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クリエイター総フリーランス化に備える時代

働き方改革の波が押し寄せ、働く人たちがストレスを溜めずに生きられる時代になっていきます。が、そもそも、クリエイターって意識を持っている人たちの多くは、それを労働って思っていませんよね? きっとそこに乖離があって、だから近い将来、クリエイター総フリーランス化が訪れると読んでいます。

クリエイターたちに働き方改革がもたらす未来

働き方改革の影響をモロに受けるのが、企業に勤めるクリエイターたちだと思っていて、それは仕事が回ってこなくなるんじゃないかという懸念。

そもそもクリエイティブな仕事って、定時内に終わらせるとか、終業の時間になったから手を止めるとか、そういう機械的な作業じゃない。もちろん、クライアントの要望を叶えるための時間的な締切とかはありますが。

その観点から、働き方改革によって制限される「お利口さん」な労働体制ってのは、そもそもクリエイティブの仕事にマッチしていない。

企業の中でもクリエイティブ部門は裁量労働制を導入したりと、逃げ道はあるんだろうけど、それでも働くことにおいての制約はきっと増える。

もちろん、ダラダラ長時間をかけてクリエイティブすることが正義じゃないし、クライアント満足を勝ち取れるなら、別に5分間しか作業していない成果物でも問題ない。ただ、法の定めに則って自由な制作活動ができるかというと、僕は無理になるんじゃないかと読んでいます。

クライアントの担当者にも発注スキルが求められる時代になる

景気が悪くなってくると、資金を投入して売上を伸ばそうという風潮よりも、出費を管理して守りに入ろう、という意識がクライアントの中に、多かれ少なかれ芽生えてくるはずです。

そうなったら、クライアントの担当者には発注スキルが求められはじめます。要するに、低コストで品質の高いアウトプットをしてくれる発注先を探すということです。

そういった目利きができる担当者が企業内で評価されればされるほど、クライアント側の出費の管理は重要視される。

ってことは?

クリエイティブを企業に発注することが、クライアントにとってリスクにつながるということです。

ただでさえ、働き方改革によって、制作会社側も労働時間が制限されている。そのうえ、制作会社はそのクリエイティブに対し、会社が定める一定額以上の利益を乗せて請求してくる。

それだけじゃなくって、クライアント側が制作会社側に無理な依頼をすればするほど、下請け業者に働き方改革を無視した要求を投げつける企業として、クライアント自身の印象も悪くなっていくだろうし。

クライアント側にとっては、時間的コスト・金銭的コストにおいて、制作会社にクリエイティブを依頼するメリットがなくなる、ということですね。

フリーランスクリエイターがプリントパック化する

そうは言っても、企業ってなかなかフリーランスに対して、自由に発注ってできないよね。信用問題とかもあるし、品質が担保されているかも不安だし。そう考える人も多いはずです。

ただ、印刷会社の事例でいうと、プリントパックやラクスルやグラフィックなどの登場で一気に時代の流れが変わったように、もはやどこの印刷工場で刷られているかはわからないけれど、ちゃんと仕事やってくれるしコストも安いから満足しちゃう時代。

たとえば、クラウドソーシングのサービスを提供している会社が、ディレクションの大元になって、そこに登録しているフリーランスたちに仕事をアサインするような体制になれば、クライアント側はB to B(クライアント対クラウドソーシングサービス提供会社)という図式が組める。

企業としての信用面はそこで担保できるし、中間にディレクション機能があることで品質は担保できる。作業するフリーランスたちは働き方改革などでクリエイティブな作業を時間的に制限されることもないし、クリエイターの提示額も制作会社のそれより安くなるはず。

きっとこうやって、WIN-WIN-WINな関係が構築されていく。

クリエイター総フリーランス化に備えよう

今現在、制作会社に勤めているクリエイターの皆さんは、今からでも個人として発信をスタートさせるべきだと思います。

SNSなどを使って自分を世の中に売り出すことでもいいですし、たとえば、社内の営業マンがクライアントに成果物を届ける際に、「デザイナーの○○が制作したと、先方に伝えてください!」とゴリ押しするのでもいい。

要するに「名前なき仕事をしない」という強い意識を持ち、先に来るであろうクリエイター総フリーランス化の波に備えることが得策だと感じてやまない今日この頃です。

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