僕たちは受け手のことを徹底的に考え抜いてモノづくりしているか?

子どもたちが元気に遊んでいる声を「うるさい!」と一喝する老害行為。そうかと思えば、自分たちが乗っている自転車は、ブレーキのゴムが削れ、キーキーと強烈な音を立てて町を走る。自分たちも騒音を発していることに、1日も早く気づいてもらいたいところです。

今日はですね、届けたい人のことを思ってちゃんとモノづくりできているのか。その人は本当に、つくり手がイメージした環境でそれを受け取っているのか。ということを、パソコン版サイトとスマホ版サイトを例にあげ、語ってみようと思います。

受け手は会社の都合なんて知ったこっちゃない

結論から言いますと、サイトの利用者の大半はスマホで閲覧している。でも、つくり手の会社や発注元(クライアント)の社内ではパソコンでサイト閲覧することが多い。だから、デザインなどをパソコンでチェックする、という的はずれな行為。

Webサイトにアクセス解析のツールを導入することで、サイトを訪れる利用者がどういったデバイス(パソコンなのかスマホなのかタブレットなのか)でアクセスしているのかチェックできます。

今の時代、ある程度高い年齢層の利用者向けのWebサイトでも、スマホでのアクセスが多くを占めます。もはや、自宅でわざわざパソコンをつけ、かしこまった状態でWebサイトを見るという行為はけっこう薄れています。

若年層をターゲットにした場合なら、問答無用でスマホのアクセス。パソコンからアクセスされることなんて、めちゃくちゃ稀です。

にも関わらず、パソコン版のサイトを凝視しながら、修正案を出したり修正指示を出したり。社内で自由にスマホを見る権利が与えられていない人も多いかもしれませんが、その時間って意味あります? と思うわけです。

会社都合だから仕方がないのかもしれませんが、受け手にとっちゃ会社の都合なんて関係ない。見やすくて使いやすくて利用しやすいモノが好まれるに決まっています。

利用デバイスの比率と議論の量を一致させる

アクセス解析の数値を見ていると、スマホからのアクセスが9割、パソコンからのアクセスが1割、といった状況もザラにあります。

にも関わらず、パソコンでサイトをチェックしながら、パソコン版サイトのボタンの位置や色に拘っている。パソコン版サイトのナビゲーションの位置などに細かく拘り、何度も何度も制作会社に修正依頼を出す。

それって意味あります?

スマホからのアクセスが9割なんだったら、議論の量もスマホ版に言及する時間を9割、パソコン版に言及する時間を1割にすべき。そうじゃないと、めちゃくちゃ時間的コスパの悪い労力を割いていることになっちゃいます。

さらに、Webデザインではデザインカンプと呼ばれる、「Webサイトの見栄えをデザインした画像」を本制作前に作成し提出することがあるのですが、パソコン版のデザインカンプを要求されることもめちゃくちゃ多い。

これも意味あります? だって、1割しかパソコン版を見ないんですよ? しかも、最近のWebサイトは、グルグルと動いたり、ビュンビュンと切り替わったり、静止画じゃ語れないほど機能性に富んでいるのに、静止画を前に有益な議論ってできます?

と、受け手のことをかなり無視したやり取りが、日夜行われているのです。

受け手のことを徹底的に考えてモノづくりせよ

パソコン版サイトとスマホ版サイトを例に挙げてきましたが、要するに、受け手のことを徹底的に考えてモノづくりすべきだと思うわけです。

どんな状況で利用されることを想定するのか? 電車の中でながら閲覧してもらいたいのか? 自宅でのんびり閲覧してもらいたいのか? 友だちたちとワイワイ利用してもらいたいのか? それは夜なのか? 昼なのか? 朝なのか?

もちろん、さまざまな受け手の環境が考えられますし、利用シーンだって多種多様。それらを想定してモノづくりするのは難しいかもしれません。

ただ、届けたい人は誰なのか? で、その人にどうしてもらいたいのか? そのイメージを極限まで膨らませながら、最も最適なものを届けることはできるはずです。手を抜くのは楽なことですが、ぜったいに手を抜かないことを選ぶべきだと思います。

もちろん、考えるべきは受け手の利用シーンだけじゃない。そんな心理状態のときにそれに触れたくなるのかなど、感情的な部分をイメージすることだって重要なはずです。

「いいモノを作ったから、ホレッ、どうぞ」ではなくて、最高の環境、最高の状態でそれに触れてもらう。そんなホスピタリティが、モノづくりには欠かせないと思うわけです。

特にWebサイトなどの場合、アクセス解析などから利用状況が数値で掴めます。利用者のイメージを膨らませることだって、手を抜かなければすぐにできますし、どこに不満を感じられているのかだって把握できます。

作り手のエゴが受け手から逆算されているか?

もちろん、芸術作品の場合は、そこまで受け手に迎合する必要はないかもしれません。ただ、人がエンタメに使う可処分時間は限られています。そう考えると、芸術作品だってライバルはたくさんいますし、ホスピタリティ溢れるエンタメに心が動くことだって多いはずです。

モノづくりに作り手のエゴは不可欠ですが、そのエゴが受け手から逆算されたものかどうか考えてみる価値はあると思います。

モノを作ることだけに心血を注ぐのではなく、届けること、楽しんでもらうこと。そして、広めてもらうこと。そこに至るまでを事前にデザインし、届けることが、現代のモノづくりなんじゃないだろうかと思う今日この頃です。

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コラム『大阪モダンディスコ』

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