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『ざつ』 お気楽TRPG日記61。銀一郎先生に献杯とか、新年の抱負とか、今日もシャドウラン(2067冬コミ)とか。

概要:還暦間際のTRPGデザイナー、朱鷺田祐介(ときた・ゆうすけ)が適当なことを『ざつ』に書くエッセイ。だいたい、TRPG関連の思い出とか雑談とか、シナリオ作成やGMの裏話。今回は新年そうそう、色々な人に会ったとか、シャドウランで冬コミに行くとか、アニメの話とかで行きましょうかね。

銀一郎先生に献杯


 この三連休は、久しぶりに色々な人と会いました。

 9日は、昨年1月に亡くなられた鈴木銀一郎先生の一周忌ということで、ご自宅に弔問。あまりお気遣いなくという言葉に甘えて、香典代わりにウィスキーをぶら下げ、霊前で献杯。みんな、同じ事を考えたのか、なぜ、次々酒が来るので、その都度、あけて献杯。なぜか、目の前に、ばんゆう君がいるので、「これはTRPG文華祭の飲み部屋と一緒なのでは?」 と思いつつ、お酒が大好きだった銀一郎先生なら、こういう方がいいでしょ。

 形見分けに、資料本とか、ポーカーのチップをいただいて帰る。
 本棚やゲームを漁っている時の目がマジだったことは、お許しください。
 しかし、先生が最後の最後まで新刊を買って読まれていたことに敬服しましたよ。スゴイな、銀一郎先生。

 そういう訳で、形見分けに本だの、ゲームだのをもらってきたのですが。

 まあ、でも、多分、俺が死んだ時も一緒だよな。

 TRPGのルールブックとか、ボードゲームとか、残しても困るだろうから、形見分けに持っていってくれればいい。ものによっては、草場先生が計画しているアナログゲームミュージアムに寄贈したっていい。
 ちなみに、マジック:ザ・ギャザリングのレアカードはもう10年近く前に知り合いのTCGショップに、全部売り払って、子供の学費になりましたので、期待しないように。トレボーこと、ロバート・ウッドヘッドも、数年前に来日した際に、同じこと言っていた。まあ、そんなもんだ。

 そういう訳で、今年は還暦になります。

 誕生日は6月なので、まあ、そういうものですが、「深淵」の世界だと、人の子の人生は50歳までだし、還暦にあたる色星の周期は91年なので、きにしてもしかたない。
 昨日、打ち合わせた某氏も、「俺も心身ぼろぼろで、動けるのは後5年。これが最後のご奉仕や」みたいなことを言っていた。還暦が見えてくると、ゲーマーとしての終活も必要かとは思いますが、まあ、指示書をしたためたのでOK。あとは、なんちゅうか、行けるところまで駆けていって、前のめりに死にたいのぉ。

新年の抱負


 まあ、そういう訳で、2022年もやりたいことが満載です。

 まずは「深淵」を書き上げないとね。
 これ、毎年言ってますので、あの爺、という感じで。

 仕事としては、「ザ・ループTRPG」のリプレイ連載を続けていきます。今月後半には第二回の公開まで行きたいところ。ここでポイントを稼いで、続編の「フロム・ザ・フラッド」のRPGも翻訳したいなあとか。

 「シャドウラン」「エクリプス・フェイズ」などのサポートもがんばりますよ。とりあえず、今月のRole & Rollには、シャドウランのシナリオが乗ります。サハラ砂漠で、エル・アラメインの戦いをします。詳しくは、『ざつ』56にて。

 アナログゲームマガジンで連載中の「令和版 粋なゲーマー養成講座」は、ウェブでTRPGのコラムを書き続ける実験の一環ですが、自分なりのTRPG時代性のまとめでもあり、同時に、面白原稿書きのリハビリだったりします。時代から遅れた部分の確認で、抜けが多いなあと思いつつも、色々書けたら、面白いかと。随時、ネタ募集中。


 その他、遊びたいゲームややりたいゲームはたくさんあります。言うだけはただなんで、言うだけ言っておきますね。誰か(石油王希望)が乗り気になって出資しますという場合は、ぜひ。

・MÖRK BORG
 Fria Liganのドゥーム・メタル・ファンタジーTRPG。OSRの好例として、翻訳したいものです。

・Vaesen
 同じくFria Ligan(Free League)の19世紀北欧ホラー。「ザ・ループTRPG」と同じ、イヤーゼロエンジンを搭載したゲームなので、キャラやストーリーの再現度はかなり高そう。まずは遊ぶところから。

 あとは、サイバーパンクREDの日本語版が待ち遠しいとかね。

 その他、あれとか、あれとか、いくつか暗躍中の企画もあるので、そこらへんがうまく行きますよおに。『ざつ』。

今日もシャドウラン(2067冬コミ)


 10日は、内輪で遊んでいるシャドウランの横浜キャンペーン。
 前回、新宿での猫探しを成功させ、ヤクザの抗争を未然に防いだランナーたちは、デジタルヤクザ鰐淵組の組長に気に入られて、12月23日のパーティの護衛を依頼される。

「パーティの護衛ですか? 時期的に忘年会みたいな?
 場所はどこで?」
「上野の神社で」

 ヤバい。それはヤバい。

 まず、12月23日。シャドウランにおける重要な日付です。
 覚醒の日なのです。

 シャドウラン世界の日本帝国においては、グレートドラゴンの龍冥が富士山山頂に出現した日でもあります。そして、この龍冥が住処とするのが、上野の銀龍神社。そして、龍冥はヤクザにも大きな影響力を持っています。
 12月23日にヤクザの忘年会が上野で。

 ドラゴンには、絶対に手を出すな!

 そして、そこで出会ったのが、9歳の財閥令嬢、鳳凰院かおり。
 なぜ、ドラゴンの忘年会にこんな幼女が!

「姉木稲造の孫娘にあたります」

 えーーーーーっと。
 姉木稲造は、十大企業のひとつ、レンラクの創業者にして永世名誉会長、レンラクの守護神。その孫?
 当然ですが、赤いサムライさんの護衛が会場入口にいました。あ、うん。

 マンデイン(非魔法能力者)で、エッセンスが0.1減っているのは、遺伝子操作されたプロトタイプ・トランスヒューマンだから。9歳だからと侮ると大変なことが起こりそう。

 鰐淵組長いわく「幼女の皮をかぶった怪物」。

 それでも顔見知りの御曹司、倖三郎(しあわせ・さぶろう、9歳)と交わす会話は、アニメ化された少年マンガの話だったりするのがちょっとほっこり。何しろ、今年2076年は、鬼滅の刃連載開始60周年(2016年連載開始)で、リブート版「無限列車編」が放映中!

三郎君「やっぱり煉獄さんがかっこいい」
かおりちゃん「推しは、水柱の人よ」
三郎君「富岡さん、かっこいいよね」
かおりちゃん「違いますわ!」

 もしかして、鱗滝師匠推し?!
 この幼女、あなどりがたし!

三郎君「ところで、鳳凰院さんはご存知ですか? ◎◎先生がついにこの冬コミで物理同人誌を売るそうです」
かおりちゃん「きらん!」

 護衛のランナーを振り返る財閥令嬢。

「私を冬コミにつれてって!」

 いや、ハートウォーミングなセッションでしたよ。

 はい。どうやって警察に捕まらずに、始発組の前に並ぶか、とか、不健全エリアに流れようとする参加者の渦を乗り切るか、とか、特典フィギュアが直前に売り切れ、暴れる大きなお友だち(トロール)をなだめるとか、壁サークルを狙うテンバイヤーとの戦い、財閥令嬢(幼女)を狙うカメコとの戦い、物理的に顕現するコミケ雲(マナ嵐)とか、島を買い占めようとする財閥令嬢を止めるとか。

 いやあ、心温まるセッションでした。(追加カルマ+2)

 これに先立ち、#シャドウラン 冬コミで意見を募集したところ、なかなか楽しいアイデアが集まりました。ありがとうございます。以下のコメントを見るか、「シャドウラン コミケ」で検索してください。

 ちなみに、「キル・テンバイヤー」の呪文は開発されたものの、メルカリ経験者がすべて巻き込まれるため、使用禁止となり、代わりに、「転売意識探知」の呪文が開発されたものの、ペルソナ・フィックスで回避されることも判明しました。最終的には、チケット制度とSINチェックで、お一人様限定1冊が最終防衛ラインとなりました。

 夏コミに関しては、シャドウラン4thリプレイ「帝都の天使たち」参照。

 そういうステマ・テキストで今回も締めます。『ざつ』だなあ。






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