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人は未知なるものが嫌い!?ストーリーの構成に必要な「型」について。

昔、誰かから「鳩が地面から飛び立つときの羽ばたき1回で、赤ちゃんをも殺傷するほどの菌がバラ撒かれる」と聞いたその日から、鳩の付近では徹底して息を止めるようにしています。

さて。

ストーリーの構成って、ある程度「型」のようなものがあって、その「型」になぞって物語が進行するからこそ、受け手が安心して物語を追っていけるという側面がありますね。

ディズニー作品やハリウッド映画なんかでも、「型」となる部分は共通していたりして、そこに斬新なテーマだったり奇抜な登場人物たちだったりが現れ、物語をオンリーワンに仕上げていきます。

たとえ人はその「型」の存在に気づいたとしても、声を大にして「型が以前の作品と同じじゃないかー!」と、ガヤを飛ばすことはありません。それだけ受け手も、物語に暗黙の「型」を求め、それに安心して作品を楽しんでいるからでしょう。

たまに、「今回の作品って、1990年のあの作品と、基本的な構成はまったく一緒だぜ! 俺、気づいちゃったもん!」と、ドヤる人も出てきますが、物語を作る人は一歩上を行っていて、「ここで、ドヤりたい人にはドヤらせよう」と、意図的にそれを見越してドヤりポイントを仕込んだりしています。

人って、「まだ見ぬ新しいものが欲しい!」と言葉では言うものの、実際に「未知なるもの」が目の前にやってくると、それを嫌ったり無視したり、時に排除したりします。

何かを表現して生きている人は、この瞬間に直面したことがあると思います。特に、表現者と受け手の距離を掴みきれていないうちは、よく遭遇すると思います。

「まだ世の中にないものが作れた! 新しい時代の幕開けだ!」と息巻いて世の中に発した表現が、世間から見向きもされずスルーされてしまう。それどころか、むしろ嫌われてしまう。これ、よくあることですね。

ほんと、人って安全パイを選択して生きていきたい生き物だから、ちょっとやそっとじゃ未知なるものに手を出してくれないんですよ。

行ったこともない斬新な飲食店が目に飛び込んできたとします。ちょっと行ってみたいな。でも、ランチでコケちゃうと、夜までまだ時間あるし冒険するの怖いなぁ。見たこともない感じの店だから気にはなるんだけど……。

こういう瞬間、人は口コミを徹底的に調べたりして、未知なるものを既知なるものに変化して安心を得ようとします。で、誰かも行ってるみたいだし、内装はこんな感じで料金体系も○○の店と同じくらいだし、店員さんも感じ良さそう。よし! 行きますか! ってなるわけですね。

というくらい人は安心を得たい生き物なので、自分が未知なる表現を試みようとしている瞬間には、受け手がどれだけ臆病で、どこまでなら新しい世界に一歩を踏み出してくれるかを計算したほうがいいでしょう。

もちろん、これまでの歴史においては、エポックメイキングな出来事はたくさんありますし、そういう出来事が今の文化や価値観を作ってきたとも言えます。

ただ、そこにはとてつもない運や偶然や、そして常人じゃ到底及ばないほどの高い能力など、奇跡的な条件が組み合わされていたりします。それらすべての条件が何らかの出来事をきっかけに整い、そして未知なるものが時代を変える。

それを狙うのも、もちろんひとつのロマンではあります。

ただ、「叶うかどうか分からない夢に賭ける」ってのを「絶対に実現させたい目標がある」にアップデートしなければならないはずですし、僕は後者を追い求めているので、成功の確率が0.1%でもアップすることなら、全部試して、とことんやり抜きたいと考えます。

奇跡を待つのではなく、チャンスを掴みに行く。で、チャンスを掴みに行く腕でしか、奇跡は起こせない。そう考えています。

本日提出期限の『エブリスタ 超・妄想コンテスト「テーマ:3時」』の新作を昨晩書き上げ、本日早朝に1回目の推敲。後は数時間寝かせて2度目の推敲をし、投稿するのみ。今回、本作を読んだ人の中で最も感動したのは自分かもしれない。というくらい、良い物語が書けました。

今日の夜に投稿します!


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