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NDフィルタつけっぱなし問題

動画も写真もどちらも本格的に撮れるカメラが増えてから、NDフィルタをつけっぱなしの人も増えていると思います。

例えばブラックマジックのコンパクトシネマカメラやソニーのFX3で写真を撮ることは、おそらく仕事の現場ではよほどの意図がない限りしない。

しかし今では、ソニーもニコンもキャノンもほぼスチル主体の機種で、どちらが主役かわからないくらいの動画性能を備えている。

これまでは写真しか撮らない人が、マルチロール機種を用いて動画も撮ってみるか、という感じだったのが、いつの間にかもともと映像から入ったような人がスチルも良く撮れるマルチロールカメラを選択している、そんな印象すらある。

ハイブリッドで撮れるのは良いことだが、そうなるとNDフィルター問題が出てくる。もちろんきちんとしている?人は、写真の時は写真用のフィルタ、またはフィルタを外して撮影し、動画の時は場面に合わせてNDフィルタを用いて撮影しているだろう。

ところが僕みたいにズボラな人や、レタッチでなんとかなるだろう勢は、NDフィルタを用いたまま絞りF2.0、NDはバリアブルで絞り込んで、色調をバリバリに変化させた状態で撮影。後に、後処理ではどうにもできないほどの崩れ方をしているというパターンを経験している人は少なくないと思う。

更に厄介なのは、そういう人がJPG撮って出し勢だった場合だ。撮影後の色補正は困難さを増して、オールドレンズとも言えない、なにか一昔前の高感度に強くないセンサーに、レンズとフォーマットだけはフルサイズで画質よし、しかし色崩れているみたいな、なんとも気持ちの悪い写真が出来上がる。

あらゆる写真は見かたや、文脈によっては「良い写真」になることを承知の上でも、僕にはそれを良しとできる勇気はない。

素直に、NDフィルターを外して、丁寧に撮影するしか解決は無いと思う。もちろん5万くらいする高価なNDであれば、絞ってもほとんど色の影響を受けないものもある。しかしそれもレンズや条件によるところがあり、やはりレンズは何も付けずに使用したほうが、本来のパフォーマンスが出せるのではないかと思うのだ。

あと、そのような自分の写真のダメさに気づくためには、同じシステムで撮影をするのは大事だなと改めて思った次第です。

いつも応援してくださる皆様に田中常丸は支えられています.本当にありがとうございます.