♯012 入院治療がはじまってから、家族がすべきこと ①ソーシャルワーカーと人間関係をつくる

本人を精神科医療につないだことに安堵し、「あとは病院が何とかしてくれる」と考える家族がいますが、これは大きな間違いです。入院治療が始まってからも、家族がすべきことはたくさんあります。

前提として、現在は「地域移行」が推進されており、入院治療も「早期退院」が主流です。入院期間は原則3カ月、長くても半年です。場合によっては、もっと早く退院を促されることもあります。

3カ月という時間が長いか短いかは、本人の病状や病歴にもよります。たとえば、年齢がまだ若く、発症してから比較的早い段階で医療につなげられたケースでは、短期間の治療で驚くほど快復することがあります。反対に、未治療の期間が長く、症状が重篤化・慢性化しているケースでは、3カ月では病識をもたせることや服薬の習慣をつけることが難しい場合が多いです。

また、退院後の環境に関して、グループホームなど地域の受け皿は不足しており、誰もが利用できるわけではありません。訪問看護(チーム医療による退院後のサポート)が充実している病院や自治体も限られています。やっとの思いで医療につないだのに、退院後の環境を整えないまま本人が退院となり、すぐに元の生活に戻ってしまった、という家族は少なくありません。そうなってから「主治医は何も言ってくれなかった」「(退院後の生活について)病院が協力してくれなかった」と嘆いても後の祭りです。

医療機関で受けられるのは病気の治療です。退院後、本人が公的支援を受けながら地域生活が行えるようにするためには、家族が早い段階から周囲に助言や協力を求めていく必要があります。本テキストでは、「退院後の生活を見すえて、家族がどのような準備をしておくべきなのか」を中心に、弊社の経験から分かることを述べていきます。

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(株)トキワ精神保健事務所

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♯012~♯019 まとめ

本人を精神科医療(入院治療)につないだあと、大切なことは本人が病識をもち、退院後も治療を継続できるよう(また、健全な生活が送れるよう)環境を整えることです。そのために、入院中から準備しておくべきことをまとめました。
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