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Recipe no.042 三軒茶屋のどぶろく Chocolate

この季節にぴったりなどぶろくが誕生しました。カカオニブをふんだんに用いた三軒茶屋のどぶろく〜Chocolate〜です。

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チョコレートをモチーフにして、カカオニブを用いるどぶろくを造るのもこれで4年目。今年もまたチューンアップして、造りにのぞみました。

テーマは米×カカオによる和魂洋才なクラフトどぶろく。和魂洋才とは、日本人固有の精神をもって西洋伝来の学問・知識を取捨・活用するという行き方、のこと。洋才、を広くとらえ、今回は嗜好品として愛されたカカオを和の発酵にとりいれます。

そもそも、カカオは中南米原産の植物で、現地では唐辛子などと合わせて滋養強壮剤的に飲まれていました。そこからコロンブス以降に欧州に持ち込まれてからは、砂糖やバニラとあわせて甘い嗜好品として貴族に愛され、嗜好品へと転化する節目となりました。

そこからココアパウダーが発明され大衆化され、副次的な効果としてチョコレートが生まれる歴史的な流れはあるのですが、それは割愛します。なぜか。私たちが今回意識したのは、まさにその発火点となる、最初に嗜好品へと変わったポイントだったからです。

重要になるのはカカオの香りと、バニラの香り。レシピ開発をともにしたジャッキーさん(@jackey)秘蔵のカカオリキュールも飲みながら、カカオとバニラを使用することを基本軸にして、どうやってどぶろくとあわせていくかを考えました。

そこで気づいたのが、カカオリキュールにおけるブランデーの役割を、みりんのような米麹による甘旨が担えるのではないかということ。実験も経てそのことのに確信を得た時、もしカカオが欧州に渡る前に日本に来ていたとしたら、国菌である麹の甘さとともに飲まれていたかもしれないとも思えました。そう考えると、壮大な浪漫すら感じます。

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カカオ×砂糖×バニラの嗜好品としての組み合わせを、麹によって切り取る。そういったそういった意味をこめて、和魂洋才とテーマを付けた今回のどぶろくでは、醸造所すぐ近くのチョコレート工房「CRAFT CHOCOLATE WORKS」様よりカカオニブを仕入れさせていただいております。

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三軒茶屋の地域から生まれる、クラフトが詰まったどぶろくを是非お楽しみください。


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