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そろそろこの国のバナナ事情について話をしよう#DAY10

さて、カリブの国々の食事を語る上で避けて通れないのがバナナだ。なんてたってこのセントルシアとセントビンセントの主要産業のひとつがバナナ栽培なんだから。

ここに来る前は、ぼくはバナナが主食で、揚げたり、煮たり、蒸したり、焼いたりのローテーションなんじゃないかと疑ったほどだ。

で、現実はというと、あながち間違いではない。

地元の食事ではほぼ毎回バナナは出てくる。それは日本における漬物、韓国におけるキムチくらいの頻度だ。

さっそく活用事例をみていただきたいのだけれど、その前に、バナナの種類について。

食事の度に顔をだすくらいなら、種類も多いのでは?と思ったんだけれどバナナは我々日本人もご存知のあのバナナしかない。1種類。熟れる前の緑のバナナか熟れた黄色いバナナ、それだけ。(ちなみにマンゴーはこの国に52種類あるらしい)

緑のバナナは調理、黄色のバナナは生食用となる、甘いからね。黄色のバナナは日本人と同じようにフルーツとして食べてる。もちろんスムージーにしたりもする。

シンプル。

それでは、調理例を見ていこう。

少し見ずらいが、画面左側、米がかかった黄色い物体をご覧いただきたい。バナナだ。

これは調理方法はまだわからないのだけれど、緑から黄色になりかけたバナナを使用していると思われる。

味はサツマイモ。甘い。けれど、バナナの甘味ではなく芋の甘味。

日本人の持つバナナ味の先入観のまま口に放り込んでも違和感は少なく受け入れることができる。


続いてこちら。お馴染みのバナナの形がご確認いただけるだろう。
この国の人たちはバナナにこういう豆をかけたり、ソースをかけたりして食べる。

味は、食べてびっくり見事なジャガイモ。
おそらく緑のバナナを蒸したものだろう。固く、甘くはない。まんまジャガイモ。

日本人のバナナ先入観のまま食べると、不味く食えたもんじゃない。
だって甘いと思って食べてるからね。甘くないんだもん。びっくりするよね。

イモ類の1種なんだと思えば、難なく受け入れられる。


画面上部、細長く切られた深い黄色の物体をご確認いただきたい。
バナナだ。

これは油で揚げられている、いわゆる揚げバナナだ。

味は、ほのかに甘味がある。決しておいしいとは言えない。が、不味くもない。バナナチップより甘味がない…のか…な。慣れたら、わりとクセになる気がする。


画面上部のボールに入った白濁色の何かに注目していただきたい。
なんとびっくり、バナナだ。

緑のバナナを蒸してつぶして、ポテトサラダ風にしている。

というか、味もまんまポテトサラダ。それ以上でもそれ以下でもない。


と、代表的な調理例(おそらくこれでほとんどカバーしてるはず)を紹介した。

ここまでわかる通り、バナナはとても汎用性が高い。

冒頭で、イメージを手っ取り早く掴んでもらうために、韓国におけるキムチみたいなもんだと書いたけれど、ほんとのところはむしろジャガイモのような役割を果たしている。欠かすことのできない食材だ。

え、じゃあジャガイモはその国にはないの?と疑問を持ったかもしれない。

そんなことはない。ジャガイモは日本を含むその他の国と同様、あらゆる局面で使われている。この国ではテイストが同じバナナとジャガイモは見事に共存している。ポテトサラダだってある。

ひょっとすると、厳格な住み分けだあるのかもしれないが、この国にきて9日ほど、まだそこまで深くは観察できていない。

以上、日本どころかアジアでもなかなかお目にかかれないバナナレシピでした。

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