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カリブのカーニバルマンデーに気をつけろ!

セントビンセントのカーニバルの盛り上がりのピークは最後の週の2日間。カーニバルマンデーとカーニバルチューズデー。

カーニバルが近づくにつれ、あらゆる人が教えてくれた。何度も念を押された。

それほどこの国の人たちにとっては大事だということなんだろう。

カーニバルマンデーはTシャツパーティーで、何色かあるうちのTシャツを買って、同じ色のグループで盛り上がるんだよ 

このカーニバルシーズンはいろんなテーマのパーティーが毎夜開かれているし、いたのだけど、このTシャツパーティーはでっかいスピーカーをいくつも積んだデカいトラックとともにキングスタウン内をぐるぐる爆音をまき散らし踊りながら周るらしい。

こういうの初めてだから、いくら説明されてもうまくイメージできなかったから、とりあえず青のタンクトップを買ったけれど、当日は一旦各チームを見てみることにした。

どういう住み分けなのか、チームごとにカルチャーがあるのか知りたかったのだ。

ビールを片手にね、我々もスイッチを入れないといけないわけだ。正気じゃちょっと入っていけないというのもある。

イベントは午後3時ごろから始まった。

電力会社VINLECがスポンサードしてる緑チーム。Tシャツのデザインがかっこよい。来年は緑チームが良いなと思った。腰振ってるね。

我らが青チーム。スポンサーは通信会社Flow。うちのWi-FiもJICA支給のSIMもFlow。いつもお世話になっております。

大量にTシャツを用意していたようで青はめちゃくちゃ人数がいた。腰振ってるね。

ちなみにこのTシャツ、ドリンク3杯のチケットとバンダナ付きで50EC(約2,000円)。

ただ、あんまり列に並ぶというカルチャーがないのか、ドリンクをゲットするのは戦争だった。治安が悪い。

紫。スポンサーはよくわからなかった。人数も少なめ。胸にはパープルプライド。その名前のパーティー聞いたことあるからイベント会社なのかな、知らんけど。

赤。Flowと対をなす通信会社Digicelと飲料メーカーなど数社がスポンサードしてる。ここも数が多い。治安が悪い。

この他にも蛍光色とオレンジのTシャツの合同(?)チームが小規模ながらあったりしたけれど、メインは赤と青だと思う。

昼間はなんだかんだで、大人しめなイベントだったとあとになって思う。

夕暮れどき、さっと通り雨が降り、みんなもほどよく酔い始めたころ、パーティーは激しさを見せ始める。

おわかりいただけただろうか。

画面中央から火柱が3本上がっているのを。

バルバドスの国旗を振る青年の奥だ。これ、人の密集度が満員電車並みのところでやってる。やばい、マジで危ない。

しかもこれ、ガスバーナー的なやつじゃなくて、殺虫剤のスプレー缶を使ってるっぽい。やばくない?びびった。

ぼくねぇ、前から言おうかどうか迷ってたんだけど、これはぼくのすごい偏見なんだけど、昔ぼく映画を結構観てる時期があって、社会派のやつね。

ブラッド・ダイアモンドとか、アフリカの少年兵のなんたらみたいな。反政府軍的なのが村を焼きながら、子どもを攫って、引き金をひかせて少年兵をつくるみたいな描写のあるやつね。

ああいう描写って、「大変だ、ゲリラのコマンドが来た!」みたいなのってジープで爆音の音楽ならしながら来るじゃない?

だからね、黒人+爆音の音楽+車って「やばい、内戦や!」って思っちゃう自分がいる。映画の観過ぎなんだけど、今でも初見は反射的にちょっとびびってる。

でね、さっきの火柱の場面よ、ぼかぁ、酔ってても革命やと思ったよ。怖かった。この周辺の人たちみんなハイになってたもの。スイッチ入ってるというかリミッター外れてるんだもの。

びびった。

と言いつつ、ぼくたちも治安の悪いところは避け、比較的落ち着いているであろうところで、わいわいやって楽しんだ。

とか言いながらも、このあと、ぼくはハイになった人たちに巻き込まれて腕を取られ振り回され…って、ひどい目にあったけれど。

爆音に耳がやられ、みんな酔いがまわって、雨が降ってるのか、ビールをかけられているのかわからなくなって、いろんなことが気にならなくなって、みんなでトランスしていく感じ、やばかった。本能のままに飛んでいくというか。

人間、理性を失うというのは大変なことなんだなという学びがあった。

Twerkダンスも腰振る練習してないけど、ちょっとできるようになってきた気がする。気がするだけだけど、2年間で上達するのは英語や仕事のスキルよりもダンスかもしれない。悲しいけれど、そんな気がした。

あと、Twerkだけど、ぼく珍しいからかよくやられたんだけど、おばさんが多かった。なんか、おばさんの欲求不満を解消させられた感が半端ない。

で、前にどこかで、恋人同士がやるもんなんじゃないの?って書いたけど、そうでもないっぽい。腰振ってる女性がいれば全然知らない男が合わせてぶつけてにいってたし、30秒ぐらいそうしてセッションしたら、男/女は挨拶もなしにどこかへ消えていく。

ルールがわかんねぇー、隙あればゲリラ的に行ってOKなのかな。

ぼくが(というか多くの日本人がそうだと思うんだけど)保守的だからか、価値観というか貞操観念的などういうあれなんだろうって思うんだけど、セントルシアでは結婚してる人は男女ともやらないっていう紳士協定っぽいのがあるらしい。

けど、セントビンセントではどうだろう。

それよりはもっとゆるい気がする。ぼく既婚者のおばさんとしたしなぁ、もちろん旦那公認、と言うか目の前で。

とにかく、夜が更けるにつれ、治安は悪化して危険度が増していった。台湾コミュニティ(援助関係者や大使館職員)の人たちは、夜になる前にさっさと帰っていて、危機管理しっかりしてるな、賢いなと思った。

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