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ご縁の先に

こちらのnoteでは、ほとんどイベントの告知だったり、お知らせなどを書いたりしていて、自分の思った気持ちなどはあまり書くことはないのですが、ふと思い立って書いてみようと思います。


たまたま、ある本を読んでいて、こんなことが書かれてありました。

ご縁は自分で結ぶものではなく、神様に結んでいただくもの。

引用:出会いの教科書

これまでにも、よく見聞きしたりする言葉ですが、少し立ち止まってしまいました。

私は、これまでに、どれだけの多くの人との出会いや、ご縁の中で、今日まで生かされてきたのだろうと。

そして、これから、どれほど多くの出会いが待っているのだろうと想像しています。


諸説ありますが、人は生まれてから死ぬまでに、、、

人生で何らかの接点を持つ人が、30000人。
学校、仕事などを通じて近い関係になるのが、3000人。
親しい会話ができる関係が、300人。
友だちと呼べる関係が、30人。
親友と呼べるのが、3人。

と言われています。


私がこれまで生きてきた中で、すべての人が、私にとって、意味のある出会いで、かけがえのない時間を共に過ごしてきたと感じています。


私は仕事などでご一緒する機会が多くあるメンバーや、家族のように過ごしたり、接してくれたりする仲間と出会った時に、

もしかしたら、前世でもご一緒したことがあるのかな・・・
と、ふと考えたりすることがあります。

そうした、目に見えない導きや、ご縁がつながり、今の活動につながっていることに感謝しています。


OUT IN JAPAN


何のために生まれてきたのか・・・

そんなことを、これまでの人生で何度も考えてきたことがありました。

私は、いわゆる、トランスジェンダー女性として生活しており、

過去には、

生きていても意味がない・・・
死んでも誰も困らない・・・
自分には明るい未来は待っていない・・・

と、そんな風に思うことがありました。


けれども、
多くのご縁の中で、自分と真に向き合ってくれる人と出逢い、

自分のことを受け入れられるようになり、少しずつ人生が変わり始めてきました。

人生は、自分でも驚くような、
そんな出会いが突然やってきたりするものです。



少しずつ、人生が変わり始めたと感じたころ、

人は誰かの役に立つために生まれてきた。

こんな言葉をある人から教わり、自分のことよりも、
人のために、世の中のために、社会のために・・・

そんな気持ちで、気持ちを新たに
生きようと思い立って、数年が経ちました。


いきなり活動を始めようと思ったわけではなく、
まずは、自分に正直に生きようと思ったのが最初でした。

そして、自分を信じれるようになったことで、
自信が少しずつ生まれてきました。


これまで、性別のことで、

男か、女なのか、
それとも、男でも女でもないのか・・・

ずっと悩んできました。

誰にも相談できずに、孤独でした。

本当のことを言うことが怖くて、
誰にも受け入れてもらえないと思っていました。

人と深いところで繋がることが、とても怖くて、
ずっと自分と、他人と向き合うことから逃げていました。

そんな自分の性別のことを受け入れるようになるまで、
本当に長い期間がかかりました。

10年、いや、もっと長い期間だったかもしれません。


こんなに悩んでる期間が、もっと短かったら、どれだけよかったかと、
振り返って思うこともあります。

自分がシスジェンダーだったら、、、
もっと別の人生があったのではないか、と考えることもあります。


しかし、

これは、一部の方に誤解を与える表現かもしれない、
批判があるかもしれないことを分かって、あえて書きます。


もし、トランスジェンダーとして、生まれてくることを、
自分で選んで決めて生まれてきたとしたら・・・

トランスジェンダーとして、生まれて、
トランスジェンダーとして、暮らす困難や、辛さ、孤独、

そういったことを、すべて分かって、
この世に生まれてくる時に、すべて自分がプログラムした人生だとしたら、、、


もちろん、科学的な根拠はまったくありません。
人によっては、信じてもらえない話かもしれません。

これまでにも、トランスジェンダーについては、
親の影響だとか、親の育て方がよくない、
など、様々な言説や偏見も過去にはありました。


ですが、
トランスジェンダーとして生まれてこなければ、
こうして、LGBTQ+に関するさまざまな活動がなければ、

いま私は、こうして
多くの仲間と出会うことはなかった、と感じています。

トランスジェンダーとして、生まれてきたからこそ、
多くの感動や出会いがあったと思っています。


生かされている。

これまで大病にかかったこともなく、
健康で生きていられること。
五体満足で生まれてきたこと。
親がいること。
住む家があること。
食べるものがあること。
・・・

他にも、数えきれなくらいの、感謝が日常の中には溢れています。


たとえば、
闘病生活をされている方は、一日一日、
今日を生きていることが奇跡です。

明日を生きられるかどうかわからない。
そんな命と向き合いながら、一生懸命に生きています。


そして、私は思います。

私は、何も特別な存在ではなく、
とても恵まれた環境の中で、生まれ育ってきたのだと。


トランスジェンダーとして、生きることを自分で認めて、
受け入れて、これまで生きてこれたことは、大きな奇跡でした。

そして、自分の人生を諦めるのではなく、

一生懸命に、胸をはって、堂々と生きようと心に決めました。


そうして、道がひらけてきました。

自分の人生がようやく、動き出したように感じた瞬間です。

ご縁の先に。

これから、どんな未来がやってくるのだろう・・・

きっといろんな多くの出会いが待っているのだろうと想像しています。



都内某所にて


LGBTに関する活動を中心に行なっています。ぜひ一人でも多くの方に関心を持っていただけたら幸いです。サポートはすべて活動資金に使わせていただきます。