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不登校の親の対応って?②

『不登校の親の対応って?①』 よりつづく

息子が学校へ足が向かなくなり、明らかに身体症状が出ている状態を見た私は、「学校へはしばらく行かなくてもいいよ。」という気持ちでいっぱいでした。
息子は、「学校に行きたい」と言ったり、「そろそろ行かなあかんかなぁ。顔合わせたくないな。」と言ってみたりしていました。息子の真意がどこにあるのかわからず、学校とどの程度の距離感で付き合っていけばいいのかが悩みでした。

訳が分からないまま私が行動したこと

①「きっかけさえつかめば行けるかもしれない」という思いで、行きやすい日や時間帯を先生と情報交換していた。
➡先生からの誘いに「NO」と言えない息子に気づいた。先生が家庭訪問を申し出てくれたので、お言葉に甘えて家庭訪問中心に切り替えてもらう。

②第三者の力を借りようと、小児科医やスクールカウンセラーや教育相談のスタッフとつながり、ともすれば息子も一緒に受けてくれるかもと期待しながら、ほとんど私だけ相談しに行っていた。
➡息子はしぶしぶついてきたこともあったが、「自分のことはだれにも治せない。自分しか治せない。」と言ってある時期から拒否。私の気持ちを吐き出せる場所としては良かった。

③不登校経験者や親の経験談を知りたくて、親の会や相談会に出かけていったり、ブログを検索したりする。➡様々なケースがあることを知る。知れば知るほど、自分の子にとって最善の方法は何かを迷うことにもなった。ただし、子を変えようとするのではなく、親が変わればいいんだということを掴む。

④環境をガラッと変えてみると息子の気持ちも上向きになるかもと、ほかの居場所を調べたり、少し不安そうな息子を誘って家族旅行に出かけたみた。
➡逆効果だった。より不安定になった様子を見て、今は変えることではなく、何かを安定させることが重要なんだと知る。

息子の欲したもの

私たち親が探っていた対処法とは裏腹に、
体調がよくない息子が唯一要望したのは、ずっとずっと欲しがっていたけど我慢していたゲーム機でした。

のめりこんでしまうかもという不安もありましたが、
とにかく心身共に良い状態になってほしいという点で、私も夫も了承し、新しいゲーム機を買いました。

予想通り、のめりこみました。
ですが、不安や恐怖や罪悪感など負の感情に苛まれたとき、ゲームのことを考えたり話したりすると、気持ちが落ち着くんだという息子の主張は、確かにそうでした。
もしゲームがなければ、もっと不安定な状態と闘わなければならなかったのかもと思うと、
それまでゲームなんか…と思っていた私でも、
「ゲームがあってよかった!ゲーム万歳!」と感謝するほどの気持ちでした。この時期の息子を支えてくれていたのは、迷い戸惑う親ではなくゲームだったと思います。

「HSC」との出合い

そうこうするうちに、なにかのきっかけで
HSC「Highly sensitive Chid」(ひといちばい敏感な子)という概念に出合いました。
これこそ、私がこれまでの息子の子育ての中で感じ続けていた違和感を説明してくれるものでした。
家庭から離れて過ごさせようとするときの拒否、先生に怒られないことを目標に過ごす毎日、学校の存在価値への疑問、自分の存在価値への疑問など、息子が何を考えているのかわからないことがたくさんありました。
「親として、この子が社会に適応するためには、その考え方を変えてやらないと。よく言い聞かせてやらないと。」
試行錯誤の子育ての中で、そんな傲慢な考えを元に接していたことが多々ありました。
なんということをしてきたのだろうという後悔の念にかられながら、
HSCについてもっともっと知ると同時に、
母親である私がどう変わればいいんだろうと模索していく日々が始まりました。

まとめ

しばらく学校へは行けないということはわかりつつ、
ではこれから何をすればいいのかが全くわからない時期でした。
いつまで続くのか見通しもつかず、四六時中スマホで情報集めをしていたように思います。
その一方で、息子の心身状態は悪化しているように見え(夜寝付けない。寝たら悪夢にうなされる。起きたら腹痛頭痛に悩まされる。辛くて消えたくなる。)何とか楽にしてあげたいという気持ちに押しつぶされそうになりながら、家庭外とのやり取りもこなさなくてはならず、私自身も立っているのがやっとな気持ちでした。

そんな私にとって、HSCとの出合いは、希望でした。HSCをもっと知りたいという気持ちを同じように持つ人たちとオンライン上でつながりを持てたこと。(「HSC子育てラボ」(*)内のオンラインサロンを構築する時期から参加)
これは、私にとって幸運であり、今後とても大きな支えとなるのです。(つづく)

HSC子育てラボ HSC親子の安心基地
http://hsc子育てラボ.net/



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