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わけがわからない人向けの海洋放出


わけがわからない人向けの海洋放出

 福島第一原発事故跡で貯留している汚染水を、放射性物質を取り除く処理をしています。この処理が終わった後の水を処理水と言い、無害になったので海洋放出したいとするのが東京電力、そしておそらく政府の意向です。理由は処理水もしくは、未処理の汚染水が溜まり続けるため、タンクの増設が追い付かなくなる事を懸念してのことです。一つ問題なのは、トリチウムという放射性物質だけは除去できず、環境に放出するよりない、という前提でのお話になっていることです。

 ここまでは道理の話ですが、実際に放出したらどうなるのか、本当に無害なのかを掘り下げて行くと様々な議論が出てきます。はっきり言いますと、どうなるかは誰にも予測できません。

 議論も放出を推進する側の人の作為的な理由付けもあれば、地元の人や行業関係者、この事故に注目している人たちの不安や、なかには過剰な危険性を訴える人もいて、それぞれの立場で議論が混乱に陥っている印象です。判断にはバランスと明確な理解が求められますが、そもそもそのような議題の提示に至っていないのではないでしょうか。

 反対する人たちにはもう一つの安全の考え方があります。トリチウム以外の放射性物質も完全に除去できていないのではないかということ、この処理の品質を維持できるのかということ、なし崩しに処理不完全な汚染水も放出するつもりなのではないかということ、人為的ミスで未処理の汚染水を放出する事故も起こるのではないか(悪意がないとされて作業上の過失として追及されにくく再発しやすい)…などですが、総じて事業者や政府に対する不信感に基づく懸念事項の数々です。理屈は正しくとも安全に履行される保証がないので、通常の話よりもより厳密に事業者として信用できるのかという点が問題になってしまうのです。

 今までの電力会社の事故対応(裁判や保証に見られる行為責任の認識含む)や政府の原子力政策に対する不信感がこの問題を深刻化していると言えます。
 例えば事故を起こした東京電力は、この処理水に関して以下のような処置を行っています。

  1. ALPSという浄化装置で放射性物質をろ過

  2. 処理後測定し、放射性物質が除去不完全ならフィルターを交換などして再度処理

  3. 不純物が一定の基準以下となったものを別のタンクで管理

  4. 事故跡港湾内外の海洋複数地点からサンプル採取してセシウム、トリチウム、ヨウ素などの放射性物質を測定

  5. トリチウムは分析精度を高めるため海水から重水のみを分離した後シンチレータという蛍光物質を使った分光解析で計測(厳密には60%という係数で数値的補正を行うので本当の直接測定ではありませんが一般的には精度の高い分析とされます)

 ここまでやっていればかなり念入りな処置を行った上で、海洋放出を提案していることが分かりますし、放出の影響も分かる体制になっています。
 ただ、一方で汚染水の流出事故は頻繁に起きているので、対外的な処置の厳格さと管理上のずさんさが同居しており、たいへん判断が難しい事業者となっています。
 高度な処置の努力は認めたいという心理の一方で、基本的な管理や作業者や作業内容の管理のずさんさは見逃せないという警戒感もあるからです。双方の作業品質が揃っていないことで、議論が埒が明かないのです。これについては事業者がしっかりするよりないと思いますし、政府も厳格に対応しない限り信用を得るのは難しいと思います。

 それではどうするのかという話について先に私の結論を書きますと、他国で行っているように気体放出するべきかと思います。しかし、事業者の体質的に放出を一度許すと、安心して対応の質・量が低下するのではないかという懸念が生じます(処理水の処置を決めて事業上の懸念を減じたいというのはかなりあると思いますーーこれが責任から逃げているともとられています)ので、そもそもの原因となっている核反応を停止もしくは封じ込めることを担保に了解を得るべきかと思います。
 気体放出というのは水を電気分解してトリチウムを単独で取り出して、水ではなく水素同位体として大気中に放出することです。この方法のメリットは他に放射性物質が残っていてもそれは処理機器に残って環境中に放出されないということ、もう一つは生体に蓄積したり環境に循環する水の形で放出せずに済むという点です。水の状態では海洋から蒸発して雲になり陸地がトリチウムで汚染されます。大気による汚染では、福島第一原発事故跡の放射性物質は太平洋側の海と陸地を一様に汚染しています。遠隔地で特に汚染がひどかったのは東海地方と首都圏です。水素は軽いため上空に上昇する傾向ありますから、これを防ぐことができます。
 担保となる処置は、反応している核燃料の封じ込めで、コンクリートなどを使用して厚い壁の中に封じ込め、環境への影響を停止させることと、シェルターで覆って水の侵入を防ぐことです。その上で可能な限り速やかに施設跡の破棄処置を行います。これが倫理的にも行為責任的にも廃炉を完了させるという意思表示となります。大雑把に書きましたが私が考える現実的で望ましい対応は以上です。

 前置きが長くなりましたが、賛成推進反対慎重の論点整理をさせて頂きたいと思います。むずかしい話自体が苦手という方が増えると安易に海洋放出する流れになる可能性も高いでしょう。

処理水は海水で薄めて放出するのでトリチウムの濃度は低い

 推進される方の主張のほとんどがこちらに集中しています。
 まず、基本的に間違っている点が複数あります。
 放射性物質の処置として定義されている中に海洋放出はありません。非合意の措置なのでIAEAすら賛成しませんでした。海洋へ投棄する場合は、容器に密閉した上で海流のない深海への投棄のみが許されています。トリチウムの海洋放出を行っている国はありますが、これは統一的な合意がありません。それぞれの国が勝手に根拠に乏しい基準値を暫定的に設定して行っているので正当性はありません。この影響は現在明確になっていませんが、将来問題になる可能性はあります。トリチウム放出量が世界最大の玄海原発のある玄海町では白血病の発症率が高く問題になっていました(一度停止しましたが現在運転再開しています)。

 IAEAが海洋放出を認容しないのは、マニュアルにない上に、海洋放出を許すと各国の放出行為に歯止めがかからなくなるからです。しかもIAEAが手探りで基準値を設定しなければならなくなりますが、こちらについては現状とても責任の負えるものではないと認識していると思います。日本一国のために原子力産業全体のリスクを上げるわけにはいかないのです。
 次に基準値の問題が複数あります。
 まず基準値とは仮の設定です。意味があるとしたら際限なく放出することを防ぐくらいしかありません。基準値以内の玄海原発が世界最大の放出量でどうなったかは前段に書いた通りです。基準値を守っても放出量が多いと海洋のトリチウム量は増加します。トリチウムは重いので通常の水に比べると沈降する傾向があると思われます。これはわずかに蒸発しにくいということです(実際には蒸発して陸地へ移動する量も無視できませんが、計測上はまだそのような量は一例を除いて認められていません)。海の水がなぜ塩辛いのか?を考えると、トリチウムの近海蓄積量は増える可能性があり、偏在性を伴って海のホットスポット(放射性物質の密度が高い場所)を複数作る可能性もあります。
 次に基準値とは医療的な判断で設定されていません。工業的な都合で設定されたものです。事業者が守らなければいけないものであって、住民が受け入れなければならないものではないのです。つまり住民が不安だからやめてくれといったら何の意味もない値だということです。はっきり言えば住民側からは基準値には何の価値もありません。事業者が守るのが当然の最低ラインでしかないということです。値は低ければ低いほどよいわけです。
 さらに基準値とは濃度のことです。事業者も政府も推進側も濃度という言葉を使いますが、濃度が問題になるのは化学毒です。化学物質は一定量までは生理機能で中和したり分解することができるからです。工業的に環境破棄されるのは化学物質ですから、放出の基準値があるわけですが、それを惰性的かつ無思考に放射性物質に適用してしまっている(前例主義で)のが間違いです。なぜかと言えば放射線を出す性質は化学的性質ではなく物理的性質なので中和も分解もできません。ごく微量の放射性物質であっても放射線を出すこと自体は生体は防げないのです。必ず細胞、特にDNAが損傷するリスクがあります。生体にできるのは壊れたDNAなどの修復のみですが、この修復は正しく行われる保証のない、事後対応になってしまいます。放射性物質に対して濃度が低いことは安心材料にはならないのです。確率的なリスク(つまり、現実ではなく数字的なリスク)が変動するだけです。ここで問題の核心になるのは、海洋放出をしようとしている側の人全員が、放射性物質を化学毒と同様に扱ってしまっていて、物理毒であるという認識を欠いていることです(体が処理できる濃度まで薄めさえすれば問題が消えると思っている)。濃度という言葉を使った時点でそれが分かってしまいます。この認識を大雑把に言えば、高度経済成長期の公害列島日本を作った埋めろ流せ(どちらも雑に薄める行為)の考え方から進歩のない発想だということです。実際、除染土も畑や道路に埋める実験をしています。濃度より同じ化学量でもモル数とか存在量などの言葉を使う方がまだ認識が正確に感じます。

トリチウムは自然界にも存在する

 よくあるテンプレートですが、放射線防護の基本として、天然の放射線による被曝は仕方ないが、人間の意図した行為によって発生する余剰の放射線による被曝は利得がある場合のみ許容され、一定以下に制限されるべきで、被曝はない方が望ましいという考え方に基づいてすべての数値があるということです。
 福島第一原発事故跡は、人工の放射線の起源ですし、天然にない余剰の放射線であり、発電もしていないので利得もありません。むしろ損失しかないので一刻も早く放射線的に封鎖するべきものです。この場合、適用される数値は放射線ゼロしかありません。放射線が生じていること自体が許されない状況です。

処理水は安全だから放出させるべきだ

 安全の定義が事業者や政府と住民で異なることは説明しましたが、本来的に事業者側は安全なので放出させてくださいと頼む側です。住民や魚業関係者が認めないと言えばそれまでの話で、安全という言葉を強制できる立場にはありません。了解・理解しない住民側が悪いのではなく、うまくいかないのは事業者や政府の説明が悪い、あるいは不信感を買ってしまっていることが原因です。
 基本的にあなたの生活圏や生産地にゴミを捨てさせてくださいという話ですからね。いやなら拒否する権利はあります。

放出を認めないのは科学的に無知

 反対の人に対して推進側からこんな言葉まで出てくるのですが、まず判断を科学的に行わなくてはならないとは憲法には書かれていません。仮に情動的であっても否定はできますし、個人が大切にする価値観が科学にもとづくものでなければならないとはなりません。自然や安心して暮らすことが第一であることは許されています。
 科学的に正しいかについては議論があるべきで、この言葉を使えばなんでも自分が通るということにはなりませんので、どう見ても理系を専攻したと思われない議員や大臣がこの言葉を連発するのも不信感を買うだけだと思います。
 さらに言えば、反対する人を無知呼ばわりして、反対すると無知だと思われるぞなどという空気作りをする手口は小中学校のいじめと同じです。こういうことを言う人は力づくで反対する人を押さえつけたいので、異論を唱えられればつじつまがあってなくともよいのです。ですので大抵科学的とは言えない不十分な主張をされます。断片的にそれらしく聞こえればいいからです。そこを延々指摘されるので議論が終わらないわけです。

ALPSで放射性物質は除去できる

 これは保証がありません。核反応で生成される放射性核種は200以上と言われますが、環境中で定期的に検査している核種はわずかにセシウム、ヨウ素、トリチウム程度です。ALPSで除去が期待される核種すべてを検査しているわけではない、そのようなケースがほとんどです。特にセシウムの何倍も危険と言われるストロンチウムの計測は行われないことも多いので信用できる完全なデータが少ないことが問題です。
 フィルター性能の低さと消耗の激しさから初期の運転では多くの核種が残ってしまったので、この装置自体を信頼していない人がいます。実際にはフィルター交換をまめに行い、何度も再処理しながら取り除いています。手順としては念が入ってますが、逆に言えば手順のミスがないことが性能上の絶対条件になります。
 また、処理後も微量に放射性物質は残りますから、延々量を放出すれば環境中に蓄積することが懸念されます。薄める水は蒸発するからです。
 私はALPSを解決方法に含めませんでした。中途の処理に使うのはよいですが決定力のある方法でないからです。

他国も放出している

 放出は非合意なので、真似てよいことにはなりません。しかも福島第一原発事故跡は原発ではありません。電力を生産していない利得のない廃棄物で、あらゆる定義や数値の前提から外れています。
 あるのは密閉保管のみ許された放射性廃棄物としての定義だけです。

ヒラメの飼育検査ではトリチウムは生体に蓄積しない

 トリチウムに限定した話ですが、一方で放射線量の高い魚は時折ニュースになります。
 よく知られるトリチウムの蓄積の過程は次のようになります。

 ・海藻やプランクトンが光合成して有機結合トリチウムを作る
 ・それを食べた魚類に蓄積

 ですので、有機結合トリチウムを含む餌を与えて飼育しない限りは蓄積しません。恐らく意図的に蓄積しない方法で実験しています。

沖合に運ぶから海流で薄まる

 これは保証の限りではありませんが、温排水の熱や事故後の放射性物質の拡散に沿岸流の関与は大きいと思われますので、期待の限りではないと思います。むしろ陸側に戻ってくるものがあるかもしれません。
 沖合に運ぶのは湾内の蓄積状況から問題が浮上しにくいよう計測値を下回らせたいとの思いからではないかと思います。具体的に拡散状況を計測したという話は耳にしていないので希望的観測ありきではないでしょうか。

内容について

 反対側のトリチウムに関する過剰な危機意識の例も取り上げる予定でしたが、なかなか見つからないため今回は割愛し、発見したら追記することにしたいと思います。
 主にTwitterや行政・電力会社の資料から話題を集めましたが、総じて推進する人の意見とそれに対する考察が多い印象で、反対する人が過剰な主張を行う件数が比較して少ないので見つけにくいのだと思います。

今回はここまでです。ありがとうございました。

以下、追記

薄める海水のトリチウム濃度が濃くなるから濃度が上がる

2023.7.19追記
 東京電力の説明によると、海水で希釈した後の処理水のトリチウム濃度が基準値以下(1,500ベクレル/リットル未満で基準値の60,000ベクレル/リットルの1/40)なら放出するとのことです。
 ただし、海洋の密度が上昇しないという保証ではありません。こちらは総量・放出量によります。

海洋放出で総量規制が守られていないのではないか

2023.7.20追記
 公聴会の指摘として出てきたもので、経産省の試算内容について指摘されました。
 一千兆ベクレル相当の処理水(これが放出前の現在の総量)
 年間の総量規制は最高で22兆ベクレルが限度
 規制を守って放出するなら現在のものだけでも40年以上かかる
 経産省は91ヶ月で完了するとの試算だが、これは規制の6倍を超える量で総量規制を守らず放出する予定になっているのではないか

 (記事引用させていただきました。ありがとうございました)

 前段の玄海町のように放出時の濃度が低くとも年間放出量がおおよそ100兆ベクレルもあると、海洋に投棄されるトリチウムの総量は増えるわけです。
 福島第一原発は稼働時の総量規制が22兆ベクレルでしたが、事故後は規制自体がなくなっています。なのでルールを破っているわけではありません。
 その上で、玄海町と同様の事が起こるのではないかと懸念されていますし、総量がどこまで行くのかは分かりません。炉のあった場所にはトリチウム濃度の高い滞水があるかもしれませんし、今も生産されている可能性あります。
 経産省の予定に基づいて計算した放出量は年間132兆ベクレルで、玄海原発を超えていますが、トリチウムは今後も増えるため、最終的な総量がどのくらいになるかは分かりません。

処理水は基準値以下で安全性が確認されている

2023.7.22追記
 出所は省庁でしたが、相手がだれであれこれは完全に間違っていると思います。
 基準値は大人が一定量の処理水を毎日飲んだ場合の被ばく量が年間1mSV未満になるという計算で導出されていますが、そもそも年間1mSV以下というのは放射線の防護規制値で、安全を保証する値ではないのです。
 日本政府を除き、放射線に閾値(これ以下なら健康被害はない)というものはない、が周知の認識です。
 したがって、そこから計算された基準値もまた、同様に安全性を保証できません。
 また、基準値以下に処理された水の正式名称は「ALPS処理水」です。処理水だけなら基準値以上の放射性物質が残っているものを含みます。ALPS以外の方法で処理をしても放射性物質が十分に取り除けないのでこのように名称区別されています。
 処理水とALPS処理水を区別しないのは、処理不十分な水(処理水)と混同させて放出するつもりではないのか?という疑いを招きます。

トリチウムの出す放射線はエネルギーが低いから安全

2023.7.23追記
 思い込みを捨てて読んで頂きたいので、最初に書きます。

  1. 被ばくはエネルギーに比例しない

  2. トリチウムの出すベータ線はエネルギーが小さくない

  3. 数ミリの金属板でがれきの出すベータ線を防げていない

 順に説明します。まず、エネルギーが大きい方が被ばくの被害が大きい気がするのは分かりますが、それが間違っている道理があります。放射線の被害は様々ですが、問題なのはDNAを破壊することです。ところがエネルギーで被ばくが酷くなると考える人の頭の中にあるのは人体全身のイメージです。細胞レベルの世界の話として見ていません。細胞レベルでDNAが破壊されるわけですから、もっともひどい被害とは全身の細胞の多くがまんべんなく被ばくすることです。つまり放射線の数と密度が高い被ばくが被害がひどくなるわけです。エネルギーではありません。現実には低線量の方が手ひどくDNAを破壊することが確認されていて、様々な研究がこの事実の元に行われています(これを知らない人が放射線を語るので誤認識が広まっています)。詳しく知りたい方は以下の記事を読んでください。

 現実には体の内部から低線量で被爆するケースがこれにあたります。内部被ばくでは体内の隅々まで放射線が行き届くからです。ベータ線は到達距離が短いなどと言われますが、別の言い方をすると遠くまで飛ばないということです。これは放射性物質の近くに被ばくが集中するということです。
 次にトリチウムのベータ線はエネルギーで言えば平均5.7kev(キロエレクトロンボルト)です。これに対し、DNAのもっとも弱い領域の結合エネルギーは0.5evです。トリチウムのベータ線のエネルギーはこちらの1万倍以上になります。DNAから見て弱い放射線というのはありません。トリチウムのベータ線のエネルギーは最大で18.6kevになりますがこちらは先ほどのDNAの結合の3万7千倍になります。
 最後ですが、これは被災地で実際にあった話で、大阪に運ばれる予定のがれきを収納した分厚い鉄製鉄道用コンテナの外側で高いベータ線が計測されたため、輸送が中止されています。なぜこうなるのか、専門家や教授は説明ができないのです。
 以上からトリチウムのベータ線が、他の放射性物質の放射線よりエネルギーが弱いということはできても、DNAから見たら数万倍以上のエネルギーの強弱の話で、安全にはまったく関与しない世界の話ということになります。






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