『THE FIRST SLAM DUNK』COURT SIDE in THEATER vol.1のまとめ。

はじめに

2023年5月7日(日)にユナイテッド・シネマ豊洲で開催され、全国の映画館でライブビューイングが行われた声優トークイベント付き上映会『THE FIRST SLAM DUNK』 COURT SIDE in THEATER vol.1。
ライブビューイングで参加したので、自分の覚書のためにまとめておく。

※以下、原作『SLAM DUNK』及びそれに伴う各メディアミックスや、『THE FIRST SLAM DUNK』などのネタバレが含まれます。ご了承ください
※メモを取りながら鑑賞していたわけではないので、あくまでも雰囲気です。正確な内容ではありません


トークイベント(ネタバレ注意)

『THE FIRST SLAM DUNK』映画本編終了後、準備時間を経て、オープニング映像として『第ゼロ感』(ショートバージョン)に合わせて、モーションキャプチャー、アフレコなどの制作中の一場面や、映画本編の映像などのダイジェストが流れる。

MCの麒麟・田村裕さん登場。
ジャケットの中に『SLAM DUNK』のTシャツを着ている?
MCのオファーはイベント3日前に届いたらしいが、偶然スケジュールが空いていたので引き受けることができた。
この素晴らしい作品にかかわれて嬉しい。
60回以上観ている人がいる中で恥ずかしいのだけれど、まだ3回しか観ていない。
(映画をリピートするというだけで十分すごいと思う……)

田村さんの紹介で、湘北5を演じたキャスト5人が上手側袖より登場。
順に赤木剛憲役・三宅健太さん、流川楓役・神尾晋一郎さん、宮城リョータ役・仲村宗悟さん、三井寿役・笠間淳さん、桜木花道役・木村昴さん。
下手から登場順で並ぶ。
一言ずつ挨拶をして、スツールに座る。

・田村さんからの質問「『THE FIRST SLAM DUNK』が公開されて、周りからの反響は?」

仲村「すごかった。年末年始に帰省したとき、サイン色紙が積み重なっていた」

笠間「甥っ子(小学校6年~中学校1年)がいて、彼が『SLAM DUNK』にはまった。しかし彼の変わったところは、『親戚が声を担当しているならサインもらえる?』と友達に訊かれても全部断っている」

神尾「父親が80歳近いんですが、2回観てくれた。年齢は関係ないんだなと」

木村「僕は子供と接する機会が多いので、反響が直接聞こえる。この間、子供と写真を撮るときに肩に手を置いたら、見ていたお母さんが『左手はそえるだけですね! 本物!』と興奮していた」

三宅「反響は大きくて、『観ました! 赤木いいですよね!』と言ってくれるんですけれど、少し悔しいことに『私、昔から流川くんが好きなんですよ!』『ミッチーが好きなんです!』みたいに言われる。それから『あ、もちろん赤木も好きですけどね!』って。赤木が1番好きな人、会場にいますか?」

・会場からの質問「毎回、宮城のゾーンプレス突破から、怪我をした桜木の4か月間の回想シーンで泣いてしまう。キャストの皆さんの好きなシーンはありますか?」

仲村「宮城は、『苦しくても、心臓バクバクでも、めいっぱい平気なふりをする』という台詞のとおり、強がる性格。三井との喧嘩のときも震える手をポケットに隠して、インターハイが終わって神奈川に帰ってきたときもお母さんと対面する前に手をポケットにしまっている。だけど、お母さんに『山王って、どうだった?』と訊かれて、『強かった』と答えるんですけれど、そのあと『怖かった』って言うんですよね。そこで家族として本当に向き合えたというか、宮城家の成長物語でもあるんじゃないかなと」

神尾「シンプルに、オープニングで山王が上から降りてくるシーン。あそこで泣きました」
三宅「河田(雅史)が怖いんだよ。どうやったら勝てるの? って」

・会場からの質問「映画をきっかけに『SLAM DUNK』にはまりました。皆さんが、映画を通して1番印象に残っていることはありますか?」

笠間「井上(雄彦)監督と出会ったとき。漫画家の方って普段あまり表に出ないし、出たとしても雑誌のインタビュー記事で顔を見るくらい。もともと井上監督の作品が全部好きだった。そんな人と実際に会って、しかもすごく気さくに話しかけてくれる」

木村「収録がすべて終わったあと、井上監督に『二人三脚で花道をつくりあげたようで楽しかった』と言ってもらえたときは感動した」

サプライズゲストで、山王工業・河田兄弟を演じたかぬか光明さんが会場にいると告げられる。
ただ、登壇はせず、ライブビューイングではお姿は見られませんでした。

・かぬかさんからの質問「自分がここにいるという忖度なしで、山王で1番気になるメンバーは?」

仲村「忖度なしで河田兄。パワープレイはもちろん、繊細なプレイや頭脳的なプレイも見せる。山王の大黒柱」

三宅「河田兄。自分が演じた赤木は湘北で1番背が高いけれど、河田には壁の厚さを感じた。怖い」

神尾「沢北(栄治)。沢北を演じた武内(駿輔)くんとは、山王メンバーで唯一一緒に収録をした。収録が全部終わったときも『録りなおすようならいつでも呼んでください!』とふたりで言っていた」

笠間「沢北。自分は山王メンバーで一緒に収録した人はいなかったけれど、自分の収録の前にブースに入っている人の演技を聞いていた。それが沢北の『その攻めのパターンは、知ってるよ』というシーンで、声だけだと誰が演じているかわからなかった。他に誰が出演するとかもほとんど知らされていなかった。だから、彼が出てきて初めて武内くんだと知って驚いた」

木村「沢北。山王で1番丁寧に描かれていて、神社で『オレに必要な経験をください、もしまだ何かあるとすれば、それをオレにください』と祈って、それが敗北だった。試合後の彼の姿に胸打たれる」

・Twitterからの質問「『SLAM DUNK』に影響されて、バスケットボールの試合を観にいくようになった。キャストの皆さんも影響されたことはありますか?」

仲村「笠間さんは、『SLAM DUNK』の影響でバスケ部に入ったんだよね?」
笠間「学生時代、ミッチーにあこがれて、『シューターをやりたい』と言った。本当は『ゴール下に入れ』と言われてたんだけど。何百本もシュートを打って……。それはそれとして、三井を演じるうえでの心構えとして、『あきらめたらそこで試合終了』と思うようになった。疲れて風呂に入りたくないなと思っても、『あきらめたらそこで試合終了だ』とか」

仲村「宮城の『めいっぱい平気なふりをする』というのは声優の仕事にも通じる。めちゃくちゃ緊張していても、それを表に出したまま舞台に立てないし、マイクスタンドの前にも立てない」

・Twitterからの質問「1番難しかった台詞はありますか?」

木村「2年かけて声の収録をした。1度良しになった台詞を、半年後にもう1度録りなおしたこともあった。今まで、自分がアニメーションの声優として学んできたことを全部抑えるのが大変だった。『返せ…』という3文字の台詞に3時間かけた。自分のこれまでの声優としての演技は、画面から飛び出すように、派手に、というふうにやってきた。だけど今回は『自然体に』という指示だった。『返せ…』も、自分だと『かぁえせーっ!!』と言いたくなる。だけど、監督からは『普通の高校生が、ボールを奪うときの言い方で』という指示で、抑える演技が大変だった。今でも『返せ…』の場面を観るたび、『今日の「返せ…」うまくいってるかな?』と心配になる。井上監督は指示は出すけれど、演技について否定はしないで、『こういうのはどうでしょう?』と提案すると、『面白い』と言ってくれて、やりやすかった」

笠間「みんなは何度も録りなおしたというが、自分は全然そういうのはなかった。バスケ経験者として意識していたこと、求められていたと思うことは、試合などで限界を超えてもなお走らなければいけないというときのこと。試合のあとにシャトルラン20回したりとか、そういう経験が生きた」

仲村「原作には名台詞がいくつもあって、『ドリブルこそチビの生きる道なんだよ!!』とか、『だぴょん』とか。だけど、そういう台詞を立たせようとせず、リョータの心境に寄り添ってくれという指示だった。『だぴょん』も30回くらい録りなおした。でも、心境に寄り添うことで、台詞を立たせようとしなくても自然に立つんだと気づいた。声優として新たな学びを得た」

神尾「流川のダンクのときの息。皆さんは経験があるかも知れませんが、僕はダンクをしたことがないから、どういうふうに演じればいいかわからなかった」
笠間「普通みんなダンクはしたことないと思うよ」
神尾「どうですか、笠間さん」
笠間「オレもダンクしたことないよ。でも、『うあっ!!』とか声が出るんじゃない?」
神尾「いろいろ試合を観させてもらったんですけれど、ダンクのときの息まで音声が入っているわけではない。流川として、そこをどう補完するかだった。30回くらい録りなおした」

三宅「私のお尻にとんでもないことをした人がいましてね、あのときの声を収録のたび録りなおしていた。最初ふざけた感じでやったら、次のときに『もう1度』と言われ、今度は真剣にやったら『重すぎる』と言われた。あのシーンはそこからのゲンコツという、緩急のある場面で、緩の部分が難しかった」
木村「あそこは自分は一発でした」

質問タイム終了。
10-FEETさんからのビデオメッセージ→新規収録映像の『第ゼロ感』。
声優さんと田村さんは壇上から客席の最前列に移動して鑑賞。
10-FEETさんのビデオメッセージによると、3人とも映画館で『THE FIRST SLAM DUNK』を3回鑑賞したとのこと。
「4年ぐらい上映していて欲しい」そうです。

最後に、壇上に戻ったキャスト陣から一言ずつ挨拶。
木村さんは「僕もまた劇場に観にいきます」とおっしゃっていました。
そして、キャスト陣+田村さんで円陣を組み、仲村さんの「123」の掛け声で観客含む全員で「勝ーつ!!」と叫んでイベント終了。
ライブビューイングだと、割とあっさり上映終了でした。

おわりに

今まで映画の舞台挨拶的なものに参加したことがなかったので、どういう感じなのかなと思っていたけれど、一般の映画料金だけでイベントも鑑賞できるなんてお得だなと思った。
上映150日をお祝いするようなコメントなども寄せられていたが、上映開始から5か月が経過し、すでに1日1回上映になっている会場が大半の中、全国でライブビューイングを実施してくれたことには心から感謝している。
映画館側もその1回のために上映時間を調整してくださったのだと思うと、本当に頭が下がる。
公開日の朝に映画館で1回目を鑑賞した身からすると、5か月経ったゴールデンウィークにこのようなイベントを行うなんて、感慨深いものがある。
これからも、上映が続く限り映画館に足を運びたいと思う。

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