廃棄される食べ物で生活するドイツ人の家族

ドイツのベルリンに住むラファエル・フェルマー(Raphael Fellmer)さんは、現金収入はゼロ。けれども、必要な食料品や生活用品にお金を払っていません。なぜならフェルマーさんは、ゴミ箱からそれらを集めているからです。

FAO(国連食糧農業機関)によると、世界で生産された食料品のうち年間1兆ドル(約94兆円、食品の半分近く)が廃棄されていて、そのうち3割は開封すらされていないそうです。

ラファエルさんは、スーパーマーケットにこの廃棄問題を訴え、趣旨に賛同してくれたお店から廃棄される食料をもらうようになりました。賞味期間が切れていたり、パッケージに穴が開いていたり、色が黒ずんでいたりしますが、ほとんどまだ食べられるものです。地元のパン屋でも、ゴミ箱に捨てられる売れ残りのパンを提供してくれるようになりました。

「貨幣なしの生活とは、物々交換の社会ではありません。自分が好きなものを、誰かに贈ることに喜びを感じる人がいます。もしお金があれば、これをしたい、あれをしたい、でもお金がないから……とよく聞きます。我々は初めからお金に頼りすぎて、他に実現する方法があることを考えようともしないのです」

暮らしている庭付きの家は、教会が家賃なしで提供しています。ラファエルさん夫妻は、庭仕事や掃除などを手伝うことで家賃や光熱費を無料にしてもらっています。家具は廃棄物や寄付で入手して、毎月2回、ヴィーガン仲間を集めてブランチを開催し、そのときにいらなくなった物を交換しています。

ラファエルさんが集めた食料品や生活用品は、家族だけでは消費できない量になりました。そこで、フードシェアリングの運動に参加し、必要なコミュニティーや貧しい人々に分けています。彼の活動に賛同する支援者が増え、現在はベルリンにあるスーパーの数十か所に、期限切れの食糧を無料で持ち帰れるボックスが設置されています。

フードシェアリング
Webサイトには、どの街でどんな食品が提供されているかが、ドイツ国内の地図に掲載されています。手作りジャムや食べきれない缶詰など、提供品は一品でも可能。提供場所や賞味期限なども公開されています。レストラン、農家、スーパーマーケット、個人など誰でも登録すればこのサイトの利用が可能。そしてそれら食品が必要な人は、最寄のフードシェアリングの指定場所や個人宅へ出向き、ピックアップします。もちろんすべて無料です。
https://foodsharing.de

「金銭を持たないと友人関係が始まり、金銭は友人関係を切り離すことがわかりました」

ラファエルさんのような活動は、アメリカでも広まっていて、「フリーガン」と呼ばれています。次の記事でそれを紹介します。

Raphael Fellmer(公式サイト)
http://www.raphaelfellmer.de
ラファエルさんが管理しているウェブサイト
http://en.forwardtherevolution.net
金銭に頼らない ラファエルの世界 | みどりの1kWh
http://midori1kwh.de/2013/04/07/3473
現金収入ゼロでも快適な暮らし!ゴミ箱から廃棄食品を回収し、持続可能な社会を目指すアクティビスト(シュピッツナーゲル典子) - 個人 - Yahoo!ニュース
http://bylines.news.yahoo.co.jp/norikospitznagel/20130510-00024850/
生活費なんと0円!? ドイツ人活動家 ラファエル・フェルマーって誰? - NAVER まとめ
http://matome.naver.jp/odai/2143437982857171601

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