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動画に懸ける明石ガクト氏の情熱・熱狂・覚悟、そして狂乱がビシビシと伝わってくる一冊。『動画2.0 - 明石ガクト』【書評】

明石ガクト 著『動画2.0 VISUAL STORYTELLING』

本著をひとコトで表現するならば、「動画というものを通じて、これから先の未来はワクワクできそうだぞ」を実感できる一冊。新しい文化の幕開けに感じたあの震えるような興奮が、動画によって再びもたらされる。

動画に懸ける明石ガクト氏の情熱・熱狂・覚悟、そして狂乱がビシビシと伝わってくる。読書体験って、こんなにも体温上がるんだっけ? と思わせてくれる、とにかくエモい一冊です。

今後5年で世界のあらゆるものが動画化する―。
そしてもう、誰も動画ビジネスとは無関係でいられない!
FaceBook、twitter、Instagram、NETFLIX……。
さあ、世界を激変させる動画ビジネスの大波に乗れ!

若者よ、チャンスをつかめ!
ONE MEDIA創業者が明かす、
動画時代を勝ち抜く全思考・全技術

僕がもし、若者と呼ばれる年齢だったとしたら、パンクロックやロックンロールをはじめて聴いた瞬間の如く、本著を読んで「動画バカ」になっていたはずだ。取り憑かれていたはずだ。そんな瞬間、リビドー=初期衝動って、皆さんもお持ちですよね?

本著は明石ガクトさん自身の歴史を追うようにして、「動画や映像の歴史」「動画の未来」そして、まだ見ぬ「動画バカへのメッセージ」が語られる。もちろんここで言う動画バカとは、誰に何を言われようがその道を突き進む、ピュアで無骨な侍のことです、はい。

明石ガクトさんのストーリーをベースレイヤーとして、凄まじく有益な情報が本著には詰まっている。それは、歴史を学び、今を知り、挑戦を続け、未来を見据える明石ガクトさんだからこそ、冷静と情熱を行き来しながら語れるのだろう。

もちろん、編集の箕輪厚介さんの熱量も、そこにはあるはずだ。

明石ガクトさんは普段、とてもユニークな語り口で持論を展開されるが、その主張はとても論理的で、それは事実を知る者のみが語れる言葉にプラスし、挑戦する者のみが語れる生々しさが存在するからだと思う。

本著はビジネス書のため、細かい動画テクニックを解説する類の書籍ではない。ただ、随所に「明石ガクトのノウハウ(敬称略)」が散りばめられている。それをなぞるだけでも、自身の動画観を「動画1.7」くらいにはアップデートできるのではないだろうか。

じゃあ、残りの0.3はどうやってアップデートするの?

その答えはぜひ、本著で確認してもらいたい。

もちろんビジネスにおいては、マーケティングなどなどを活用し、手堅く成功を収めるという手法が大切なのは分かりきっている。でも、俺たちクリエイターだぜ。クリエイターが頭ばっかり動かしていて、どうするんだい? 自らの心を震わせて、ユーザーの心を共鳴させるのが仕事だろ?

本著を読んで(あくまで)個人的に、明石ガクトさんからのそんな叱咤激励をいただきました。

今後のクリエイティブがどのように発展していくのか、動画に携わっていない方でも、ぜひ手に取ってもらいたい一冊です。
そして、動画というものがこんなにも魅力的なものなのか。自分は動画というフィールドで戦ってはいないものの、自分のフィールドでも、これほどまでにエモくなれる何かを見つけてやる。

動画が羨ましく、動画をライバル視してしまった読了後。ビジネス的ニーズを持ったターゲットに届けるNewsPicks Bookにおいて、これほどまでに「キッズの心を鷲掴みにできる」一冊が出せるのか。ただただ脱帽。

動画クリエイターにはぜひ。動画クリエイターじゃない方にもぜひ。クリエイターじゃない方でも、ぜひ。ご自身が戦うフィールドでも、きっと心を炎上させたくなるはずです。


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