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不動産オーナー探訪記 第26話 サンシャインシティ

サンシャイーン、サンシャイーン!

サンシャイーン! いーけ!
ボコッ!ぶくろぉおーぉ

イエエェェー!!

ごめんなさい

サンシャインシティといえば池袋の高層ビルです。
今ではHarezaTowerなんかのオシャレな高層ビルができましたがそれはここ10年の話、池袋のビルと言えば、高層ビルといえばサンシャインシティでした。

主にこのビルの管理と維持で成り立っているのですが池袋にオフィスがある企業は最終的にこのビルに入居したいというような夢があります。

会社の沿革とオフィスビル

・1958年2月東京拘置所の早期移転が閣議了解される
 同年 7月首都圏整備委員会において池袋副都心構想固まる

・1966年1月東京都が跡地再開発の方針ならびに都市計画決定
 同年10月株式会社新都市開発センター設立(資本金16億円)

・1967年2月国と当社の間で「国有財産売払い及び購入契約」を締結
・1971年4月建築等価交換方式により東京拘置所跡地の取得を完了

・1972年11月都市計画決定(特定街区)
・1973年4月第一次(低層部)建築確認
・1975年2月第二次(高層部)建築確認7月オフィス棟、デパート棟の工事着工
・1977年6月「サンシャインシティ」公募により命名

まず一旦ここまでいきましょうか。

なにやら物騒な単語が出てきましたが1958年まではこの地が東京拘置所であったのは有名な話です。1950年といえば、まだ戦争の傷跡が残るさなかでしたのでこの地の再開発は相当苦労したことでしょう。

第二次世界大戦終結後の1945年(昭和20年)10月、東京都豊島区西巣鴨(当時。現・東池袋4丁目の「サンシャインシティ」と「東池袋中央公園」)にあった東京拘置所の施設が、GHQに接収された。

https://ja.wikipedia.org/wiki/東京拘置所

サンシャインシティの成り立ちは苦労の連続です。
豊島区議会が1956年に東京拘置所の池袋からの移転を国会に陳情書を提出

1958年に東京拘置所の早期移転が閣議了解されるようになり、前身新都市開発センターの設立されますが、東京拘置所を国から買うために代替となる拘置所の建設して国と交換するという結構な難易度の高い商談を行う必要があったのです。

昭和53年(1977年頃?)までにサンシャインシティを完成させなければ、国有地売り払い条件の不履行になり、国から契約を解除させられる可能性があったそうです。

東京拘置所は結果的には会社が用意した施設(小菅にある現在の東京拘置所)に移転。

これは建築等価交換方式と言われるものです。簡単に言うと、国が欲する東京拘置所の代替施設をサンシャイン側に用意させ東京拘置所の跡地と交換する。

・1980年4月「サンシャインシティプリンスホテル」竣工
 同年6月「サンシャイン公園(現 東池袋中央公園)」竣工
 同年10月64億円増資(資本金192億円)

・1984年6月 「コンベンションセンターTOKYO」開業
・1986年10月 株式会社サンシャインシティに社名変更
・2008年4月 三菱地所株式会社の連結子会社となる

三菱地所の子会社となったあとにはサンシャインアネックスビルを購入しております。やはり池袋開発に力入れてゆきそうですね。

https://co.sunshinecity.co.jp/file/recruit/pages/project/annex.html

オフィスビルのシリーズについて

オフィスビルはサンシャイン60と近隣のサンシャインアネックスビルがあります。実際はサンシャイン60に紐付く事業がかなり多いのでサンシャイン60の賃貸や水族館運営やショッピングモール運営が主な収益事業になります。

1.オフィス事業(オフィス事業部)
2. 商業施設関連事業(S・C事業部)
3. コンベンション事業(コンベンション事業部)
4. まちづくり・エリアマネジメント事業
5. アミューズメント事業

水族館運営や展望台アミューズメント運営

このエリア内で有名なところといえばサンシャイン水族館ですね。この水族館があるお陰で一般の市民や池袋に縁がない人でもサンシャイン60を訪れる大きな機会になっています。

ペンギンが有名です

サンシャイン60展望台
2023年のリニューアルオープンに向けて一時閉館していますがパワアップしてリニューアルオープンを予定されています。池袋が一望できるのが特徴です。周辺に高層ビルがないのでかなりの眺望が期待できます。

2022年10月2日をもって、『SKY CIRCUS サンシャイン60展望台』は閉館いたしました。
たくさんの皆様にご来場いただき、誠にありがとうございました。
現在、2023年春のNEW OPENを目指し準備を進めております。
引き続き、ご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

コニカミノルタ・プラネタリウム満天

これも有名なデートスポットです。これ以外にもワールドインポートマートなど池袋のまちづくりの中心を担っているのでサンシャイン60周辺で一通り揃ってしまうほどの充実度があります。

サンシャイン劇場


サンシャイン60のオフィスビルとしての力

超高層ビルである「サンシャイン60」のオフィスは、池袋エリア最大級のワンフロア約600坪が確保できることに魅力があります。

解放感あふれる無柱空間からは、周辺の景色が一望できるという強みがあるのと高層ビルでありながら柱が貸室内に影響しないということで30年以上たっても人気を博する理由がココにあります。

300坪づつ北側と南側に300坪といういわゆる当時のビルで多い「三枚卸し」と言われる基準階フロア構成です。

三枚卸しとは「センターコア」タイプを採用しているビルのことを指し、1970年~1990年初頭まではこのセンターコア方式の三枚卸しビルが大変多かったです。

三枚卸しのオフィスビルというのは渋谷のクロスタワーであったり新宿三井ビルといったオフィスビルに採用されています。

センターコア方式

サンシャイン60のビルとしての機能性は非常に高いのですがさすがに竣工から年月も経ってしまっており昨今ではビルの電気容量やスペック面では最新ビルにかなわない部分も多くありますが今でも池袋のシンボルとして大事にされているオフィスです。

企業概要

企業名:株式会社サンシャインシティ
創立 :1966年(昭和41年)10月14日
所在地 :東京都豊島区東池袋三丁目1番

業 種:不動産開発事業、オフィスビル事業、エンタテインメント事業 他
主な賃貸オフィス:サンシャイン60他

関係会社:株式会社サンシャインシティ・ビルマネジメント
株式会社サンシャインエンタプライズ
株式会社サンシャイン劇場
池袋地域冷暖房株式会社
株式会社アール・エス・シー

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主にオフィスに関する不動産知識や趣味で短文小説を書いています。第1作目のツボ売り、それ以外も不動産界隈の話を書いていければ良いなと思っています。 サポート貰えると記事を書いてる励みになります。いいねをしてくれるだけでも読者がいる実感が持ててやる気が出ます