003:「婚活していることがバレたら恥ずかしい」より、婚活をしていることを隠したまま結婚を決めてしまう方が怖ろしい。【スピ婚】

「婚活してるってバレたら恥ずかしいからヒミツにしてる……」そういう女子、どのくらいいらっしゃるのでしょうか。もしかすると、都市部の女子だと最近はかなりオープンで、婚活の市民権も確立してるのかな。

 でも、田舎の女子にとって婚活を考える際の最大のハードルが、この「バレたら恥ずかしい」問題です。婚活イベントを考える方にとっても、実はこれが一番頭を悩ますところなんですよ。女子集めに苦労するし、締切ぎりぎりまでいつも開催中止の覚悟コミです。「こんなイベントに出てるなんて知られたら、恥ずかしい」「結婚したい気持ちがあるなんて知られたら、恥ずかしい」田舎の女子は、とにかく婚活現場に出てきません。でもわたしたち田舎女子、「あー……結婚。いい方がいたら、是非」と、にこっと清楚なツラをして、熱心な素振りも見せず相手がいるような素振りも見せず、それでいて適齢期になったら皆さんの想定を外し過ぎないような相手と、「いつの間にー!?」とか言われながら、さくっと結婚決めなきゃなりません。なんだよその、難易度高過ぎのゲーム!!!

 一方で都市部でも、「婚活なんかする奴=恋愛弱者」みたいな風潮はあるのかもしれません。「婚活してる立場で相手の条件に贅沢言うな」「婚活する人には結婚できなかったそれなりの原因があるよね」「残っちゃった者同士なんだから、とにかくそん中から選ばなきゃダメでしょお?」みたいなの。そして、システムとしての婚活に、疑念を向ける人もいます。事業を行う立場に立つわたしとしても、行政のやる婚活事業には物申したい部分もありますが、そんな官製婚活に批判的な意見の中には、こういうニュアンスが嗅ぎ取れる時もあります「自力で結婚相手も見つけられなかった人たちのために、何で税金を使わなければならないの?」(税金使用の是非の問題はありますが、ここでふわっと匂ってくるのは、「結婚なんて、自己責任でしょお?」という意識です)。

 もう、うるせえ!!!わたしは声を大にして言いたいですよ。婚活は恥ずかしくねえ!!!婚活していることを恥ずかしく後ろめたく思う当事者の人に向けて言いたいのじゃありません。こんな空気の中にいたら、恥ずかしくなるのは当然ですよ。わたしが言いたいのは、「婚活、恥ずかしい」「だせえ」「そこまでして結婚したいか」「相手くらい自力で見つけろよ」、自分のことでもないのにそういう空気を醸し出す、周りの傍観者、非当事者、世間、社会、そういう人たちに言いたい。婚活、ちっとも恥ずかしくねえよ!!!

 ちょっとデータを見てみます。データの出典は『「婚活」時代』(山田昌弘・白河桃子/2008/ディスカヴァー携書)です。この本は様々な角度から、結婚に婚活が必要となった現代の事情を考察していますが、ここでは、現代事情のうち「男女が出会う」という部分について取り上げます。

 結婚年次別にみた恋愛結婚・見合い結婚構成の推移データを見ますと、恋愛結婚と見合い結婚の構成比が逆転するのが、1960年代の後半のことです。2005年には恋愛結婚が87.2%、お見合い結婚が6.4%となり、1935年の見合い結婚69.0%、恋愛結婚13.4%とはすっかり反転した状況になっています。では、1970年代以降、わたしたち日本社会は、すっかり恋愛至上主義の社会に変わったのでしょうか。もうちょっと調べてみると、実はそういうことでもない。夫婦が出会ったきっかけの構成を見てみると、2002年の調査、2005年の調査でも、恋愛結婚夫婦の出会いのきっかけは「職場や仕事で」「友人・兄弟姉妹を通じて」が60%を超えています。自由恋愛のようで自由恋愛ではない。お見合いに準じるそういった場が、セッティングされていたということです。囲い込んでレコメンド、です。

『「婚活」時代』の論旨は、もともとそういった「黙っていても出会いと結婚がお膳立てされていたシステム」の上に成り立った日本皆婚社会、しかしシステムが解体し出会いの自由化が進みライフスタイルの多様化が進んだ結果、「行動しないと結婚できない時代が来た」、そのように現代の結婚を読み解いています。(ちなみに裏テーマは「男性の魅力格差が進んでるぞ!危機感持て!」です。「魅力格差」、別に年収の格差だったり、容姿の格差を言ってるんじゃないですよ。もやっとくる男性は、読んでみてくださいね)。

 そんな現代、田舎女子に求められるように「付き合ってる素振りも見せないのに適齢期になったらさっくり結婚」も無茶ですし、だからと言って、自力で滅茶滅茶異性と出会うような恋愛猛者など、もともと数パーセントしかいない訳です。わたしたち、どこで出会ったらオッケー、だと言うんでしょうか。親の勧め、に焦点合わせるべきですか、それとも職場結婚で寿退社の時代ですか、それとも、街でナンパされた末に結婚に至ったら「さすが恋愛強者!」と喝采される訳ですか。時代と価値観は変わります。入口が、スタートが、「これがあるべき男女の出会い」という基準が変化するんですから、どこで出会ったって、問題ないじゃないですか。

 その辺の葛藤を飲み込んで婚活をスタートさせたとしましょう。あなたは、自分が婚活をしていることは、オープンにすべきです。秘密にすればするほど、苦しくなります。例えば、婚活って、そんなに順調にいくものでもないです。いいと思ってもお断りされることもありますし、信じられないような男に遭遇して衝撃を受けることもあります。やばい男に騙されかけることもあります。そんな時、自分一人で抱え込むのが、一番危険です。婚活に限りません。大体の場合、最大のリスクヘッジは、複数で情報共有することです。失敗のリカバーも、複数の方が着手は早いです(勿論、情報共有する相手は自分で選べばいいんですよ)。

 そして婚活を隠して続けた場合、一番いけないのは、そのまま結婚に到達してしまった時です。婚活を恥じたままだと、あなたは自分と夫の出会いのきっかけについて、ずっと嘘をつかなければならなくなります。わたしは結婚式をしませんでしたし、別にしてもしなくてもどっちでもいいと思いますが、あなたが結婚式は挙げたい、と思っているとしましょう。「新郎新婦は〇〇をきっかけにお付き合いを深め……」的なところで、内心(ああ、ソレ嘘……)と感じざるを得ないエピソードを披露するのでしょうか。誰かに結婚を報告するたびに、出会いのきっかけの部分はもやもやと曖昧に丸めるのでしょうか。馬鹿正直に詳細を語る必要はありません。でも、「婚活頑張ったんで!こんな素敵な人と出会えましたよー!」くらい、明るくぶっちゃけてしまえた方が、気が楽じゃないですか?

 わたしが元夫と出会ったのは、某大手婚活ネットサービスでした。友人男子に「もう失恋しちゃって、新しい出会いを見つけたい!」と相談したら、「じゃあ、大手のネットに登録してみたら?」と勧められたのがきっかけです。大手だからといって完全に安心できる訳ではない、という話はここではしませんが(離婚する際に戸籍謄本を取ったら、どう計算しても元夫がこのサービスに登録した時は元元妻さんと離婚が成立していない時でしたが、そういうこと、独身証明書提出を徹底したサイトでないと、分からないもんね)、ともかく、わたしはネットのサービスを通じて結婚を決めた、ということは、隠しませんでした。ところが元夫がそのことを隠して伏せて違うストーリーを語るので、わたしは結婚していた間中、元夫を通じた知り合いには、本当のことが言えませんでした。つじつまが合わなくなるから。別にアピールする必要もないんですけど、そういう話になった時に、曖昧に濁したりとか嘘の説明をしなければならなかったりするのが、すごく居心地悪かったです。元夫は、同じ町の中年独身男性について、「あいつが婚活してる」とか「あいつのプロフィール、婚活サイトで見つけた」とか、わたしに向かって陰口で嗤ってきたりもしたので、多分彼の価値観においては、そういうことをする人間は見下げていいものだったのだと思います。ていうか、お前もな!自分もだろ!?

(婚活恥ずかしい……)という思いを捨てきれないまま婚活して結婚まで至ってしまうのは、あなたの中に、誰にも打ち明けられない心苦しさを作ることになります。また、婚活で出会った相手が「婚活など恥ずかしい」という価値観を持っていると、その相手は無意識のうちに、あなたや自分自身に対して、侮蔑や恥や怒りを抱えている可能性があります。

 そういう葛藤は手放して、身軽になった方が生きやすくないですか?それに、そういう後ろ暗さをあなたがリリースするなら、後ろ暗い思いに付け込んでくる「婚活乙(嗤)」みたいな価値観を持つ人は寄ってこなくなります。お友達が多い方が人間として上等!みたいな風潮はありますけど、居心地の悪いお友達は身近にいない方がすがすがしいですよ。「モテ」についても同じことが言えると思うのですが、それはまたの機会に。そしてもう一度言いますが、なにもすべてを詳細に誰彼かまわずぶっちゃける必要はないのです。情報を開示する人は選び、そして心の中の屈託は無くして自由になっておく。そうすると、軽やかに婚活できるんじゃないかなと思います。

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あなたの考える「ケッコン100箇条」、是非「#スピ婚」でお寄せ下さい!

カバーフォトは、「みんなのフォトギャラリー」より、おーたゆき さんの写真を使わせていただきました。ありがとうございマス!婚活をされた訳ではないと思いますが、このわんこさんたちは、ご夫婦だそうです!



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コメント5件

そうですね、ちょっと微妙な部分を含んだ表現でした。
ここでの「自由」は、「強制のない、自分の意志で」の意味の「自由」じゃなくて、「フリーで、放任されて」みたいな意味です。「仲介や紹介や場のセッティングなしに」といった感じでしょうか。
「職場も?」と思われるかもしれませんが、引用の本では、その頃の企業が事実上男性総合職と女性一般職を結ぶ場となっていたことや、上司が部下の縁結びをしていたことなど、指摘しています。まあ、わたしはそういう職場を経験したことないのですけど😅
私の知人たちは、婚活中は誰にも内緒にしているけれど、結婚が決まったり、結婚した後になれば、堂々とどこの婚活サイトや相談所で知り合ったと公言する人ばかりなので、この記事の内容には驚きました。
とおこさんの記事を読ませてもらっていると、逆に自分自身について発見することが多いです。私って、自分が思っていた以上に物事を達観していたんだなと気づかされます。そうなると、私の努力でまわりの男性たちの心を開かせるという道とかあるのかな、と考えたりしています。羞恥心って難しですね。
>ヨウコさん
いや、わたしも書きながら(恥ずかしくない!と鼻息荒くしつつ、誰も恥ずかしがってなかったらどうしよう)とか思いました。こう、自分の見えているものしか見えないです。わたしの具体例も極狭なので😅
でも、全国の結婚支援者のセミナーなんかに参加しても、結婚や婚活に対するオープンさの度合いには、結構地域差があるような気もするんですよね…。西日本、南日本ほど、オープンに扱う印象はあります。あと、田舎部ほど女子を集められなくて苦労してますね。
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