日米独の上場大企業の直近5期マクロ財務比較

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皆様こんにちは。本日は↓記事における楠木氏の

「日本の企業の内部留保が異常に多い」
「唯一、上場企業の内部留保が減っている国というのはドイツ」

発言にちなみ、日米独の上場大企業の直近5期財務推移を眺めてみたいと思います。

ファイナンス思考は「若者のよりどころ」である=楠木建×朝倉祐介<特別対談 後編>

上記記事を読んだ瞬間、「本当ですか?」と思いました。

世の中にはブランド・規制等によりモート(堀)が深く且つCF安定性が極めて高くて、レバレッジをかけやすい=株主還元により内部留保大幅減が可能=意図的に債務超過近辺にしているボーイングフィリップ・モリス・インターナショナルコルゲートと言った超長期に渡って卓越したリターンをあげる優良企業もありますが、大半の企業は当期純利益を上げ、その一部を自己株買い・配当として株主還元を行い、ある程度は内部留保として残す(あくまで会計的な意味で。全て現預金で残すという意味ではなく、ビジネス資産一般への再投資という意味で会社が資産を保有)のが一般的だからです。

内部留保が減るというのは、①当期純利益<自己株買い+配当、もしくは②当期純損失、の何れかで、ドイツ上場企業の内部留保が減るとなれば、ドイツ上場企業が突然モートの深いブランド企業に変身したか、一斉に当期純損失を計上する大不振に陥ったか、しかないわけで、3-4年のスパンで観察すれば、一部企業がそうなることはあっても、全体がそうなるのは当然あり得ないわけです。

念の為ざっくりドイツ上場企業の時価総額トップ5の株主資本、利益剰余金、自己株式の過去4期末の推移を確認した所、やはり順調に増加しておりまして、kaikei氏もドイツの主要企業、内部留保は3年間で30%増 ソフトバンクは投資拡大で3.3倍として記事にしてくれています。

ここで辞めても良かったのですが、現預金≠内部留保ということを勘違いしている方や、IS脳(朝倉氏の提唱するPL脳に同じ。米国では損益計算書(Income Statement)をISと略すので海外で通じない和製英語を廃するためにこちらを使用)に陥って、CS思考(キャッシュフロー計算書(Cash Flow Statement))が難しい方もいらっしゃるのではないかと思いまして、もう少し詳しく分析してみることとしました。

但しその辺のことに興味がない方もいらっしゃるとは思いますので、端的に内部留保の結論を先に記載します。


1. 内部留保推移

以下、ドイツ(DAX)、米国(ダウ)、日本(TOPIX Core30)を代表する30社(概ね市場全体の25-50%程度をカバー)の数値を記します。

ドイツ(EUR Billion)

当該期間の年率成長率は、利益剰余金:5.4%、株主資本:6.6%、でした。

米国(USD Billion)

当該期間の年率成長率は、利益剰余金:4.2%、株主資本:1.1%、でした。

日本(JPY Trillion)

当該期間の年率成長率は、利益剰余金:8.8%、株主資本:5.8%、でした。

補足として、米国に関して利益剰余金>株主資本となっているのは、対日独比較、上記3優良企業ほどではないにしろ、自己株式買いを盛大に行っている為です(買い入れた自己株式は利益剰余金を直接減らすのではなく、株主資本のマイナス項目となります)。

纏めると、株主資本の年率成長率(利益剰余金では自己株買いが加味されないので内部留保の代理変数としては適切ではない)で見た場合、当該期間において「内部留保」を異常に蓄積してきている(成長させてきている)のは、楠木氏の指摘とは裏腹に、①ドイツ、②日本、③米国、の順となりました。


以下では、次のラインナップでもう少し詳細に分析してみたいと思います。

2. ドイツ(DAX)、米国(ダウ)、日本(TOPIX Core30)のセクター配分

3. 簡単無料で財務数値をスプレッドシートにダウンロードする方法

4. ベンダー財務情報を使用する際の注意点

5. 全セクターと銀行・保険セクター除外した場合の資本効率比較(ROE)

6. EBITDAと営業CFと営業利益の考察及び各々の成長率(銀行・保険セクター除外)

7. CS思考に則った財務レバレッジ比較(有利子負債/EBITDA、銀行・保険セクター除外)

8. CS思考に則った営業CF・投資CF・償却費・財務CFの関係(銀行・保険セクター除外)

9. CS思考に則った投資CF支出の場合、どの程度のリターンを目安とし、財務CFの自己株買い&配当との配分をどう考えるか?

10. 日米独の株式パフォーマンス


2. ドイツ(DAX)、米国(ダウ)、日本(TOPIX Core30)のセクター配分

3指数のセクター銘柄数配分は↓のとおりです。

特色としては、以下のようになると思います。

①日本は資本財(JR2社含む)、一般消費財(家電・自動車等)、テレコム、コングロマリット(商社2社含む)を多く選抜
②米国は生活必需品、IT、エネルギー(石油メジャー)を多く選抜
③ドイツは比較的バランスよく配分しているが、伝統的に強いヘルスケア、素材(化学等)を多く選抜

ちなみに日本に関しては以下のとおりとしています。ソフトバンクGに関してはテレコム/コングロマリットと迷うところですが、アリババの保有価値及び今後の進む方向性を勘案してITとしています。

生活必需品:日本たばこ産業、セブン&アイHD     
ヘルスケア:武田薬品工業、アステラス製薬
公益:-      
IT:ソフトバンクG      
資本財:キーエンス、デンソー、ファナック、村田製作所、キヤノン、東日本旅客鉄道、東海旅客鉄道
エネルギー:-      
テレコム:日本電信電話、KDDI、NTTドコモ
一般消費財:パナソニック、日産自動車、トヨタ自動車、本田技研工業、任天堂
金融:三菱UFJFG、三井住友FG、みずほFG、東京海上HD   
素材:信越化学工業
不動産:三菱地所
コングロマリット:日立製作所、ソニー、三井物産、三菱商事

後の章で、「銀行・保険除外」とする項においては、三菱UFJFG、三井住友FG、みずほFG、東京海上HDを除外しています。利差益(運用金利と調達金利の差)、危険差益(貸倒損失、保険イベント発生損失等とスプレッド・プレミアムの差)等で損益が決まる当該企業群は、他のセクターと本質的に財務諸表の構造が異なる(資産収益率、レバレッジ比率等)からです。

米国は以下のとおりです。GEが除外されたことによりコングロマリットが消滅しました。

生活必需品: Home Depot, Coca-Cola, McDonald's, Procter & Gamble,  Walgreens Boots Alliance, Walmart
ヘルスケア: Johnson & Johnson, Merck, Pfizer
公益: -     
IT: Cisco Systems, International Business Machines, Intel, Microsoft  
資本財: Boeing, Caterpillar, United Technologies   
エネルギー: Chevron, Exxon Mobil    
テレコム: Verizon Communications     
一般消費財: Apple, Walt Disney, NIKE   
金融: American Express, Goldman Sachs, JPMorgan Chase, Travelers, UnitedHealth, Visa
素材: DowDuPont, 3M    
不動産: -      
コングロマリット: -

後の章で、「銀行・保険除外」とする項においては、American Express, Goldman Sachs, JPMorgan Chase, Travelersを除外しています。UnitedHealth, Visaはフィービジネスが主力の為、除外していません。


ドイツは以下のとおりです。

生活必需品: Henkel        
ヘルスケア: Bayer, Beiersdorf, Fresenius Medical Care AG, Fresenius SE, Merck
公益: E.ON, RWE      
IT: Infineon Technologies, SAP
資本財: Continental, Deutsche Post, Deutsche Lufthansa, Linde
エネルギー: -
テレコム: Deutsche Telekom       
一般消費財: adidas, Bayerische Motoren Werke, Daimler, Volkswagen    
金融: Allianz, Commerzbank, Deutsche Boerse, Deutsche Bank, Muenchener Rueckversicherungs-Gesellschaft
素材: Covestro, BASF, HeidelbergCement, thyssenkrupp    
不動産: Vonovia
コングロマリット: Siemens

後の章で、「銀行・保険除外」とする項においては、Allianz, Commerzbank, Deutsche Bank, Muenchener Rueckversicherungs-Gesellschaftを除外しています。Deutsche Boerseはフィービジネスが主力の為、除外していません。


3. 簡単無料で財務数値をスプレッドシートにダウンロードする方法

今回の集計に当たってはMorningstar(米国)を使用しています。無料サービスの為、いつ廃止されても文句は言えませんのでご注意ください。

例えば日本たばこの損益計算書(IS)が欲しい場合は↓となります。

http://financials.morningstar.com/income-statement/is.html?t=JAPAY

米国のサービスの為、日本企業の場合は米国で取引されている当該銘柄の株式ティッカーが必要となります。日本たばこの場合はJAPAYとなります。

Exportボタンが右上にありますので、こちらをクリックすればダウンロードされます。BS、CSは左上のタブに各々Balance Sheet、Cash Flowというリンクがあるのでそこを辿り、同様にExportできます。


4. ベンダー財務情報を使用する際の注意点

ブルームバーグ、ロイター、ファクトセット、SPEEDA、日経クイック等、ベンダー財務情報は色々ありますが、どの財務情報にも癖があるので、非常に細部の勘定科目、あるいはその財務情報を決して間違ってはいけないという用途に用いる場合は、人間の目によるダブルチェックが欠かせません。

基本的には、ISの営業利益や当期純利益、BSの総資産や利益剰余金・株主資本、CSの営業CF・投資CF・財務CF等、キーとなる大項目に間違いはありません。

小項目・内訳となると、枠数の関係から2つ以上の項目を合算したり、そもそも表示しない(財務CF合計のような大項目は合っているが、内訳を総合計しても大項目と等しくならない等)ことが発生したりします。

例えば今回の集計においては、日本銘柄でキーエンスがFY2015および2016に関して変則決算となっているため、除外しました。


5. 全セクターと銀行・保険セクター除外した場合の資本効率比較(ROE)

ROEは以下の算式で計算しています。
ROE=今期の当期純利益/(今期末と前期末の株主資本の平均)

ドイツ(%)

とんでもなく2017年が好調のように見えますが、主要因は全体的に純利益成長が加速しているのに加え、国策として再生可能エネルギーに舵を切ったドイツ特有の問題として、伝統的電力会社のE.ON及びRWEが巨額の純損失をFY2015及び2016に計上していましが、FY2017において多少純利益を計上できるまでに復活したことが挙げられます。

火力発電所の閉鎖とエネルギー転換の矛盾

また他国も銀行等の資本要件厳格化に伴い、(銀行・保険を含む)全セクターROEが銀行・保険除外ROEを下回っていますが、ドイツの場合はFY2017も巨額の純損失を計上するドイツ銀行、赤字ではないものの損益トントンのコメルツ銀行が大きく足を引っ張っている格好となっています。

米国(%)

安定的に高ROEを維持していて、経営者及び投資家がROEを非常に重要視していることが伺えます。

日本(%)

伊藤レポートの影響もあり、日本も遅れ馳せではありますが資本効率への意識が高まってきており、実績も残してきております。

ここまではアカウンティング(会計)的・発生主義の観点から企業をマクロに眺めてまいりましたが、ここからは現金主義の観点、今保有している内部リソース及び保有していない外部リソースを使用して、それをどう(再)投資していくか、について考察していきたいと思います。


6. EBITDAと営業CFと営業利益の考察及び各々の成長率(銀行・保険セクター除外)

まずは今保有している内部リソースについてです。

IS脳=発生主義でまず最初に思いつく内部リソースの指標は、営業利益だと思います。営業利益は簡単に取得できる数値なので便利ですが、以下の注意点があります。

①有形/無形固定資産の償却費の計算方法等が各社まちまちで、また特にのれんに関してはIFRSだと償却不要で日本基準だと償却必要と、全く同じ資産・収益を持つ会社AとBがあったとしても、経営者の会計選択次第で営業利益は異なることになります。

②減損に関しても、割引率・グルーピング等の如何によって、減損するしないの結果に差が現れます。例えばソフトバンクでは、子会社のスプリントでは減損を行い、親会社のソフトバンクでは行わないということが過去に発生しています。

ソフトバンクはスプリントの減損処理せず、会計基準の違いで

③収益の認識に関して、例えば工事進行基準などは、工事の進捗具合の見積もりに裁量性があるので、他社比較する場合には注意が必要です。また悪意をもって進捗具合を操作することも可能です。この手口は↓記事のとおり、東芝の粉飾でも使用されています。

「工事進行基準」と粉飾決算  東芝の決算でも話題になっている「工事進行基準」は、”見積もり”が問題になります

そこで登場してくるのがEBITDA(Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation and Amortization)です。金利費用・税金費用前なのは営業利益と同様ですが、有形/無形固定資産の償却費前なのが特色です(明示はされていませんが、減損損失・資産売却損益・減損以外の資産評価損益前でもあります)。

EBITDAは前記注意点の内、①と②の裁量性を消し去り同業他社比較を容易にするため、広く用いられています。

↓はドコモにおけるEBITDAの開示例です。

財務指標(連結)の調整表

また営業利益よりはEBITDAの方が実際に再投資可能な内部リソースの値に近いこと(償却費はキャッシュを支払っているわけでもないのに、営業利益の観点からは使用不能とされてしまう)、及び金利費用・税金費用は会社の資本構成、すなわち自己資本(エクイティ)と有利子負債(デット:借入金・社債)の比率次第で変動することにより、特に(純)有利子負債/EBITDA指標がデット投資家/デット多用する経営者の間(資本構成をダイナミックに動かす人々)ではコンセンサスになっています。このマクロ比較は7.で取扱います。

なお蛇足として、全く同じ資産・収益を持つ会社AとBで、かたやオペレーティングリースしてリース料を支払い、かたや借入により資産を取得して、金利費用・減価償却費用を計上する会社間での比較の同一性を高める為、(純)有利子負債にリース債務を加算し、EBITDAにリース料を加算したEBITDAR(Rent)で割る(純)有利子負債/EBITDARもリース多用セクターではよく参照されます。

EBITDAは汎用性が高いのですが、欠点としては上記③をカバーできないことが挙げられます。また実際に再投資可能な内部リソースの値に近いとは言え、そのものではありません。

そこで出てくるのが営業CFです。営業CFはほぼ再投資可能な内部リソースの値を示していて(金利・税金支払額が加味されている)、またキャッシュの裏付けのない収益は除外されます。

注意点としては、

①配当を何が何でも毎期支払いたいという会社は、財務CFの配当支払い額を再投資可能額に加味しなければなりません。

②デットの満期を睨みつつ、そのデットの借り換えが難しい、あるいは不要だと考えられる場合は、財務CFの当該返済額を再投資可能額に加味しなければなりません。

③営業債権・債務(売掛金・買掛金等)の信用期間の変更、あるいは営業債権の証券化・流動化(平たく言えば売却)を実行すると、営業CFに著しい影響が発生します。

纏めるとファイナンスの観点=CS思考においては、EBITDA及び営業CFを中心に考えていく必要があります。

ではEBITDA、営業CF、営業利益のマクロ比較を眺めてみましょう。

ドイツ(EUR Billion)

当該期間の年率成長率は、EBITDA:7.1%、営業CF:-3.3%、営業利益:10.3%でした。

FY2017の営業CFが大きく落ち込んでいる主要因は、Volkswagenがディーゼル・スキャンダルに対する引当金を戻し(=負債の減少)、多額の法的罰金等キャッシュ・アウトが発生したことです。

米国(USD Billion)

当該期間の年率成長率は、EBITDA:-0.9%、営業CF:-0.1%、営業利益:1.3%でした。

米国が銀行・保険セクター除外のダウ総体としてほぼ横ばいなのは、Apple・Visa等好調企業があるものの、特許切れが重くのしかかる製薬企業やリストラ中のIBM・P&G等の生活必需品セクターが横ばいもしくは微減、他国指数には組み入れられていないオイル・メジャー2社が油価の下落に伴い大幅減収減益となっていることが主要因です。

日本(JPY Trillion)

当該期間の年率成長率は、EBITDA:3.9%、営業CF:7.3%、営業利益:10.5%でした。

営業CFに関しては、全体的に成長していて特に日立・ソニーが素晴らしい実績を実現しています。


7. CS思考に則った財務レバレッジ比較(有利子負債/EBITDA、銀行・保険セクター除外)

以下において各国の有利子負債、純有利子負債、双方の差がEBITDAの何倍かを比較します。

純有利子負債は有利子負債から現預金及び流動資産の有価証券を控除して算出します。

よって双方の差は現預金+流動資産の有価証券となります。

ドイツ(倍)

米国(倍)

一点注意があって、米国は世界有数の法人税率の高い国なので、海外子会社が稼いだ分を本国に配当として送金すると、その時点で課税されるということがあり、海外保有分はそのまま満期が一年以上の流動性の高い債券等に投資しておくということが行われていました(昨年12月の税制改正でこういうオペレーションは不要になりました)。

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このような事情を踏まえて、固定資産における投資有価証券を純有利子負債に加味すると↓のようになります。

なお、ドイツで同様の試算をした所、ほとんど変化はありませんでした(固定資産における投資有価証券をほとんど保有していない)。

日本(倍)

安定的に推移していて、有利子負債/EBITDAではドイツ以上の水準ですが、純有利子負債/EBITDAは、米国以上ドイツ以下と中間的な水準です。

差((現金+有価証券)/EBITDA)は、FY2017の対ドイツで1.67倍、対米国で1.38倍となっています。

組入セクター比率が異なる(セクターによって事業ボラティリティは異なり、その結果としてレバレッジ可能な水準はセクター毎に違う)のでざっくりとしか言えませんが、一般論としては、日本は現預金+有価証券が多めで削減の余地がある(有利子負債の削減とのペアーで行えば、デフォルト・リスク上昇は招かない)と言えると思います。

もっとも1990年代後半-2000年代前半の日本における銀行の貸し渋り・貸し剥がしの酷さ、その後も銀行以外特に社債での調達を活性化・優遇し、リスクの高い銀行一本足打法マクロ経済運営からの脱却を図るような政策の実行もないため、企業側も自衛として仕方なく他国比必要以上に両膨らみ(流動性資産を保有しつつ関係強化の為だけに用でもない借入金をして銀行との関係構築)をしている可能性は否定できません。

最後に日本は固定資産の投資有価証券で流動性の高い長期債券を保有しているわけではなく、持分法適用会社及びそれ以下の持分比率の株式(持合株式等)を多く保有しているのですが、参考として米国と同様に当該投資有価証券を加味した倍率のチャートは↓です。


8. CS思考に則った営業CF・投資CF・償却費・財務CFの関係(銀行・保険セクター除外)

ドイツ(EUR Billion)

CSに馴染みがない人の為にドイツのFY2017を例に簡単に見方を解説いたします。

まず内部リソース(営業CF:日々の営業活動からの儲け)から年間EUR 84B、外部リソース(財務CFのエクイティ(普通株式による株式投資家からの調達:EUR 4B)及びデット(借入金・社債等の有利子負債による債権・債券投資家からの調達:EUR 35B))から年間EUR 39B、合計でEUR 124Bの収入を得ています。

一方、得たリソースを(再)投資(投資CF:土地建物機械等の有形固定資産、ソフトウェア等の無形固定資産、長期保有の株式・債券等の有価証券)として年間EUR 89B、株主への配当として年間EUR 27B、外貨現預金の為替換算としてEUR 4B、合計EUR 120Bを支出(為替換算は保有外貨が価値として減少)しています。

そして収入と支出のトータル(現金収支)では、年間EUR 4B(=124-120)の現金等価物が増加していることとなります。

IS脳=発生主義的には償却費があたかも再投資に回されているかのように錯覚しますが、実際の投資額は投資CFとなります。そして償却費>投資CFの状態ではBS上の固定資産は減少し、償却費<投資CFの状態では固定資産は増加していきます(減損がある場合は別途考慮必要)。

ドイツの場合では、過去5年全て償却費<投資CFの状態の為、事業拡大(事業基盤である固定資産拡大)に向かっていることが分かります。

さらに営業CF-投資CFをFCF(フリー・キャッシュ・フロー:(一応)自由に使える現金等価物という意味)と呼びますが、過去5年の内4年においてFCFがマイナスの為、内部リソース(営業CF)で調達する以上の投資を行い、アクセルの踏み具合はかなり高いことを意味します。

そして主な外部調達先はデットであるのですが、前章の7.で分析したとおり、ドイツは収益性に対するレバレッジ(有利子負債/EBITDA)という意味で、収益性向上に見合った分の有利子負債増加しかさせていない為、有利子負債/EBITDAは概ね一定で推移し、倒産確率を上昇させてまで事業拡大をしているわけではないことが理解できます。

米国(USD Billion)

ドイツ同様に償却費<投資CFの状態なので、事業拡大へと動いているのは間違いない所です。

またドイツ同様に外部調達先のメインはデットで、ドイツとは異なり純有利子負債/EBITDAは増加傾向にありますが、FY2017末の純有利子負債/EBITDAの水準は約1.0倍と、ドイツの約2.0倍、日本の約1.8倍と比較しても低く、前章で記述したとおり、税法及び投資有価証券のカラクリもありますので、全く問題ない水準です。

ドイツとの比較で際立つ差異は、①FCFが過去5年全てにおいてプラス(FCF/営業CFは40-55%で推移)、②ドイツはエクイティでの外部調達を少量行い自己株買いはほとんど行っていない一方、米国は自己株買いによる株主還元がエクイティ資金調達を大幅に超過、です。

投資CFと財務CFのエクイティのマイナス(自己株買い)及び配当の水準をどのようにすべきかについては、次章9.で解説したいと思います。

日本(JPY Trillion)

日本はドイツと米国の中間タイプで、過去5年全て償却費<投資CF、FCFがマイナスなのは内2年、自己株買いによる株主還元も米国ほどではないが行っている(日本のエクイティ/営業CFは2-10%。米国の当該値は32-41%)、デットを拡大させているが収益性の成長対比(有利子負債/EBITDA等)で考えれば全く問題ない、といったところです。


全体として細かい点を補足しておくと、優先株式は見方によってはエクイティですが取得条項等によって期限があるデット性も備えていて(故にメザニン(中二階:エクイティとデットの間)と呼ばれる)、扱いが面倒くさいところですが、本記事のCSにおいてはデットに入れてあります。

エクイティの投資果実である配当はCSにおいて財務CFで計上されますが、デットの投資果実である金利はCSにおいて営業CFで計上されます。CSは普通株主から見た観点で作成されます。

投資CF内において、有形・無形固定資産投資と有価証券投資を区別させたいところでしたが(恐らく各国で特色が出る)、あいにくベンダー財務情報の小項目の精度は今ひとつの為今回は割愛させていただいております。


9. CS思考に則った投資CF支出の場合、どの程度のリターンを目安とし、財務CFの自己株買い&配当との配分をどう考えるか?

債券・株式リターンの考え方

当たり前の話ですけど、株式投資家も債券投資家も慈善事業で投資をしているわけではないので、価格変動リスクを取ったことの見返り=リターンを求めます。

株式価値も債券価値も企業価値(時価)という曖昧模糊とした概念の上に構築されたデリバティブです。

株式投資家は、負債価値>企業価値(時価)となった場合に、自らが所有権を持つ企業価値を債券投資家に「負債価値」で売却する権利がある(自らの投資額以上の損失は負わない)、つまり企業価値を原資産、負債価値を行使価格とするプットプションを債券投資家から購入していることになります。債券投資家のリターンの源泉は、このプット・オプション=金利スプレッドとリスクフリー金利ということになります。債券投資家の損益図はプットの売りですので、企業価値減少のみが関心事となりまして、受取プット価値<倒産確率✕(1-回収率)なら損をして、逆なら利益を得ます。

債券投資のエコノミクスは上記の通り簡単なのですが、株式投資はやや複雑になります。

株式価値=企業価値(時価)-負債価値、つまり企業価値を原資産、負債価値を行使価格とするコールオプションそのもの(満期は永久)で、一見すると単純明快(企業価値の減少を全く考えないわけではないですが、増加が主に関心事)であるのですが、どの程度のリターンを目指すのかという所が不明瞭となります。

アプローチとしては大きく分けて2つありまして、①ヒストリカルに考える、②現在の期待から考える、です。

①ヒストリカルに考えるでは、市場全体の過去におけるリターンを元に各企業の個別性(主にリスク=価格変動性=ボラティリティ)を加味して決める方法です。

具体的には、例えば米国のS&P500は1999/1以降現在まで、配当込のトータルリターンで+224.7%となっています。経過期間は19.54年なので、3.24^(1/19.54)-1を計算(複利利回り、幾何平均といいます)すると、年率6.2%程度となります。

株式に要求するリターンとしてはちょっと低すぎるんじゃない?とお思いになる方も多いと思います。もっともな話でして、この方法は始点と終点をどこに置くかで、全然違う値が出て来てしまいます。S&P500を過去10年で計算すると10.8%になります。逆に日本株式を対象に日経225で始点を1989/12/31とすると、マイナスの株式期待リターンなんていう愉快な・あり得ない結果となったりします。

もっとも1950-1980、1951-1982・・・1988-2018と30年ホライズンをローリングで計算して平均なり中央をとると、各国がそれなりの一定値に収束しする模様です(それでもかなりの幅がありますが)。

個別企業のボラティリティ(厳密にはインデックスとの相関も)を考慮するのは、ボラティリティ/リスクが低ければレバレッジを掛けやすい(株式を担保に多くの資金を借りられる)=リターンが低くても許容できる、逆ならリターンが高くないと許容できないということになるからです。

些末な豆知識としては、過去を振り返ると企業のサイズに応じてパフォーマンスが変わる(小さくなればなるほどリターンが高い)ことが観察されるので、サイズ・プレミアムというモノが別途株式期待リターンに付加されることがあります。

②現在の期待から考える方法として、一番簡単なのはP/E(=株価/一株当たり利益(EPS))の逆数の株式益利回り(=EPS/株価)を使う方法です。他にもP/CF(=株価/一株当たり営業CF)、P/FCF(=株価/一株当たりFCF)の逆数を使えば、株価には投資家の現在の期待が込められているので、そんなに大外しはしない(憤慨する投資家もいるかもしれませんが、平均的には満足なはず)です。

またエクイティ・ベースで考えるのではなく、企業価値(EV:Enterprise Value=株式時価総額+純有利子負債(+少数株主持分))ベースで考えるのでなるなら、EV/EBITDAの逆数、EV/税引き後営業利益の逆数も投資家の期待が反映された数値になります。

但し、こちらの難点は、会計利益なりCFが赤字の場合は算定が不能なことです。

また市場平均を大幅に上回る成長期待をされている高成長株、例えば直近12ヶ月のEPSに基づくP/Eが228倍、翌期予想EPSに基づくP/Eが90倍のアマゾンはよくわからないという結果になります。1/90=1.1%の株式リターンで良いわけがないので。

とまあ株式リターンは突き詰めると終わりのない旅・千年の議論でも語り尽くせない道が待っていまして、学術界ではエクイティ・プレミアム・パズルと名付けられたり、このことだけで専業のビジネスが展開されていたりします。代表的な会社はDuff & Phelpsで、この会社は定期的に株式リスクプレミアム(期待株式リターンとリスクフリー金利の差分)を公表しています。上記2方法以外にマクロ経済指標、クレジットスプレッド、インプライド・ボラティリティ等様々なファクターを考慮に入れています。

Duff & Phelps' U.S. Equity Risk Premium Recommendation Decreased from 5.5% to 5.0%, Effective September 5, 2017

Equity Risk Premium & Risk-free Rates

大事なことは、経営者は株式投資家から付託されて経営を任されているので、株式投資家の意向・期待を上記のような関連要素あるいは直接的な対話から理解し、経営者-株式投資家間でコンセンサスを作り上げていくことです。

以上で株式リターンの考え方を終わりにして、投資CF・財務CFの自己株買い/配当の考え方に移りたいと思います。

投資CFの中での自己事業開発・株式買収の考え方

仮にあなたが上記Duff & Phelpsの算出する株式リターン8.5%を期待される会社(S&P500とのベータ=1)を経営しているとして、投資CFを支出する際には何%を上回るように投資すべきでしょうか?当然8.5%ですよね。

成功確率が50%で予想年率利益率が20%、失敗確率が50%で予想年率損失率が3%なら期待値としては8.5%になります。

またもちろん必ず初年度から8.5%のリターンをあげろという話ではなく、ある一定の期間例えば5年で利回り計算すると、最初の2年はマイナスだけどトータルで平均的に8.5%の利回りになるというのでOKです。

ここで問題となるのは、自前でスクラッチから有形・無形固定資産に投資しつつ必要となる人も集めて新事業を始めるか、それなりに軌道にのった(損益/CFが読める)会社の株式を買収するか?ということです。

個人的に思うことは、日本は米国対比、自社エッジがないことでも新規事業立ち上げ・研究開発投資を過度に賞賛・評価、買収はある種亜流のような扱いになっているかなという印象を持っています。

当たり前ですけど、企業サイズが1の企業と100の企業で、お互い10のビジネスを作ろうとする場合、株式で同様にインセンティブを与えるとしても、大企業は100→110で株価は1.1倍にしかならないのに対して、スタートアップは1→10の10倍なので、担当者のやる気増進の程度が全く異なり、基本的に大企業が勝てるわけがありません。

また新規事業立ち上げ・研究開発投資は、成功確率が確立された既存事業よりは低目な為、その点に関して株式投資家とうまく対話してコンセンサスを構築できるかという問題でもあります。

スタートアップの株式投資家は当初から成功確率の低い=リスクの高いビジネスに投資しているという認識・覚悟ができていますが、上場株式投資家は明らかにスタートアップ(新規事業立ち上げ・研究開発投資)のリスク=事業ボラティリティを想定しているとは言えず、少額なら問題ないのですが、当該分野に巨額の投資を行おうとするとビックリする上場株式投資家が続出してしまいます。ベータ=1程度の会社が、事業ボラティリティの上昇によりベータ=2~3になることを許容できるかということでもあります。

また上場の意義という観点で書くと、上場企業は、①安定成長していく(という共同虚構)=②故に素人含め投資が許されている(非上場企業・スタートアップへの投資勧誘は人数・能力等厳しく制限されている)=③そのために長々とした取引所上場規則がある、という関係になっています。

よって、大き目な勝負=ガラッと会社の性質が変わる投資を行う場合は、LBO/MBOで非上場化して、トラックレコードのない道なき道を進むリスクを許容・評価できるプロ投資家に株主変更し、意思決定の簡素化・スピードアップをするのがセオリーです。

もしそうする必要がない(上場企業投資家もそれ位はできる、10年間で半分位は倒産しても許容される)というなら、上場規則・非上場企業への投資制限は必要なくなるはずです。

もっともこの非上場株式投資をする「プロ投資家」なるものが曲者で、日本のVC/PEの一部は将来的な成長率よりも目先を重視し過ぎる所があったりしますので、上場企業投資家も非上場企業投資家もリスク許容度は投資家によってマチマチ、程度の問題、どちらを選択しようともCEOの熱意が道を開くということでもあります。

投資CFと財務CFの自己株買いの考え方

自社が得意な/エッジを保有している分野におけるスクラッチからの自己事業開発、適度に軌道にのっている会社の株式の買収は、株式投資家の期待株式リターンを「上回り」そうなら実行していけばいいと思います。

問題はそのような株式投資家に報いる絶好の投資機会が常にあるとは限らないことです。

そこで出てくるのが財務CFの自己株買いです。

アマゾンのような自己事業開発投資先が豊富でFCF成長率が市場平均を大幅に上回る企業は別ですが、市場平均に近い株式リターンが期待されている会社は自己株式買いをすることによって、少なくとも株式投資家の期待する株式リターンと「同等」の投資リターンを得ることができます。投資家が参照する投資指標に対しては、自己株買いは発行済株式数の減少を通じて一株当たり利益/CFが増加する効果を持ちます。P/EあるいはP/CF倍率(投資家の期待)が変わらなければ株価は上昇します。

バフェットのように自己株買いをあまりせず、余剰の現金等価物を大量に手元においておき、マーケットのクラッシュ時に機動的に・一気に大規模投資を行うというのも一つの手ではありますが、天才に率いられた投資専業ではない普通の企業は、小まめに自己株買いをして一株当たり利益/CFの継続的・安定的な成長実績を示しつつ株式投資家の信頼を獲得し、いざ勝負投資の機会が発生したなら、その実績に裏付けられた信頼を土台に大規模な外部リソース=資金調達を説得するのが無難ではあります。

バフェットの教訓
「能力範囲内に投資先が見つからない時、我々は範囲を広げない。我々は待つ」
 “If we can't find things within our circle of competence, we don't expand the circle. We'll wait”

財務CFの配当の考え方

自己株買いと配当はともに株主還元として一括りにされます。

投資家の視点から両者を比べると、配当は受取時に所得税が発生するのに対して、自己株買いは売却した短期売買株主だけが売却利益に対して所得税を負担し、売却しない長期投資家は含み益(P/E等の倍率が変わらなければ)を享受、実質的に課税の繰り延べの効果があります。

課税後の受取配当を当該株式に再投資するのと、自己株買いしかしない株式では、長期間例えば30年後に全て現金化した場合には、配当にかかる税金の複利効果が効き、雲泥の差が生じます。

これは毎月分配型投信が投資対象としては不利であることと同一です。

非合理な「毎月分配型」 あえて選ぶ人へ(窪田真之)

理論的には、企業は株主還元として配当ではなく自己株買いだけをしてくれて、株主が配当分の現金を必要とするようになったのなら、保有持分の1-3%(通常の企業の配当利回り)を売却すればいいのですが、日本のように単元株式が高額で1株単位で売却できない、あるいは株主側として売却するのが面倒くさい、手数料が割高である等の摩擦要因があり、現実の状況として配当と自己株買いのミックスの株主還元が行われています。

また配当の継続への期待を持っている投資家というのも一定数がいて、配当は自己株買いより機動的に減らし辛いという側面もあります。理論的には将来的に増配をもたらすような投資機会が発生したなら、配当を0にしてでも投資アウトCFを優先すべきですが、100%確実な投資というのも存在しませんし、多様な投資リスク/リターン選好を持つ投資家から広く有利に資金を調達できる上場企業という性格からしても、あまりに偏った財務CF政策というのは採用できないというのは一面の真実ではあります。

ROEとP/EとP/Bの関係

以上、内部留保(簿価株主資本)から始まり、ROE、P/E等の倍率の話をしてきましたが、最後の纏めとして、ROEとP/EとP/Bの関係を見てみたいと思います。

全て一株当たりの数値で表現した場合、
ROE=一株当たり利益/一株当たり簿価株主資本
P/E=一株当たり時価株主資本/一株当たり利益
P/B=一株当たり時価株主資本/一株当たり簿価株主資本
という関係にあります。

E/P=P/Eの逆数=期待株式リターン=10%だとした場合、ROEが20%ならP/Bは2倍となります。逆にROEが5%ならP/Bは0.5倍となります。

つまりどういうことかと言うと、一株当たり簿価株主資本が100円だとするとROEが20%なら一株当たり利益は20円(本来は期中平均だが簡便に期末の数値で計算)、この利益に対して10%の利回りが得られるように時価を付けると(10%=0.1で割る=10を掛ける)、一株当たり時価株主資本は200円で、よって200円/100円=2倍、同様の計算でROE=5%なら0.5倍となります。

要するにP/BはROEが期待株式リターンを上回っていれば1倍以上で取引され、ROEが期待株式リターンを下回っていれば1倍以下になり得るということです(BSの資産負債が容易に換金でき且つ時価で計上されているなら1倍以下にはなりませんが、実際の企業では換金が容易ではない資産が多く且つ時価でも計上されていない(大幅に価値が下落した場合のみ減損損失が発生する))。


10. 日米独の株式パフォーマンス

ドイツ(DAX)、米国(ダウ)、日本(TOPIX Core30)はどれも有名ではありますが、誰もが投資するインデックスではない為、各国を代表する投資対象となるインデックスをベンチマークとしたUSD建てETFの過去5年のトータルリターンを見てみましょう。

(出典:StockCharts

米国:SPY(ベンチマーク:S&P500)
日本:EWJ(ベンチマーク:MSCI Japan)
ドイツ:EWG(ベンチマーク:MSCI Germany)


以上、長文をお読みいただきまして誠にありがとうございます!

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