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男性用作業ズボンの股間部位の布地の余裕の話。

 昨日子供服ズボンが年齢を重ねた女子にとって最適であるという話を書き、その中で作業服などワーク系の衣服についても言及したので、ちょっと作業ズボンについて発見したことをさらに書きたい。でも若干下世話というか下品な話だから、途中にアラートを入れる。望まない人は、そこで引き返して欲しい。うーん、話としては保育園児がゲラゲラ笑いだすレベルの話だから。

 話が逸れるが、小さい子供って下品な話好きだよね!お正月に弟の子たちと遊んだ時(姉5歳、弟3歳)、クイズごっこをしていたら、途中から出題が全部「おべんじょクイズ」になったので、ちょうおもしろいなあと思った。


 さて本題。ワーク系の衣服が好きでそのディティールなども好きなので、昔からカーゴパンツが好きだ。初めて買ったカーゴパンツは20代の頃で、GAPのボーイズのカーゴである。しかし、やっぱりアメリカ人の男児はでかいなあ!と感じるのだが、パンツ自体が太めで裾も余るので折り返さなければならないし、現在では当時より痩せたので、ウェスト周りも割とだぶだぶである。

 GAPカーゴにもう一本、カーゴ系のパンツが加わることとなったのは、数年前のことだ。うちの町を台風が襲い、甚大な被害が出た。わたしは当時行政系の団体で仕事をしていたので、数か月間役場と一緒に災害対応に当たることとなった。被災直後は、避難所に詰めた。

 こういう時に活躍するのが、ワーク系の服なんである。カーゴパンツなんてなにしろポケットがやたら一杯ついているので、もう便利だ。ペンだのメモ帳だのスマホだのタオルハンカチとティッシュだの、あると便利なものをいろいろ突っ込んでおく。手ぶらでいいうえにかばんの携帯もいらない。余談だが、カーゴパンツはイベントスタッフをやる時にも便利だ。

 毎日同じカーゴを履き続ける訳にもいかないので、スペアが欲しくなった。ところで田舎に住んでいる人なら納得してくださると思うのだが、役場職員って普段からやたらと作業服を着てないか。事務系の行政職でも、女性でも男性でも、とにかく作業服(上下)を着ているのだ。

 わたしはぼんやりと(役場御用達の専用の制服メーカーみたいなのがあるんだろうな)と思っていた。多分新採用の時期になると、そのメーカーの営業担当みたいなのが庁舎を尋ねてきて、まわって注文を取ってまとめて納入するのだ。家庭科の裁縫セットみたいに。

 一緒に詰めていた役場職員のおねえさんが、まさにその時作業服上下を身につけていたので(なんていうか……ライト青緑グレー、みたいな色のやつ)、訊いてみた「作業服欲しいんですよね。役場の人ってみんな着てますけど、そういうのどこで買うんですか」。するとおねえさんは、えっ?みたいに微笑んで、「あー、普通にホームセンターとかで買いますよ。わたしは***(北海道~東北で優位なホームセンター)で買ってます」と答えたのだ。

 えっ、なんだ!役場職員専用ユニフォームとかがあるんじゃなかったんだ!普通にその辺のホームセンターなんだ!目が開いたので、自宅に戻ったら近所のホームセンターに行くことにした。すぐには自宅に戻れない。その避難所には確か2晩くらい詰めたし、通常なら町の中心部から車で30分程度の距離だったが、その頃氾濫土砂で道路が塞がってぐるりと隣の市を回る山ん中経由でなければルートがなかったので、片道3時間以上かかったのだ。

 自宅に戻ってからホームセンターに行き、さっそく作業ズボンを買った。ホームセンターの作業服売り場はわりと好きだ。工具とか売ってるコーナーも興奮するし、金属パーツ売り場とかカーケア用品コーナーとかも好きだ。今買いたいものは高圧洗浄機。それはさておき、おねえさんは、女性用作業服とかはなくて男性用の小さいサイズを買います、と言っていたので、男性用の一番小さいサイズを買った。おねえさんは細い人だったが、わたしより背は高かった。わたしなら一番小さいやつで十分だろう。確か、身長160cmサイズのものを買ったと思う。

 家に帰って着用してみた。160cm日本人男性向け作業ズボン、GAPのアメリカ人男児向けカーゴパンツとは違い、丈はぴったりだった。幅もまあいい。しかし何か違和感がある。つくづくと鏡を見た。男性用は女性用とパターンが異なるのだろう。腰回りがかなりタイトだ。骨盤で横に引っ張られて、ウェスト直下の腹部についているポケットが、やや開き加減になる。お尻もかなりぴったり目。しかしだ。


--------- alert! これより下品ゾーン ---------


 腰回りがストイックにタイトなのに、股間だけ妙にゆとりがあるのだ。何て言ったらいいのだろう。皺が寄るとかだぶだぶだとか袋状とかそこまでではないのだが、股間部位の布地に厚い配慮を持たせた感じというか。若干のオーバーサイズはしっかり受け止めますよ、安心してください!みたいな頼もしさを感じるというか。しかし今穿いてるわたしは女なので、オーバーサイズどころかむしろ太腿の頂点に向かってマイナスに収束していくボディなので、正面から見ると変な感じなのだ。股間が厚ぼったい。面積広い。

 メンズのパンツを穿いたことがない訳でもなかったが、ここまで股間に配慮を持たせた造りのパンツを穿いたことはなかったので、衝撃を受けた。作業ズボンがここまでちんこに手厚いとは知らなかった。勿論、こんなに余裕持たせる必要あるのか?という疑念が生じなくもなかったのだが、それ以上に、作り手のやさしさ、というか、ちんこの座り心地に向ける温かい情熱、というか、そういうのが感じられる造りだった。多分こういうポイントに向ける配慮って、ユーザー目線に立った男性の作り手によるものなんだろうなあと思う。女にはそんなこと、思いつかない。

 さてこの作業ズボン、現在も便利に活用している。GAPのカーゴパンツはデザインも可愛いしポケットもたくさん作り込んであるのだが、お話した通りオーバーサイズ気味なので、最近はあまり穿かない。さらに厚手生地なので、洗濯すると乾きにくいのだ。その点実用性重視の作業ズボン、伸縮性あって動きやすいし洗濯しても乾きやすいし、使いやすい。雪かきや洗車の時には、この作業ズボンの出番となる。

 しかし股間部分のやさしいゆとり、正面から見るとやっぱり微妙で違和感があるので、基本的に裾がお尻の下まで届くような長めのトップスとしか合わせられない。股間部が露出するような着用の仕方はNGだ。ファッション目的で穿けないところが若干残念なのだが、まあ彼は作業時に着用する目的で作られた衣類なのだから、作業ズボン本人は、この使われ方で満足なのだろうとも思う。


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カバーイラストは、「みんなのフォトギャラリー」より、上の森 シハ(うえのもり・しは) さんのイラストを使わせていただきました。ありがとうございマス!
「発見・発明、旅行先でこんな景色に出会った、遊びから学んだことを綴った記事などにもぜひどうぞ。」とのコメントが添えられていましたが、こんな発見に使わせていただいて恐縮です。


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