顧客の心をつかめ!作成術を身につける社内セミナーはじめてみた。部署内セミナー①『顧客視点から考えるFAB式アプローチ』#オープン社内報
戸田被服株式会社の新井です。
私は通常、マーケティングや商品企画、Web上でのさまざまな業務に取り組んでいます。
最近、パーマをかけました。ラフなスタイルの髪型を持つエンジニアたちに憧れており、髪形を変えただけで自信を持てるようになった気がしています。
さて、タイトルにある『社内セミナーはじめてみた』について話しましょう。
社内で行われる活動や業務内容について話す機会を作ってみようと考えまして、ビジネス的な文章になりますが書いてみることにしました。
どなたかの参考になれば嬉しいです。
もし参考になったなら♡を押して頂けると嬉しいです。では始めます。
私の部署はWeb販売管理部
Web販売管理部は私を含めて4人のチームで構成されており、先輩、私、後輩ちゃん、後輩君がいます。私は先述した業務に加えて、2人の後輩の指導も行っています。
ちなみに、『社内セミナー』はどれくらいの企業で行われているのでしょうか?外部の講師を招いて行うのでしょうか?それとも社内の先輩が行うのでしょうか?その目的は何でしょうか?参加は自発的なのでしょうか?それとも強制的なのでしょうか?どのような形式で行われているのでしょうか?
実際には、さまざまな種類の社内セミナーが存在しますよね。
ですので、「社内セミナーを始めます」と言っても、反応は人それぞれでしょう。
例えば、「冷やし中華を始めました」と言われた時みたいに「ほう、夏が来たな」といった風に感想がほぼほぼ一つに統一されることはあまりないと思います。
ちなみに、私が行おうとしている『社内セミナー』は、私が自発的に提案したものです。
私の部署では定期的に私発の勉強会みたいなのを行っています。
今回セミナーをしようと思ったのは、先日登壇したセミナーで自信に繋がったことが大きいです。
とはいえ今回は『社内セミナー』というよりは『ワークショップ』に近いものになりそうです。
育成の一環として行いますが、私のスキルアップにもつながりますし、自己理解や自己成長、他者理解が結びつくような内容にして、終わった頃には達成感を共に味わえると期待しています。
現在抱える課題
後輩君と後輩ちゃんはそれぞれ担当業務を持っています。
後輩君はWebショップの商品ページの作成に取り組んでおり、私は彼のフォローを主に行っています。
一緒に作業することもありますが、彼の主な責任範囲は商品ページの作成です。
後輩ちゃんはメルマガと同梱冊子の作成を担当しています。
こちらも私がフォローや編集を主に行っていますが、一緒に作業することもあります。
私はそれぞれの成果物を確認して指導しています。
指摘やアドバイスをしながら思う事は「嗚呼言うは易しだけども、私はこれができているのだろうか」で、指示内容を自分に置き換えて再確認しています。
指導するうえで、指摘した理由を明確に説明する必要があり、日々の経験から知識ベースを構築し、情報を積極的に取り入れている感じです。
そんな中最近、ずっと考えていたことがあります。
「ん~~~いつも同じような指摘になっているなぁ。形状や場所は違えども、根本的なところは同じだなぁ・・・」
その弱点ゆえに成果物も何となく弱くなってしまっており、それを補強するために「こういう情報を確認したらいい」と指導していますが、やはり何となく弱いままです。
なので「二人の能力だけを責めるのではなく、私自身も一緒に努力して強固なものにしなければならない」と思うようになりました。
弱い部分
強固にすべき部分、つまり現在の弱点はズバリ「顧客視点」です。
私は自身のスキルの強みとして「顧客視点を持っていること」と自負しています。
商品そのものももちろん重要ですが、どちらかと言えば「その商品を使ったお客様の未来」が重要であり、常にその視点から考えています。
ただ、私一人が「顧客視点が強いです!」と自己主張しても何の意味もありません。
後輩たちも自分たちで考えて作り上げていることを理解していますが、まだまだ弱く、どのようなお客様にどのようなメリットがあるのかに対する認識が不十分だと感じています。
これは私の育成不足や私のスキル不足も原因だと思います。
売上を伸ばす必要があるため、ついついマスに向けて考えがちになりますが、私自身はやはりニッチな視点で考えて欲しいと思っています。
例えるなら100枚の服を売る努力よりも、1枚の服で誰かを幸せにする努力をしたいのです。
ビジネス的に言えば、購入されたお客様の未来、つまり顧客の利益に対する考え方をもっと持って欲しいのです。
そこで、前置きが長くなりましたが、私は「顧客視点」を強化することに決めました。
私と後輩君と後輩ちゃん、基盤をしっかりと鍛え直すことにしました。
これがしっかりと強固になれば、データの活用方法や商品の訴求ポイントの活用も容易になると考えました。
社内セミナー(ワークショップ)の流れ
社内セミナーは全6回に分けて行う予定です。
以下にアウトラインを示します。
改善の余地はまだあるかもしれませんが、とりあえず試してみて、次に続けていくつもりです。
初回:体験を通じて顧客目線の確認(グループワーク)
実際のお客様を想定して商品を提案する練習を通じて、自身の現在のFABの認識や顧客へのアプローチ方法を確認
2回目:アプローチ方法の振り返りとFABの説明(座学)
FABの各要素について詳しく説明し、提案に対するフィードバックを通じて顧客視点を学ぶ
3回目:実践的な作成とフィードバック(グループワーク)
メールマガジンや商品ページの草案作成を通じて、顧客視点で情報を配置し魅力的なコンテンツを作成
他の参加者からのフィードバックを受けながら、自身の提案の効果や改善点を見つけ出す
4回目:成果物発表と意見交換(ディスカッション)
各参加者が作成した成果物をプレゼンテーションし、意見交換を行う
商品ページやメールマガジンの作成を通じて顧客視点の強化を体験する
5回目:データドリブンなアプローチと改善(座学)
データと顧客インサイトを活用し、自身の提案と顧客要求の整合性を確認し、改善に反映させる手法を学ぶ
6回目:最終成果発表と振り返り(ディスカッション)
参加者が作成したメールマガジンや商品ページをプレゼンテーションし、最終結果を発表する
振り返りを通じて自身の成果や学びを確認し、顧客視点の強化と成長に繋げる
このような流れで全6回のセミナーを行う予定です。私が日常的に行っている作業の流れに似ています。データの活用のタイミングや商品訴求ポイントの考慮など、具体的な内容は異なるかもしれませんが、基本的なアプローチは同じです。
其々について説明します。
初回:体験を通じて各自がもつ顧客目線の確認(グループワーク)
実際のお客様に対して商品をおすすめする練習を通じて、顧客目線の重要性を体験します。商品それぞれの訴求ポイントと、既存顧客の特性をどれくらい認識しているのかの確認をします
Web販売開始予定で撮影済みの商品を12着用意するので、商品の特徴を兎に角書き出してみます。その特徴はどんな利点があるかを考え、その利点がある事でお客様はどんな未来を得られるかを考えていきます。
また既存の顧客層はどんな人か、どんな悩みを持っているか思いつく限り書き出します。
これは各自がどれだけFABの認識があるかの確認になります。
商品の特長をどれだけ理解できるかはFの部分、Feature (特徴)の理解度の確認になります。
次にその特徴がある事でどういったメリットがあるかを考えることは、Aの部分Advantage(利点)の確認になります。
そしてその二つをもってお客様に勧めることがBのBenefit(利益)の確認になります。
これを行うことでFABをきちんと分けて認識出来ているかや、商品の特徴をしっかり捉えられているか、お客様に提案する時にどれだけ顧客視点を持っているかがわかります。
2回目:お客様の悩みに対応するアプローチ方法を振り返り(座学)
2回目では、前回学んだFABの各要素について詳しく説明し、それを基に他の参加者からの提案に対するフィードバックを行います。このプロセスを通じて、参加者は顧客視点からのアプローチ方法の重要性を学ぶことができます。
具体的には、各要素(特徴・利点・利益)を詳しく説明し、それぞれの意味や顧客への影響を明確にします。
初回で書いた商品の利益と、お客様の特徴を結びつける練習をします。また、他の参加者からの提案に対してフィードバックを行いながら、顧客視点からの考え方の重要性を実感します。顧客のニーズや要求に対応することで、提案の効果や改善点を見つけることができます。
このような活動を通じて、参加者は自身のアプローチ方法を振り返り、顧客視点からの考え方をより深く理解し、商品やサービスの提案において顧客のニーズに応える能力を高めることができます。
3回目:商品ページ・メールマガジンのアウトライン作成(グループワーク)
3回目では、2回目で得た知識や初回で確認した訴求ポイントを活用し、参加者は各自が担当するメールマガジンや商品ページの草案を作成します。
草案作成の際にFABの要素を活用し、顧客目線で情報を配置し、魅力的なコンテンツを作成します。また、訴求ポイントや読者層の考慮にも注意しながら進めます。
この活動を通じて、参加者は自身のFABに沿ったコンテンツ作成能力を確認し、顧客が求める情報を的確に伝えるスキルを向上させることができます。また、他の参加者との共有やフィードバックを通じて、自身の提案の効果や改善点を見つけ出すこともできます。
4回目:各成果物発表(ディスカッション)
各成果物の発表を通じて、参加者は自身が作成した草案をプレゼンする機会を得ます。他の参加者からのフィードバックを受けることで、自身の提案の効果や改善点を見つけ出すことができます。
商品ページやメールマガジンの作成を通じて、顧客視点で情報を配置し、魅力的なコンテンツを作成する能力が向上します。FABに基づいた構成や読者層の考慮により、顧客が求める情報を的確に伝えることができるようになるでしょう。
フィードバックを通じて自身の提案の効果や改善点を見つけることは、成長と学習の機会となります。他の参加者からの視点や意見を受け取り、自身の提案をより洗練させることができます。
この流れによって、参加者は自身の作成物を発表し、他の参加者とのコミュニケーションを通じて相互学習が行われます。各自の成果物が改善され、より良いコンテンツになることが期待できます。
5回目:データドリブン・顧客インサイトの活用(座学)
参加者は4回目で得たフィードバックや意見を元に、成果物の再作成を行います。この際、データドリブンや顧客インサイトを活用することで、自身の提案と顧客の要求の整合性を確認し、改善に反映させる手法を学びます。
データドリブンとは、データや分析結果を基に意思決定を行うアプローチのことです。顧客インサイトとは、顧客の意見や行動から得られる深い洞察や理解のことを指します。これらを活用することで、より客観的かつ効果的な改善策を見つけ出すことができます。
5回目では、参加者は自身の提案と顧客の要求をデータや顧客インサイトと照らし合わせながら、改善の必要性や効果を確認します。具体的には、顧客の声やフィードバックの収集方法や分析手法を学び、自身の提案に反映させる手法を習得します。
このステップによって、参加者はより効果的な提案や改善策を見つけ出し、顧客の要求に合致した成果物を作り上げることができます。データと顧客インサイトを活用することで、より客観的な視点や洞察を得ることができるため、成果物の品質向上や顧客満足度の向上に繋がります。
6回目:最終成果発表と振り返り(ディスカッション)
参加者は、5回目で得た知識を元に、これまで作成してきた草案を活用して実際にメールマガジンまたは商品ページを作成します。そして、各自が作成した成果物をプレゼンテーション形式で発表します。
参加者は、自身が作成したメールマガジンや商品ページを通じて、どのように顧客に訴えかけるのか、商品のポイントをどのように伝えるのかを具体的に説明します。また、実際のデータや根拠を活用して、自身のアプローチを裏付けます。
このステップによって、参加者は実際の顧客視点に基づいた商品ページやメールマガジンの作成を体験し、顧客視点をより強化することができます。プレゼンテーションを通じて、他の参加者からのフィードバックや意見を受けることもできます。これにより、自身の提案の効果や改善点を見つけ出すことができます。
全体の流れまとめ
全体を通じて参加者はグループワークやディスカッションを通じて顧客視点を深め、FABの理解度を向上させることができると考えています。
商品の特徴を捉えること、顧客属性を理解していること、このふたつを結びつけることが出来ることこそが顧客視点の強化に繋がるはずです。
ただ思い込みで繋げただけでは意味がないので、きちんとデータを活用し根拠に基づいた提案をすることで、きちんと届けたい人に届ける提案が出来るようになります。
そうやってデータや顧客インサイトの活用や最終結果の発表と振り返りを行う事で、自身の成長を促すことも出来ます。
とはいえつまらない授業形式みたいにすると参加意欲が削がれてしまっては意味がないので、セミナーの流れは参加者が積極的に学ぶ楽しさがあるものにしました。
実践するための手順をとり、部署内の仲間と楽しくコミュニケーションを取りながら出来るものにしました
私自身は後輩たちにレクチャーする立場になるので、より彼らが理解出来るように言葉や表現を選び伝えていかなければいけません。
これは私のスキルアップに大いに貢献します。
いくら自分が良いと思っていても、相手に伝わらなければ意味がないですし、根拠に欠けた説明は説得力が皆無です。
実践を通じて自分たちが提案したものが、届けたい方に届いた時に、例えばレビューなどを頂いたとして。
それが自分たちが行った事で誰かが幸せになったとする成功体験であれば、彼らの達成感や充足感、幸福感に繋がりますし、売り上げも上がるので会社的にも良い傾向に繋がります。
こんな風に不定期に部署内では勉強会などを行っています。
私自身、2023年後半、また新しい事を見つけられたことに感謝しています。
まだまだやりたいことや、やれることが沢山あるんだとワクワクしています。
今後は余裕がある範囲にはなりますが、実践内容を記事にしていきます。
私たちの行う部署内のセミナーが、たとえ業態が違ったとしても、ご覧いただいている方の何かしらに活かして頂けるのではと感じています。
それではまたお会いしましょう。
最後までお読みくださりありがとうございました。
本日も良き日に。
2023年6月6日 戸田被服株式会社 新井美晴
広島県福山市北部の小さな会社で地道にズボンを売っている会社です。記事はWeb販売管理部の新井・中田・粟根が書いております。 少しでも弊社の事をお近くに感じて頂けたら幸いです。