収集を始める切っ掛けでした。

デッキから始まり、チューナー、アンプとオーディオとして一式揃ったところで打ち止めにしようと思っていたのですが、元々収集癖があったこと、当時のオークションは今ほど高騰しておらず、どんどんと台数が増えて気が付けば部分的にコンプリートしてました。訪れたオーディオ仲間の「オール・コンプリートを目指したら」という後押しもあり、集められるだけ集ようと思って、今日に至っています。

ナカミチの輪


ナカミチを収集する中で、知人から紹介されたのが『ステレオ時代』という雑誌でした。世代的にドンピシャであったこと、ハイエンドオーディオなどの掲載は無く、絶版モデルの中古オーディオが盛り沢山で、すぐにファンになりました。そのVOL.2の編集後記に「ナカミチDRAGONをスタジオ撮影させてくれる方募集」とあり、連絡したところ採用という幸運に恵まれ、それ以降『ナカミチ』関連でご協力させて頂いています。

その後、ステレオ時代の編集長にお誘い頂き、元ナカミチの方々とお会いする機会を得ました。取材現場に同席させて頂いたり、お宅訪問時に当時の貴重なお話しを伺ったり、修理で困った際に助けて頂いたりと、ナカミチを初めて知ったときには、全く想像出来なかった交流をさせて頂いております。

最後に

こちらのnote、自分が30年以上も飽きもせず嵌っているナカミチを少しでも世間の方々に知って頂くことが出来ればと考えております。
今後共御贔屓のほど、宜しくお願い致します。

2023.6.16

この記事が参加している募集

自己紹介

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?