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ソネット6


淡路の駅で乗り換える頃には
魂が行き場をうしなっている
愛すべき無意味などといって
愛の半分以上が憎しみだったら
あなたは喜んでくれるだろうか
踏切のない家に越して
もう待つものはなくなった
あなたの後ろ姿 いや
誰の後ろ姿も
見るに耐えない 私は
誰よりもはやく
歩く もっと
はやく歩けるように
駅からは遠くしてある


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