【拙訳】この環境の回答はバントランプだ! by Andrea Mengucci(Channel Fireball)

 https://www.channelfireball.com/articles/bant-ramp-is-back-at-the-top-in-standard/
 https://www.channelfireball.com/articles/a-full-sideboard-guide-for-bant-ramp-the-1-deck-on-mtg-arena/

 Andrea MengucciがバントランプMTGAの1位を達成したとのこと。そのデッキガイド、およびサイドボードガイドが掲載されています。
・なぜ《集団強制》がダメなのか?
・《軍団の最期》対策として彼が採用した「軸をずらすための」カードとは?
・苦手な「あの」デッキは?
 など、参考になる内容が短い文章の中に詰め込まれています。

 内容は地続きだったので、2本分の記事を一括して掲載します。

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Bant Ramp is Back at the Top in Standard
By Andrea Mengucci // 14 Aug, 2019

 バントランプがメタゲームに帰ってきた!
 この記事を書いている間に、バントランプでMTGAのラダーで4位になりました。ここ2日間このデッキを使い続けていますが、とんでもない勝率を叩き出しています。このデッキは非常にいい位置にいるので、その理由をここで話そうと思います。

■デッキリスト

Bant Ramp for MTG Arena
Andrea Mengucci

 
lands
4《森/Forest》 (347)
4《繁殖池/Breeding Pool》
4《寺院の庭/Temple Garden》
4《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
4《神秘の神殿/Temple of Mystery》
4《陽花弁の木立ち/Sunpetal Grove》
 
creatures
4《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》
4《楽園のドルイド/Paradise Druid》
4《枝葉族のドルイド/Leafkin Druid》
4《発現する浅瀬/Risen Reef》
4《ハイドロイド混成体/Hydroid Krasis》
2《大食のハイドラ/Voracious Hydra》
4《拘留代理人/Deputy of Detention》
2《不和のトロスターニ/Trostani Discordant》
 
spells
4《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
4《世界を揺るがす者、ニッサ/Nissa, Who Shakes the World》
 
sideboard
1《夏の帳/Veil of Summer》
2《時の一掃/Time Wipe》
2《否認/Negate》
3《不可解な終焉/Baffling End》
2《霊気の疾風/Aether Gust》
1《敬虔な命令/Devout Decree》
2《アーク弓のレインジャー、ビビアン/Vivien, Arkbow Ranger》
2《大食のハイドラ/Voracious Hydra》

 バントランプはトップメタのひとつではあったものの、スケープシフトが台頭してTier1になってからは姿を消してしまいました。どのデッキも《死者の原野》パッケージを使っていて、《集団強制》をフィニッシュ手段に据えたデッキでは勝てなくなってしまったのです。大量のゾンビに対抗する手段はシミックシーフには存在しません。《裏切りの工作員》バージョンなども試してみましたがうまくいかず、《ニッサ》デッキを諦めなければならなくなりました。

 しかしスタンダードのメタゲームは進化し、多くのプレイヤーがメインデッキに《血染めの太陽》を置き、スケープシフトのような遅いデッキを咎めるために吸血鬼のようなアグレッシブな戦略を取り始めました。これこそが、バントランプ復権の完全な瞬間なのです! ここ2日間は20マッチをこなしている間に、スケープシフトには1回しかマッチングしない一方で、吸血鬼とエスパーヒーローに5戦ずつ当たっています。《ニッサ》戦略はエスパーヒーローに対して強く、私のデッキ構築は吸血鬼に非常に強くしてあります。

 《時を解す者、テフェリー》と《拘留代理人》にアクセスできるということは、スケープシフトやネクサス系にそこまで相性が悪くない、ということを意味します。《ニッサ》や《ハイドロイド混成体》で圧力をかけながら、相手の脅威に対処できるからです。最近は《代理人》と《テフェリー》はデッキに4枚固定です。環境柄あまり除去が飛んで来ないことが《拘留代理人》にとって追い風で、さらに《テフェリー》はスタンダードでも最高のカードの1枚であり、どのデッキでもプレイしたいカードのひとつです。

 《集団強制》《栄光の終焉》
 ストリーミングを見ていた多くの方から、この2枚が入っていないという指摘を受けました。《集団強制》はスタンダードでは以下の理由からもはや信頼に値しません。ひとつには《夏の帳》という壊滅的な対策が生まれてしまったことです。もし《テフェリー》がいなければ怖くて打つことができません。ふたつ目の理由は青マナを4つも要求することです。このデッキは青マナと白マナが12枚ずつしかなく、かといって《氷河の城塞》をプレイしたいとも思いません。

 M20で加入したカードの中でも《大食のハイドラ》は私のお気に入りです。非常に用途が広く、ゲーム序盤では軽量クリーチャーを打ち取り、ゲーム後半でも大きな脅威となります。《ニッサ》系、吸血鬼には特に有用です。《軍団の最期》に弱い側面もあるのでフル投入はできませんが、このデッキのマナカーブを整えてくれる役割があり、ランプデッキにはこういった融通がきくカードの存在は大きいのです。もし《軍団の最期》がこれ以上に流行るのであれば、この枠は《狼の友、トルシミール》に置き換えることになるでしょう。

 対戦相手が《不和のトロスターニ》を使っていて、盗んだパーマネントを取り戻せることに気づいてから、2枚をサイドボードに忍ばせていましたが、気が付いたらメインの《茨の騎兵》の枠を奪ってメインに昇格していました。《騎兵》は常にそこそこ、といったカードでしたが、それ以上のことはできませんでした。エレメンタルなので《発現する浅瀬》とシナジーするのはクールですが、それだけでは弱すぎます。回避能力もないので、チャンプブロックされるのが関の山であり、本当にこの5マナ域が必要かどうかは非常に懐疑的でした。


■サイドボード

・《アーク弓のレインジャー、ビビアン》
 ネクサスとエスパーヒーローに対抗するために、サイドボードから《ビビアン・リード》を入れようと思いました。で、検索画面で「Vivien」と打つとこのカードも出てきたので、テキストを読んだ後、私のお気に入りのカードの1枚である《暴君への敵対者、アジャニ》みたいだなぁと思いました。サイドボードから出てきて、様々なマッチアップで活躍してくれました。というわけで彼女を試してみたところ……驚異的でした!!! もともと《神聖なる泉》以外は緑マナを出せる土地なので、トリプルシンボルは苦になりません。
 このデッキでは、彼女の+1能力は尋常ではない強力さです。このデッキの問題点はマナクリーチャーを後半に引いてしまうと弱い、という点でしたが、それらを本当の脅威に変えるという能力があるので、エスパーヒーロー戦のサイドボード後に役立ちます。また彼女は出て即座にPWを倒すことができるので、対《ニッサ》デッキにおいて非常に有用です。《ニッサ》は往々にして1ターン程度の戦闘なら生き残ってしまうので、次のターンにまたクリーチャーを追加されてしまうのです。
 私は4マナ《ビビアン》にいたく感銘を受け、これからのバントのサイドボードには彼女2枚を採用することにしています。

【VSエスパーヒーロー】

out
4《拘留代理人/Deputy of Detention》
2《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》
in
3《不可解な終焉/Baffling End》
1《夏の帳/Veil of Summer》
2《アーク弓のレインジャー、ビビアン/Vivien, Arkbow Ranger》
 
 《不可解な終焉》は《拘留代理人》《第1管区の勇士》そして《秘本綴じのリッチ》に対して有効です。特に《第1管区の勇士》は見つけ次第除去しないといけませんからね。《拘留代理人》はコントロールに対して何もしないのでアウト筆頭候補です。

【VS吸血鬼】

out
4《発現する浅瀬/Risen Reef》
4《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
in
2《時の一掃/Time Wipe》
2《大食のハイドラ/Voracious Hydra》
3《不可解な終焉/Baffling End》
1《敬虔な命令/Devout Decree》
 
 《発現する浅瀬》はマナカーブを調整する役割があり、それ自体は決して弱いカードではないのですが、このマッチアップでは最弱といっても過言ではなく、この枠をサイドボードと入れ替えてしまいましょう。
 2マナ域の除去は間違いなく素晴らしく、また全体除去も同様です。ハイドラを3~4枚に増やすことが《トルシミール》とどちらがいいかはまだ検討中ですが、アグレッシブなデッキに対して10枚の5マナ域を抱えたくないということです(当然ですが《ニッサ》を出して後から手札をダンプすることになります)。
 吸血鬼に対してはMTGA上で5-1です。現在は吸血鬼が最高のデッキなので、ラダー上位プレイヤーは必ずこのデッキを使ってきます。この対戦でプレイするのが楽しく感じることも、バントランプは吸血鬼に対して有利だ、というふうに自信を持って言うことができます。

【VSスケープシフト】

out
2《不和のトロスターニ/Trostani Discordant》
2《大食のハイドラ/Voracious Hydra》
in
2《否認/Negate》
2《アーク弓のレインジャー、ビビアン/Vivien, Arkbow Ranger》
 
 正直、1回しか対戦していないのと、その時はこのリストからはかけ離れた状態だったので、100%の自信を持ってサイドボードを提示できません。私が今言えるのは《ビビアン》はいいぞ、ということです。自軍クリーチャーをゾンビに向かわせるのに十分強化できるということと、簡単に《テフェリー》を倒すことができる、という点が魅力です。
 《否認》は多くの対象は有りませんが、《迂回路》や《灰からの成長》を止められるのはいいことです。《トロスターニ》や《大食のハイドラ》と入れ替えるには十分だと思います。

■終わりに

 このデッキは私の大好きなデッキです。もっとプレイしてラダーのトップに昇り詰めるとしましょう!

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A Full Sideboard Guide for Bant Ramp – The #1 Deck on MTG Arena
By Andrea Mengucci // 15 Aug, 2019

 水曜日に、ついにラダーで1位になりました! 先日の記事の面目躍如、といったところでしょうか。
 このデッキはとてもパワフルですが、今週はトーナメントもなくあまりプレイする機会がないのが悲しいところです。メタゲーム上でも完璧な位置にいると思いますので、1位になった記念に、それぞれのマッチアップのサイドボードガイドを書いてみます。いろんなデッキと対戦できたことですし。

■修正後のデッキリスト

Bant Ramp, #1 MTG Arena
Andrea Mengucci

 
lands
4《森/Forest》 (347)
4《繁殖池/Breeding Pool》
4《寺院の庭/Temple Garden》
4《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
4《神秘の神殿/Temple of Mystery》
4《陽花弁の木立ち/Sunpetal Grove》
 
creatures
4《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》
4《楽園のドルイド/Paradise Druid》
4《枝葉族のドルイド/Leafkin Druid》
4《発現する浅瀬/Risen Reef》
4《ハイドロイド混成体/Hydroid Krasis》
2《大食のハイドラ/Voracious Hydra》
4《拘留代理人/Deputy of Detention》
2《不和のトロスターニ/Trostani Discordant》
 
spells
4《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
4《世界を揺るがす者、ニッサ/Nissa, Who Shakes the World》
 
sideboard
1《夏の帳/Veil of Summer》
2《時の一掃/Time Wipe》
2《否認/Negate》
3《不可解な終焉/Baffling End》
2《霊気の疾風/Aether Gust》
1《敬虔な命令/Devout Decree》
2《アーク弓のレインジャー、ビビアン/Vivien, Arkbow Ranger》
2《狼の友、トルシミール/Tolsimir, Friend to Wolves》

 先週からちょっとだけデッキを変えました。サイドボードの2枚から《大食のハイドラ》をカットして、2枚の《狼の友、トルシミール》を採用しました。《大食のハイドラ》はアグロに対しては非常に効果的だったのですが、あまりにも《軍団の最期》に当たり過ぎて、手札から抜かれまくったのは問題だと思ったからです。《トルシミール》は4マナ、あるいは6マナ以上を出せる状態なら《ハイドラ》より悪いのですが、5マナで出すならそれ以上の効果を得られるのです。

■サイドボードガイド

【吸血鬼】

out
4《発現する浅瀬/Risen Reef》
4《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
in
2《時の一掃/Time Wipe》
3《不可解な終焉/Baffling End》
1《敬虔な命令/Devout Decree》
2《狼の友、トルシミール/Tolsimir, Friend to Wolves》

【スケープシフト】

out
2《不和のトロスターニ/Trostani Discordant》
2《大食のハイドラ/Voracious Hydra》
in
2《否認/Negate》
2《アーク弓のレインジャー、ビビアン/Vivien, Arkbow Ranger》

【エスパーヒーロー】

out
4《拘留代理人/Deputy of Detention》
2《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》
in
3《不可解な終焉/Baffling End》
1《夏の帳/Veil of Summer》
2《アーク弓のレインジャー、ビビアン/Vivien, Arkbow Ranger》

【シミックネクサス】

out
2《不和のトロスターニ/Trostani Discordant》
2《大食のハイドラ/Voracious Hydra》
2《発現する浅瀬/Risen Reef》
in
2《霊気の疾風/Aether Gust》
2《否認/Negate》
2《アーク弓のレインジャー、ビビアン/Vivien, Arkbow Ranger》
 
 このマッチアップはメインボードでは非常にきつく、しかしサイドボード後は五分になります。しばしばメインボードを落としましたが、BO3では勝てています。2種類の妨害が追加されることで相手の重要なターンに仕掛けやすくなりました。《アーク弓のレインジャー、ビビアン》は非常に優秀で、《根の罠》構えの相手の《タミヨウ》をすぐ落とすことができます。
 《爆発域》のカウンターに注意してください。3爆破で《テフェリー》と《拘留代理人》は一気に吹き飛んでしまいますよ。

【フェザー】

out
4《枝葉族のドルイド/Leafkin Druid》
4《発現する浅瀬/Risen Reef》
2《世界を揺るがす者、ニッサ/Nissa, Who Shakes the World》
in
1《敬虔な命令/Devout Decree》
2《霊気の疾風/Aether Gust》
3《不可解な終焉/Baffling End》
2《時の一掃/Time Wipe》
2《狼の友、トルシミール/Tolsimir, Friend to Wolves》
 
 《発現する浅瀬》は素晴らしい働きをしますが、アグロデッキ相手には役に立ちません。サイドボードから除去を多めに加えますが、加速要素を極端に削る事はできませんし、残し過ぎても最終的にマナフラッドに陥ってしまいます。《枝葉族のドルイド》は《楽園のドルイド》よりも最序盤に死にやすく、役に立たないので、こちらを削ります。
 フェザーデッキはあまり立ち位置がよくなさそうに見えます――というより、インスタントスピードのカードが多いデッキ全般は《テフェリー》環境で握るべきではないでしょう。《テフェリー》を守る事に徹してプレイをすれば、サイドボード後にずっと簡単にゲームに勝てるようになります。


【グリクシスコントロール】

out
4《拘留代理人/Deputy of Detention》
4《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》
in
1《夏の帳/Veil of Summer》
1《敬虔な命令/Devout Decree》
2《否認/Negate》
2《霊気の疾風/Aether Gust》
2《アーク弓のレインジャー、ビビアン/Vivien, Arkbow Ranger》
 
 《ラノワールのエルフ》は優れたマナ加速カードですが、《枝葉族のドルイド》のほうがこのマッチアップにおいては《発現する浅瀬》とのシナジーがあるため重要です。《拘留代理人》は、《煤の儀式》のような全体除去を持っているデッキに対しては無力です。
 《霊気の突風》《否認》そして《敬虔な命令》はシチュエーションに左右されやすいカードですが、テンポを取るためには重要です。《夏の帳》はこのマッチアップで何枚でも欲しくなりますが、《テフェリー》デッキに対してはあまり有効ではないカードなので、サイドボードへの採用は1枚に留めています。私と違って、あなたの周りにグリクシスやディミーアがもっと多いようなら、もう何枚かを追加すべきでしょう。

【ミラー】

out
4《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
in
2《霊気の疾風/Aether Gust》
2《アーク弓のレインジャー、ビビアン/Vivien, Arkbow Ranger》
 
 普段は《テフェリー》を信頼して、EtB能力持ちが多くインスタントスピードのカードを用意していませんが、《テフェリー》自体はこのマッチアップで有効なカードではありません。相手のマナクリーチャーをバウンスする動きはゲーム最序盤でしか価値がなく、これにスロットを割く意味はありません。
 《霊気の突風》のスロットは、後手番ならば《時の一掃》に差し替えたほうがいいでしょう。シチュエーションに左右されやすいですが、(SOI-KTK期に)白緑トークンがバントカンパニー相手に使っていた《悲劇的な傲慢》のような位置付けになります。

【ティムールエレメンタル】

out
4《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
4《拘留代理人/Deputy of Detention》
2《不和のトロスターニ/Trostani Discordant》《不和のトロスターニ/Trostani Discordant》
in
2《アーク弓のレインジャー、ビビアン/Vivien, Arkbow Ranger》
2《時の一掃/Time Wipe》
2《狼の友、トルシミール/Tolsimir, Friend to Wolves》
2《霊気の疾風/Aether Gust》
2《不可解な終焉/Baffling End》
 
 相手にEtB能力が多すぎて《代理人》《テフェリー》は役立たずです。マナカーブが全体的に高くなるのを抑制するため、《不可解な終焉》のために《トロスターニ》を抜いています。そのぐらい《発現する浅瀬》に対処することは重要なのです。

【赤単】

out
4《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
4《発現する浅瀬/Risen Reef》
in
3《不可解な終焉/Baffling End》
2《霊気の疾風/Aether Gust》
1《敬虔な命令/Devout Decree》
2《狼の友、トルシミール/Tolsimir, Friend to Wolves》
 
 対吸血鬼と同じく《発現する浅瀬》はアグロ相手には力不足なので《テフェリー》とともにカットします。《ラノワールのエルフ》は後手番で5マナ域に到達するためには絶対に必要ですので初手キープして、5マナ域で勝負を決めに行きます。5マナ域がデッキに多くありますが、6枚の軽量除去を加えていることを信じて、ゲーム後半に巻き返せるよう、怖がらず全投入します。
 赤単相手に《否認》をサイドインしない理由を良く聞かれますが、相手の脅威に対抗するには毎ターンタップアウトを余儀なくされるからです。相手が《チャンドラ》や《実験の狂乱》を出すことを期待してマナを立ててターンを返すことは単なるテンポロスです。

【青単】

out
4《発現する浅瀬/Risen Reef》
2《不和のトロスターニ/Trostani Discordant》
4《世界を揺るがす者、ニッサ/Nissa, Who Shakes the World》
in
3《不可解な終焉/Baffling End》
1《夏の帳/Veil of Summer》
2《狼の友、トルシミール/Tolsimir, Friend to Wolves》
2《アーク弓のレインジャー、ビビアン/Vivien, Arkbow Ranger》
2《時の一掃/Time Wipe》
 
 対青単のスゥルタイ・ミッドレンジのように、5マナ域をカットします。そうでもしないと相手のパワフルなテンポに対応しきれないからです。こちらは《テフェリー》を軸としたデッキなので、マッチアップ的にはそれほど悪くないはずです。そのターンに取り得る最良の行動を続けマナを伸ばし、《ハイドロイド混成体》で勝負を決めます。

■終わりに

 この記事を書くにあたり十分なマッチアップをこなしたと思います。今、スタンダードのベストデッキだと確信するバントランプで、読者の皆さんが勝ち抜けるよう頑張ってください。幸運を祈ります!


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