2019J1リーグ第10節 北海道コンサドーレ札幌×ヴィッセル神戸 マッチレビュー

こんにちは。咎メルです。2019J1リーグ第10節 北海道コンサドーレ札幌×ヴィッセル神戸のマッチレビューになります。

・試合前

札幌:前節磐田相手に逃げ切った札幌。ゲームクローズに課題は残すものの3連勝。とはいえここまで大活躍のアンロペが怪我で帰国。シャドーの代わり居なくない?ジェイ居なくない?駒井居なくない?という状況をミシャはどう料理するのか。現有戦力だと岩崎か檀崎くらいしか思いつかないぞ。という中で試合を迎えた。

神戸:三木谷社長のベルルスコーニ化により一気にパニックに陥った神戸。本家バルセロナが何十年かけてやろうとしたこと楽天マネーでショートカットしようとして居たようだがそのショートカットの道のりですら三木谷さんには長かったらしい。J1をキープしながら10年かけるとかそういうレベルの思想だと思っていたのですが…。監督交代後はポルディが中盤までもらいに下がったりキャプテンじゃなくなったりボールボーイに過剰なコミュニケーションをとったりアレな感じ。もういっそダンクレー、イニエスタ、サンペールがウェリントンに向かってロングボールを蹴れば良い。そこそこ勝てる気はする。

・スタメンとスタートポジション

以下スタメンとスタートポジション

札幌:ミシャの解答はシャドー荒野。前節途中出場でシャドーやって居たがスクランブルなこともありタスクが整理されておらずピッチをさまよって居た印象。結果ルーカスとも被っていた。この1週間でミシャがどのくらい荒野に仕込めたのかが興味深い。またロペスはボールを待つタイプで、荒野は貰いにいくタイプなので周囲がどのくらい適応できているかが注目。

神戸:イニエスタもポドルスキもサンペールもいない!札幌ドームへご来場の皆さんお疲れ様でした!とはいえ山口はボール奪取、三田は運動量豊富、古橋、郷家はスピードあるし2トップも仕事ができる。結構ソリッドなメンバー選考なのではないか。バルセロナの思想からは遠くかけ離れた選考ではあるが。

・試合結果

札幌2-1神戸。札幌は今季初の逆転勝利。前半の神戸はそれはもうひどい内容でございました。そんな中で得点できなかった札幌は後半PKで失点するものの進藤のスーパーゴールで追いつき武蔵のヘディングで逆転。神戸目当てに初めて札幌ドームに来たお客さんにとっては大変に面白い試合になったと思う。いつもよりリピーターになる率が高いぞこの試合内容は。野々村社長も喜んだに違いない。

・気になったところ

・噛み合わせ問題、噛み合わせの以前問題
神戸は守備陣2DHの間や脇にボールを入れられまくっていた。フォーメーションの噛み合わせ上の問題もあるけどそういう問題では無いほどに入れられていた。札幌が幅広くとるのでサイドの選手が広がるのはしょうがない。とすれば広がった分のスペースを2DHでカバーしなきゃいけない。なのである程度仕方ないところもあるけどじゃあFWでCBを牽制してコースを限定するとか方法はあると思ったんだけどずーっとパスを通されてた。と2DHのフォローをしたけれどそもそも近くにボールが入った時もそんなにガツガツ行ってなかった。この2DHを突破されたらあとは最終ラインしか残っていないのに。これは作戦とか噛み合わせとかではなく。個人戦術とかそういう問題でもなく。そこは潰しに行かなきゃ!な場面だったので終始う〜んという感じであった。

(おろそかになる神戸のお二人)

・札幌のリトリートに困ってしまう神戸
札幌は神戸の攻撃に対してリトリート(撤退守備)を採用。プレスを交わしてボールをつないでいく設計(監督交代前は)の神戸はパスの出しどころがなくなっていた。また前の方の選手がスタートポジションから動かないので札幌の守備が混乱することもなくますますボール保持者が困ってしまっていた。

・CB開きをする神戸がちょっとわからない。
上の項とも関わり合いがあるんだけど、ボールが回らないことに業を煮やした神戸の山口が最終ラインまで降りて来ることがしばしばあった。でもこれは2CBに2FWやなんかでボール回しがうまく行かない時にやることであって相手は1TOP。そもそもプレスに来ない。山口が下がっても宮澤はついて来ない。ただ前線の枚数を減らしているようにしか見えない。例えば山口が降りて空いたスペースに誰かが入ってレシーブして前を向いてパスを出すとかなら別なんだけど。あー神戸にそんなプレイが得意な選手がいたな。この日は出てなかったけど。ちなみに後半神戸は古橋をもっと中に立たせて西を上らせることで札幌の守備陣形を動かしたりしていました。

・宮澤がちょいちょいお留守に
宮澤って攻守ともにすごく気がきく選手なんだけれど、気がつくが故にケアし過ぎてしまうところがあるなと。この試合でも前の選手がプレス行ってできたスペースをきっちり埋めに行ってた。当然宮澤が動いたので宮澤がいたスペースは空白に。このスペースについては札幌はケアしていなかった。神戸も神戸で意図的に作ったスペースではないのでそこを使い意識はなかったっぽい。何回か使っていたけど。これは札幌攻略に使えると思う。

・効果的だったウェリボール
ウェリントンを投入してロングボールを入れる通称ウェリボールですが効果的であった。札幌もクロスを入れさせないように頑張ってたけどクロスが入った時はだいたいウェリ勝ってたしな。もう神戸はこれでいんじゃね?イニエスタとサンペールサイドに置いてクロス入れればいんじゃね?正直ある程度勝ち点は取れる気がする。

・試合を殺せない札幌
上に関連するけどウェリ投入後以降札幌は明らかに慌てた。勝っているので攻め急がずじっくり回してカウンター行けるならカウンターで刺す。ゆっくり前進してコーナーフラッグ付近でキープ、あわよくばコーナーゲットというようなことができなかった。前節の磐田戦でも言及しているので札幌の目下の課題なんだろうな〜。というか試合を終わらせる気があるのか。DHのベテランが欲しいところでございます。

・進藤のゴールがすごい
すごい。神戸の選手に当たったボールなので考える時間なんてなかったはず。進藤は守備の位置どりがあれだったり、精度があれな割にロングボール蹴ろうとしたりなかなかエンタメよりな選手なんだけどこれはすごかった。引いた。

・ミシャがいいやつ
前半早々神戸の選手がミシャの近くに来たらドリンクボトルを渡してあげてた。いいやつ。

・菅野それはいいのか
札幌の逆転ゴール後菅野がめちゃくちゃ走ってゴール裏まで来てた。ルール上いいのかあれは。ピッチに入らなきゃいいのか。多分。

・お客さんがたくさん
35,000人くらい入っていたのでワンプレーワンプレーに対する感性がいつもより大きかった。近くにいたお客さんが「やばい足速いやばい」「(ファールされたチャナを見て)かわいそう」など新鮮な意見が聞けた。

・終わりに

前半うまく行かなかった神戸が後半多少修正できたけど札幌優位は変わらず、札幌が勝ち切った試合だった。ウェリントン投入が後10分早かったらわからなかった試合かもしれん。荒野のシャドーもこの試合はよかったし新たなオプションを入手した札幌。神戸はチーム内でも路線がはっきりしていなく、前体制のスタイルの選手とそのスタイルに馴染めなかった選手がごちゃごちゃになってて、整理をするのは監督の役目なんだけど整理する能力がないのでチーム全体が迷っているな。という感じでございました。早くヨーロッパ落ち着いて監督を連れてこれるといいですね。

札幌は次節松本@アルウィン。ソリボールには結構苦戦しそうな気がする。あと前田めっちゃ足速いのでそこにも苦労しそう。点は取れる気がするけどなー。反町監督は弱点つくの大好きマンなので楽しみ。

神戸は鹿島@ノエスタ。西が古巣だ。ブーイングなのかな。鹿島のソリッドなサッカーに神戸がどうするのか大変きになる。ウェリボールの方が勝てる気もする。でもそこまではっきりしたサッカーは三木谷さん好きじゃないだろうしな。どうすんだろ。

読んでくれてありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?